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お友だちのおかげでオタクが歓喜に歌ったお話

お久しぶりの方もそうでない方もこんにちはこんばんは。
いかがお過ごしでしょうか?

■お友だちがツンデレなお話

自分はというと、2020年の年末にはとても想像していなかった。チケット戦争に参加を重ね、様々な舞台に通い、そして真風さん主演作を鑑賞しながら断捨離をするという忙しい日々を送っている。

今後も観てみたいのあるし、登録しといて損はないやろと登録したTAKARAZUKA ID。あっても損はないやろと購入したオペラグラス。こんなにも仲良くなるとは思わなかった。

しかし中々仲良くなってくれないものがある。そう、それは宝塚友の会

宝塚友の会は、宝塚歌劇を心から愛する方々のための会員組織です。
宝塚友の会の運営は阪急電鉄株式会社が行っています。

1. 宝塚友の会だけの先行販売
一般前売に先がけて、チケット先行販売を実施します。
ぜひ宝塚友の会会員ならではの特典をご利用ください。

~以下省略~

宝塚公式のファンクラブ、それが友の会。会員になるとチケットの先行販売への参戦が可能になる。

次の真風さん主演作「ホテル・スヴィッツラ・ハウス」がなんと東京では6日間しかやらないということを知った瞬間、どうにかしてチケット戦争に参加する機会を増やすために即加入を決めた。
思ったより会費も安かったし。Web会員なんてタダ同然じゃん?

せっかく友の会に入会したのだからとここぞとばかりに色んな公演の抽選やら先行やら果敢に申し込んでみる。
しかしこの友の会、中々お友だちにはなってくれない。

誠に残念ですが、以下の公演につきましてチケットをご用意することができませんでした。

いつもそんなメールを送ってくる。申し訳ございませんって謝ってくれるところが憎むにも憎めない。それが友の会。

まあまだ入会したばかりだし、そりゃペーペーですもんね……そう思って半ば諦めかけていたそんな時、友の会が急に手を差し伸べてくれた。

そう、あの雪組トップスター望海風斗さんとトップ娘役真彩希帆さんの退団公演のチケットが幸運にも手に入ったのである。

緊急事態宣言下で少し特殊なチケット販売にもなった東京公演。先着なんてログインできないままに販売が終わってしまった。
え……まだスタートラインにさえ立てていないんですが??チケット取れた人はどうやって取ったんですか??自動プログラム組んでる??スパコン使ってる??

それが何度目かの抽選で幸運にも一枚手元に降ってきてくれたのである。
宝塚という夢の世界に足を踏み入れたのだから、せっかくだし全組観たい。
そんな夢の第一歩が叶うことになった。

ありがとう……友の会!

いや、本当にありがとう!!この調子でお友だちになり続けてくれよと念じてたら先日の「ホテル・スヴィッツラ・ハウス」の抽選では非情なメールを送ってきたのでつい絶交宣言しちゃった。
でもロミジュリではまたお友だちになってくれたのでちょっとツンデレが過ぎるんじゃないかと思うよ、友の会。次の本命はシャーロックだからそこんとこよろしくな、友の会。

■歓喜に歌ったお話

さて、そんなこんなで観劇の日がやってきた。
平日のソワレ。自分にとっては初めての夜公演。

この日は午前中リモートワーク、午後は休暇を取った。
別に午後少し仕事してフレックスを使っても良かったが、自分には目的があった。

キャトルレーヴで真風さんグッズを買い漁る

この記事でも書いた通りずぶずぶと真風沼に沈む自分。なんなら沼で全力で走り回ってる(by.友人)から凄まじい勢いで深く深く沈んでいるし沈み続けている。

日々オンラインでグッズを漁ってはいるが、困るのが「ネット販売なし」のグッズ。これはつまり店頭に直接行かないと手に入らない。
どーーーーーーーーーーーーーーしても喉から腕が伸びに伸びまくるほど欲しいブロマイドがあった。それからグラフと歌劇のバックナンバーを買わなければならなかった。そして真風さん主演作のBlu-rayを揃えなければならなかった。

