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Santiago de Cuba 02

-2010-
Santiago de Cuba



一日に一度はジョニーの家を訪ねる様になって数日後、ついに彼はある決断をした。

俺は明日から数日、仕事を休むことにした!と、言い出したのだ。

当時のキューバでは (2010) 、最低限の生活、教育、医療などは国に保証してもらえる代わりに、一日の労働(道路を作ったりする肉体労働)で得られる収入は、一日わずか1〜2ドルで、メキシコ産のコーラを一本買えば終わってしまうんだと教えてくれた彼は、そんな事よりこの数日、お前を色んな所へ案内したいと、翌日から病欠という理由で、朝から郊外の湖や海へ連れて行ってくれるようになった。


サングラスをプレゼントしたら(友達とお揃い)、なんだか一気にワルくなったのだった。


ジョニーの親戚の誕生日パーティーで従姉妹を紹介してくれたのだけど、デートはお断りされたのだった。


一日中新しい音楽を探ってメモしてる。


湖に来る途中で何やら話してた兄ちゃん (上の人) が、なんと湖まで食事を運んで来てくれた。ジョニーの粋なサプライズ。




ジョニーは、街の中心で昼間から観光客達と飲んでる、イケイケ風のラスタマングループとは少し違って、アルコールも飲まないし、ベジタリアンだし、えらく真面目で金銭の要求を全くして来ない所も好きだった。
そんな彼だからと、僕も精一杯のお礼がしたくなるという言葉のいらない好循環。


ある夜、Reggaeのパーティーに行った時、一人の酔っ払った若者に酒を奢ってくれ!と頼まれ、やんわり断ったら、お前はあいつ (ジョニー) にしか良い思いをさせないやつだ!と、怒ってどこかへ行ってしまった事があった。

なんて傲慢なやつだ、金の落とし所は自分で決めるわ!と、その時は思ってたのだけど、翌日になって、ここで暮らしてる人の中には僕とジョニーの関係をそんな風に見てる人もいるんだなあと、えらく学びになった事を今でも覚えてる。
たった一杯の酒を飲む為に必要な労働時間が、僕らの想像を遥かに超えてるのだ。


この街では優しいラスタマンとよく出会う。


パーティーの時はドレスアップしてないと誰も踊ってくれないぜ(ジョニー)



ジョニーは何より音楽に夢中で、僕のIpodを毎晩持って帰る様になり、翌朝になると充電が切れた!と充電しに持ってくるのが日課になった。

自由に外国に行けるなんて最高だなと、事あるごとに外国の話を聞きたがる彼を見ていると、今のままのキューバでいて欲しいとは言えないのだった。




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いや、これ誰かからサポートあった時ほんまにむっちゃ嬉しいんですよ!!