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シン・エヴァンゲリオン劇場版:||に感謝

 Q公開から約8年半、延期に延期を重ねて長らくまった最終章、文句なしの大作、エヴァンゲリオンを制作してくださった全ての人に感謝します。

本編の感想の前に少しだけ自分語りを。小学6年のときに兄にしつこく勧められてエヴァンゲリオンアニメを26話全部見ましたが、その時は(今もだけど)全く理解ができずに特に25、26話は何が起きてどうなったのか分からなくてあまり面白いと感じませんでした。

しばらく経ってAir、まごころを君にを観て大団円のハッピーエンドしか見てこなかった自分の価値観が瓦解する音が聞こえました。それから新劇の序、破を見て旧劇とは異なる新たな世界を見てワクワクが止まりませんでした。幸運なことに序と破を見たその年にQが放映され公開初日に観に行きました。並んでる最中に思ったのが年齢層が本当に幅広い、老若男女いたのが印象深かった。

初めてのエヴァQ

Qが始まりしばらくたった後、多分全員がミサトさんの豹変ぶりに驚いたはずです。破では「行きなさい、しんじくん、何より自分自身のために!!」って言ってた彼女が「イカリしんじくんあなたはもう何もしないで」って。あの頃はしんじのへたれっぷりにイライラしましたが今考えると周り冷たすぎませんか??そりゃ土壇場で組織について説明されても14歳の彼がガキっぷりを発揮して綾波についていくのも無理はありませんよ。身勝手な大人たちに振り回されて精神的に不安定になるシンジくんは観ていて可哀想になりました。その後みんなが冷たい中カヲルくんだけ優しく接してましたよね、あれで惚れないわけないですやん。DSSチョーカーでカヲルくんが死んだのはシンジにとって唯一心の支えがなくなり、自分のせいでフォースインパクト(サードインパクトの続き)を起こしかけたのでシンジくんは精神崩壊を起こしました。(仕方ない、、、)最後にアスカが男前っぷりを発揮してシンジ助けたシーンはグッときましたね。この時点で最後はまたアスカがメインヒロインとして終わるのかなと、マリさんは物語の主軸にはなるけど第三者的な立場でみんなの成長を見守る不思議っ子で、漫画14巻を観た人はわかると思いますがマリさんはユイさんが好きなレズっこってイメージぐらいにしか思ってませんでした。

 あれから8年半経ちました。めっちゃ長かったああああああああ!!TVで再放送されるたび全部録画して観てたなあ。本当だったら公開初日に行きたかった!!!みる前からワクワクが止まりませんでした!!トイレで全てを出し切っていざ!!

感想の前に、考察とか一切見てないので的外れなこと言ってたら笑って流してください。

 級友との再会とレイとの別れ

PVで少しは観てましたが始まってみるとやはり作画とCGが圧倒的、マリさんの歌が初めから飛ばしてましたね、パリ復旧の場面は本当にカッコ良かったですね!一方のアスカ、レイ、シンジは大人になったトウジに助けられてました、委員長と結婚していたのは驚きはしませんでしたがケンスケたちが生き残っていたのは安堵の気持ちが大きかった。村のみんながシンジに優しい中かわらず何もしたくないシンジ、村のポカポカに囲まれて成長していくレイ、お母さんっぷりを発揮するアスカ、この時点でアスカとむずばれる線はないなと思った方も多いのではないでしょうか。レイがシンジを再起させるまでのシンジは観ててイライラしましたね笑。レイの成長は微笑ましくトウジの娘を可愛がる様子は観ててポカポカしました。そんな中レイはNERVの調節を受けなかったためシンジの前で消滅してしまいます。またシンジは塞ぎ込んでしまうのかなと思いましたが、逆にこれがきっかけとなってシンジは14年の変化を埋めるように精神的に急激に成長していきます

Ryoji.Kとの出会い

シンジが艦に戻る前にもう一つ衝撃がありましたね。ミサトさんの子供です。一瞬だけRyoji.Kの名札が見えた時あれカジさんこんなとこで何してんのと思ったら子供?誰?え?カジリョウジ?何かしらの影響で若くなったのかな?とおもたらまさかのカジさんとミサトさんの子供ですよ、びっくりです。シンジくんが艦に戻った時ミサトさんが昔のように少しだけシンジくんと息子を想うシーンがあってグッてきましたね。

ヤマト作戦開始

物語中盤、いよいよ南極で最後の作戦ヤマト作戦が始まります。最初はヴンダーVS冬月教授、圧巻のCGによる砲撃戦、迫力えげつない、ああ、これが観たかった!!この圧倒的な戦闘シーン、映画館でしか味わえない臨場感。映画館で心が叫びたがっていました。南極の氷が割れたシーンで南極の海に入っていくようなシーンは理解が及びませんでしたがあの薄氷はATフィールドだったのでしょうか?考察観てからまた観にいきたいですね。