というわけで夕方くらいに日比谷に降り立った自分は意気揚々と向かったシャンテで肩がもげそうになった。

きっとキャトルのお姉さんもフォロワも「ネットで買えよ」と思う量だったに違いない。実際に肩がもげそうだった。いや、もげた。
でも夢と希望と萌えが詰まっていたのでとても幸せだった。レジで金額見た時内心草生えたけど。

友の会カード使うと、Blu-rayは店頭だと5%オフになるんだ……。
そして月曜日はSポイントが倍なんです。せこいね……。

ちなみにこれで真風さんがトップに就任してからの主演作のBlu-rayはすべて揃えた。きっと神龍が現れてどんな願い事も叶えてくれるに違いない。
ちなみに沼ってからまだ2ヶ月しか経っていない。そして当初は「ひと月に1本ずつ買ってこう♡」って思っていた。あれれー?おっかしいぞー?と某小学生名探偵が脳内に現れるけど気にしない。

まあそんなこんなでさっさと早めの夕飯も済ませた自分は開場の時間と同時に入場。そして今度は劇場内のキャトルレーヴにも吸い込まれていったのである。

「お前ついさっきシャンテのキャトルレーヴ行ったばっかりやんけ」というツッコミは通用しない。なぜなら店頭で売ってるものが違う。しかも劇場内のキャトルレーヴは当分観劇の人じゃないと入店できない。滅多にないチャンスを決して逃してはならない(迫真)

結局喉から腕が伸びまくるほど欲しかったブロマイドはなかったが、それでもさらに5千円使ったことをここに報告する。
一日で4万5千円使ってますね。行く末が恐ろしいですね……最高に楽しいけど。

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ここの写真撮影スポット。この日に初めて見つけることができた。
アナスタシア観劇した時にも探したけど場所が分からずじまいで……這ってでも劇場の地縛霊になってでも見つけるべきだったと後悔している……。

ちなみに宙組さんの組子さんはだいたい名前も顔もわかるようになってきたが、雪組さんはとりあえずこんな感じだ。

望海さん:歌がめっちゃ上手いトップさん。今回退団してしまう。
真彩さん:歌がめっちゃ上手いトップ娘役さん。今回退団してしまう。
彩風さん:次のトップさん。芹香さんと同期。シティハンターが楽しみ。
彩凪さん:クールな3番手さん。真風さんと同期。今回退団してしまう。
朝美さん:イケメンな4番手さん。FNSで話題になった例の黒い人。

こうして書いてみると「」の漢字めっちゃ多いな。

ちなみに、なんと今回は初めての1階席。アナスタシアは計3回観劇したが、すべてが2階席。観劇の度にどんどん前に近づいていくのはちょっとした感動だった。
それがなんと1階席。しかもそこそこ前方。上手の端の席だったが銀橋との距離が近い。

2階席の前方の時も近いなと感じたが、それ以上に近く感じた。
え……銀橋近くない……?え、ヤバ。

とかなんとか考えながらシャンテで大量に買ったグラフと歌劇を開演までの間に読み始めた。途端にマスクの下でニヤける変質者になってしまったので本当にマスクで良かった。まかまどの対談とか読んでいたら唐突なまどまかを浴びて、脳内の宮〇大輔が「アカーーーーーーーーーーーーーーーン!!」って叫んでたもんな。

目が笑わないように必死に興奮を抑えていたら、気付いたら幕が上がっていた。

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ええ……音符めっちゃ動くじゃん。なにこれヤバ。
とりあえず動画も撮った。宝塚って本当どの公演も緞帳が凝っててすごい。緞帳コレクションってないんですか?

この先ネタバレありです。まだ見ていない人は4/11の千秋楽の配信を見よう!

