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ホビー的不動産履歴 #1

ムロタの不動産購入履歴

不動産をホビーにすることに興味が出てくると、次に気になるのは、すでにいくつか不動産を所有する大家さんが最初にどんな物件を購入したのか?や、その後どのように次の物件を購入していったのか?ではないでしょうか?

2006年に、いつか大家さんになると決めてからというもの、まず僕がしたことは、ネットや書籍で情報発信をする様々な大家さんの情報にひたすら触れて、大家さんごとにいろんな考え方や手法があることを学ぶことでした。


というわけで今回は、不動産を楽しもう!と思っていただける誰かのお役に少しでも立てればと思い、たいした経験ではありませんが、僕の不動産購入履歴を公開できる範囲でお伝えしていきたいと思います。


僕にとって初めて購入した不動産は、今の自宅です。

いきなり大家業の話と違うじゃないか、と思われるかもしれませんが、実は自宅を先に買うのか?賃貸用不動産が先なのか?は、その後の大家業の展開にあたってとても重要なポイントだったりします。

この、どちらを先にすべきか?論を語り出すとそれだけで記事が終わってしまうので、またいつかのタイミングにします。

03_3F寝室

幻に終わった自宅ビルの夢

東京R不動産に入って2年強が過ぎた2008年のある日。

いつかいい物件が目の前を横切ったら、その瞬間飛びついてやる!と、目を皿のように物件情報を探しまくる僕の前に、改装したら化けそうな、ポテンシャルを感じる古ビルの情報が飛び込んできました。

山手線の内側の文京区で、駅から徒歩10分圏内の好立地に立つ、鉄筋コンクリート造4階建、延床面積約250㎡の築古ビル。かなり割安感のある価格で、2020年現在の相場からすると半額以下、もしかすると1/3くらいの価格です。


以前の記事でご紹介したシカゴの建築家に憧れていた僕は、「僕のマイクロデベロッパー人生はここからはじまる!」とばかりに鼻息荒く、自らメガバンクにローン審査を申し込みました(仲介の不動産屋は、ビルに住宅ローンなんて無理ですよ、と言って動いてくれませんでした…)。

ほとばしるパッションを銀行の担当者さんに伝え、妄想で膨らんだ僕の夢は、翌日に銀行担当者さんからかかってきた「これ、違法建築ですね。建物を建てた後で土地を切り売りしてますよね。」の電話であえなく撃沈…。

ビルを住宅ローンで買おうとする人が珍しかったらしく、銀行担当者さんから、なんでこんな古い物件を、しかもなんでビルなんて買うのか?などいろいろ聞かれ、僕の古ビル愛を熱弁したのを覚えています。


銀行からの突然の電話

家を買う!と心に決め、ついに見つけた理想的な不動産を買い逃してからの日々は、とても、とても長く感じるものです。

その後も毎日物件検索を続けること2年後の2010年のある日、買い逃したビルの審査を担当してくれたメガバンクの方から、突然の電話がありました。

02_リビング


「ムロタさん、だいぶ前になりますが、古いビルが好きだって力説されてましたよね?まだ物件探されてたりしますか?

実はこの度、文京区に築が古めの戸建が出たんですけど、このエリアでお探しのコンサバな方にはちょっと好まれなそうな物件で困っていまして…

内装がボロボロで、窓も閉まらない箇所があって、あと、リビングの天井にアスベストがあるみたいで…一回見に来ませんか?」


話を聞くと、ご高齢につき事業をたたむ顧客の方からの相談で、このメガバンクが所有物件売却のお手伝いをしているそうな。

銀行から付き合いのある買取業者に声をかけたものの、売れる状態にするまでにガッツリお金がかかりそうな昭和43年築のボロ戸建に手を出す業者がおらず困っているそうです。

まさか仕事上の付き合いもないメガバンクの担当者さんからわざわざ電話がくるなんて思ってもいなかった僕は、すぐにでも内見したいです!と回答しました。

01_自宅外観

メガバンクかつ文京区の支店だけに、普段まともな物件ばかりご覧になっているのかもしれませんが、僕から見たら普通にポテンシャルを感じるボロ物件でした

カビ臭いのはなんとかなるし、窓はたしかに閉まらないけど交換すればいいし、天井はアスベストじゃなくてただの吹き付け塗装だし… なにより鉄筋コンクリートで壁式構造の戸建(3階だけ木造)なので、この機会に配管含めしっかり直せばまだまだ数十年持ちそうだと判断し、即申込みを入れました。


念願の不動産オーナーに!

リーマンショック後の2010年当時は今よりも不動産がだいぶ安く、さらに物件を預かった銀行担当者がボロ物件扱いしていたとはいえ、まさか周辺の築古マンションの2/3程度の価格で、山手線の内側に戸建が買えるとは思いもよりませんでした。

今思うと、最初に取り逃がした物件の審査の際にほとばしるパッションを伝えておいたことで、銀行の担当者さんの脳裏に「アフロで古ビル愛の強い変なヤツが来た」という印象を2年以上も残せたのはラッキーだったと思います。

04_3F寝室After

念願の一棟ビルを買う夢と迷いはしましたが、ボロ物件を安く買えたことでリノベーションにもある程度予算が回せたことは、ホビー的に楽しむためにはよかったと思います。

コストカットのために、壁紙剥がしと室内の塗装をセルフでするのに4ヶ月もかかったことは大変でしたが、初めてのリノベーションは本当に楽しく、また頻繁に工事現場に通って職人さんと会話をすることで改装知識がついたことは大きな収穫になりました。


こうして、まず実際に買って改装してみることで不動産を楽しむことへのスイッチが入りましたし、完成するとすぐに、プラモデルを作り終わってしまった小学生男子のごとく、次のプラモデルになってくれる不動産が欲しくなりました。

ということで、僕の大家さんデビュー物件についてはまた次回以降で書きたいと思いますので、ぜひまた僕のnoteを覗いてみていただけたら嬉しいです。


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