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まずは1幕目の「fff -フォルティッシッシモ- ~歓喜に歌え!~ベートーヴェンが主題ってだけでそれは決してハッピーではないよな……と思っていた。

実際舞台では波乱に満ちた生涯を描いていた。順風満帆に見えた冒頭。オーストリア皇帝を前にしながらも、貴族の恋人を連れ立ってまさに自信に満ち溢れている。なんならオーストリアの敵国でもあるフランス軍を率いるナポレオンを敬愛するあまり、演奏したばかりの曲を捧げるとも言い放つ。

しかし、ここから彼は転落していく。プロポーズした恋人は、結局平民であるベートーヴェンを捨てて貴族と結婚してしまった。それと同時に聴力を失った彼は自分にしか見えない謎の女と出会う。
でもこの謎の女。この時初めて会ったわけじゃない。記憶をたどれば幼いころ、虐待で寒空の下凍えて絶望していた自分を見守っていたのも、この謎の女だった。

敬愛していたナポレオンの裏切り。これまた敬愛していた詩人ゲーテへの失望。聴力を完全に失ってしまったことによるコンサートの失敗。失意で故郷に戻るも初恋にも近い感情を抱いていた幼馴染の死。何もかも失って孤独に打ちひしがれたとき、目の前に再び謎の女が姿を現す。

そして、ようやく謎の女を受け入れたベートーヴェンは彼女を抱きしめる……。そんなお話。

この謎の女。死神のようなものなのだろうかと自分は思う。
思えば「」という言葉がどこか過る度に、彼女は彼の目の前に姿を現していた。

例えば回想の凍死しかけていた幼いころの場面。恋人に裏切られて聴力を失い絶望した場面。砲撃が迫る中も自室に引きこもる場面。そしてコンサートに失敗して誰も彼の曲を聞かなくなった場面。

なにせ一度しか見ていない。千秋楽の配信を見たらまた何か考察できるかと思うが、今の時点ではこんな考えしかできない。
彼は「運命」と称した。人は誰しも最終的に死に至るのだから、運命といっても過言ではないのかも。

とにもかくにも、ベートーヴェン演じる望海さんの演技が常にクライマックス!声量もMAX!!
謎の女の真彩さんも、ナポレオンの彩風さんも、ゲーテの彩凪さんも、ゲルハルトの朝美さんも、舞台に立っていたすべての組子たちに圧倒されてしまった。

望海さんなんて舞台上に現れた瞬間「本物だ!」と思ってしまった。歌劇とかグラフでずっと見ていた人が目の前に立っている。とても感動した。
あと、たった一度だけ。銀橋に立っていたときに、目が合ったという感覚を得られてしまった。目……一瞬だけ合ったんですよ……本当なんです……嘘じゃないんです……トトロはいたんです……。

オーケストラボックスを使用した演出もすごかった。花組の公演から生オケが復活するという嬉しいニュースがあったが、この演出は生オケがないからこそできたものなのかもしれないと思った。

ちなみにこうして感想を書き起こすために購入したパンフレットを捲っていたが、「fff」のストーリーが書かれているページのベートーヴェン・ナポレオン・謎の女の3人衆が、劇中との温度差が激しすぎて笑ってしまった。楽しそうで何より。

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そんなこんなであっという間に幕間。この30分後、今度はショーが始まるなんて信じられない。

というか、このあとマジでショーあるんか?は?さっきまでいつだって全力クライマックス!なお芝居をやった後だっていうのに、激しく歌い踊るショーをやるんか?

みんな体力無限大なのか??????

とかなんとか思いながら、またもや懲りずに座席でまるで某オト〇イトのゲームのスチルのようなキミノトナリをニタニタして読んでいたら再び幕が上がっていた。

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シルクロード~盗賊と宝石~」実は密かに楽しみにしていた。
ショーはBlu-rayではすでに「アクアヴィーテ」や「NICE GUY」など見ていたが、なんせ人生で初めて生で観劇するのがこの「シルクロード」になる。

元々オリエンタルな世界観が好きな自分。TLでも大世界(ダスカ)がヤバいと聞いていてそれはそれはもうワクワクしていた。

とにもかくにも冒頭で望海さんが着ている盗賊のお衣装がカッコいい。あんなんカッコ良すぎるやろーーーーーーーー!!とりあえず真風さんに着てほしいと思った。どうしても最高な舞台を見ると贔屓を絡めて考えてしまう。すまない。

ところでそんな自分がすっかりオペラで夢中になるジェンヌさんがいた。オペラ泥棒と言わんばかりに主演の望海さんそっちのけで終始釘付けにさせたのは、そう、あの例の黒い人……、

千夜一夜の朝美絢さんです……。

なんなんですかあの麗しい長髪は、あの圧倒的なオーラは、、、
は????美の暴力では?????

シャフリヤートがとにもかくにも目を奪う。オペラで終始ガン見してしまった。
や、鎖で繋がれた奴隷の望海さんも大変麗しかったけど、それ以上に麗しかった。あの場面、各所オタクが多分心中穏やかじゃなかったと思う。
暴れ狂うだろ……アレは……あんなのエッ……じゃん……。

それにしても、自分は男役の長髪姿が好きなんだなと認識。
治道様しかり、NICE GUYの麗し真風しかり、そしてこのシャフリヤート朝美。

気になるジェンヌさんの一人となった朝美さんの活躍をこれからも応援しています。ところでシティハンターの配役見たけどもしかして新生2番手さんだったりしますか?楽しみですね!

そして場面は目まぐるしく変わって待ちに待った大世界

なんだこれ~~~~~~!最高か~~~~~~!!!!!!

上海マフィアチャイナ服に身を包んだ男役TOP3人衆が……いい!!!!!!
そして真彩さんのあの華麗なラップ

宝塚ってラップやるんか~~~~!すっげ~~~~~~!!!!!!

1920年代上海っぽい世界観も好きだ。これもやっぱり真風さんと宙組で観てみたいと思ってしまうオタク。いつか中国を舞台にしたショーやってほしい。お芝居でもいい。チャイナ服を着た真風さんが見たい。宝塚歌劇団様よろしくお願いいたします。

ショーもいよいよ終盤。ここは新生雪組の始まりを象徴するように新トップコンビでもある彩風さんと朝月さんが真っ白い衣装に身を包む。新生雪組……シティハンター楽しみです。

そしてフィナーレ。初めて生で観る黒燕尾。まさにTHE・宝塚
青いバラを手にした望海さんが本当に麗しい……。
あとやっぱりみんな足長すぎな。真風さんもだけどみんな足2メートルくらいあるな。

そしてデュエットダンス。退団公演なわけだから、このだいきほコンビのデュエットダンスもラスト見納め。自分がトップコンビ最後となるデュエットダンスを観るのは、まかまどに続いて2組目。

まかまどは一礼から始まり、だいきほは抱擁から始まった
どれも、これまで共に歩み続けてきた感謝を互いに告げるようだった。

どれも違ってどれもいい。トップコンビごとに異なるデュエットダンスの尊さって、こういうところにあるんじゃないだろうか。
とにもかくにもずっと追い続けてきたファンはこれ、どちらも泣いてまうやろ……。

パレードはこれまでずっと2階席から観てきたので、階段の上でスタンバっている姿を観るのがとても新鮮に感じられた。

ところで自分はトップスターが銀橋でのお辞儀を終えて舞台上に戻るときの大羽根ぶん回し芸大好き芸人だが、これも真風さんと望海さんの違いを感じられてとても面白かった。

望海さんの場合、「ふわっ……」とした優雅さ。一瞬だけ重力がどこかに行ってしまったような感覚。
真風さんの場合、突風が吹いたような「ブォンッ…!!」という勢いがある感覚。
あくまでも個人の感想です……。どれも違ってどれもいい。

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こうしてまたもや夢のような3時間が終わってしまった……。

シルクロード、1時間もないとかホンマか????(突然の関西弁)

しかし平日ソワレいいな。家に帰るとまあそれはそれは遅い時間だけど、でも普通に出社してれば仕事終わった後にフラッと観に行ける
観劇したら体力回復するし、なんか目もギラギラするしテンションも上がるしこれはいいことづくめ、どこかのエナドリよりもめちゃめちゃ効果があるのでは?それこそ翼生えるわ。なんか空も飛べる気がする。

ちなみにこれ、週の始まりだったのでこの週のお仕事はまあ捗りました。
週始めの観劇、おススメです。

とにかく、宝塚ってやっぱすごいな!他の組も観たい~~!!となったので、全組観劇目指してこれからもツンデレな友の会と仲良くするべくチケット戦争に参戦していこうと思う。
歌劇とグラフの定期購読するとステイタスポイントもらえるよって?もうとっくに頼んだってばよ。

ここまで読んでいただきありがとうございました。

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