アスカの14年ごしの告白、別れ

インフィニティのなり損ないが出てきていよいよEVA同士による衝突、、、の前にアスカとマリさんがシンジと対面、Qでなんでアスカがシンジに殴ったのか聞きます。ニアサードインパクトを起こしたことに怒っているんだと思いました。しかし、シンジくんは正解をすでに導き出していました。3号機のアスカへ何もしなかった、逃げの選択をしたシンジに対して怒っていたんです。アスカもその答えに満足して昔作ったご飯が美味しかったこと、シンジが好きだったことを告白します。「ちっとは成長したってわけね、最後だから言っておく、いつか食べたあんたの弁当美味しかった。あの頃はシンジのこと好きだったんだと思う、でも先に私が大人になっちゃった、じゃ」ここで完全にメインヒロインルートはなくなったと誰もが思ったはずです。

マリ&アスカ

マリさんとアスカがインフィニティとの戦い、PVでも出てきたあのシーン。圧倒的物量の前に勇猛日間に攻める2人の息のあった攻撃、感無量です。結局インフィニティがなんなのか分からなかったですが、アスカは13号機にたどり着きます。そこでアスカは13号機の再起を阻止するために自分のリミッターを解除します。なんと自ら使徒になったのです。9番目の使徒戦で部分的に侵食されていたのでしょうか、それさえも予想していたのかゲンドウに利用されてしまい、アスカは消えてしまいます。(魂だけの存在になったのでしょうか?)一方、マリさんは他のエヴァを食べながら、力をまし、天使のようになってます、8号機だけの能力なのでしょうか?

WilleとNERV

ゲンドウはヴンダーでミサトさん、リツコと邂逅します。ここでも意外なことにほぼ躊躇なくリツコはゲンドウを撃ちます。旧劇を知っている方はこのシーンに少なくとも驚いたと思います。ゲンドウはすでに人ではない存在になっていました。旧劇場版では右手にアダムが移植されATフィールドを展開できる描写ありましたが今作ではアダムの代わりにネブカドネザルの鍵を用いて人ではに存在へとすでに昇華していました。侵食されたヴンダーに乗っていたシンジは意を決して脱出、父との対面を果たしますが一瞥もくれずにゲンドウは13号機に乗って別宇宙?に行ってしまいます。

シンジはミサトさんに向かって僕をエヴァに乗せてくださいと、ミサトさんも許可を出しますがここでシンジに不満をずっと抱いていたミドリと、感謝と憎悪が混じったサクラに止められてしまいます。サクラはシンジが怪我をすればエヴァに乗らなくて済むと考えシンジに向けて発砲、ミサトさんはシンジを庇って負傷してしまいます。ミサトさんは全責任を追ってシンジくんを送り出します。この時シンジはりょうじくんはいいやつだったと、ミサトさんは元気だった?と。このシーンで涙腺が崩壊しかけたのは僕だけでしょうか?

ヴィレの槍とミサトさんの最期

マリの操縦する8号機に乗せられいよいよマイナス宇宙へ、よく分からないですがワープ?によって綾波レイが操縦する初号機に搭乗しついに父親とのバトルへ。何度も何度も場面が切り替わり目まぐるしい中、父親との対話を続けるシンジと過去を何度も反芻するゲンドウ。その最中でシンジへ最後の槍ヴィレの槍、ガイウスの槍を届けるためミサトさんは一人でヴンダーに乗り発進します。髪を解いて昔の髪型で傍にはシンジとリョウジくんのツーショットを添え、いざ発進。マリはガイウスの槍を届けるためマイナス宇宙へと、ミサトさんはヴィレの意思、想いを乗せてヴンダーと爆発します。「お母さんはこれしかあなたにできなかった、ごめんね、リョウジ」昔のように優しさと笑顔を垣間見え、母親としての想いを乗せ、大胆不敵なミサトさんの最期を劇場で見届けることができて最大の幸せでした。

運命を仕組まれた子供とその解放

ガイウスの槍は無事にシンジの元へとたどり着きます。最後はゲンドウはユイをシンジの中に見出したのでしょうか、自己完結して退場します。旧劇にはなかったゲンドウの過去のシーンが出てきます。どれほどゆいのことを想っていたのかけんんとうもつきませんね。その後シンジは魂のアスカを見つけ出し「よかったまた会えて、これだけは伝えたかった。ありがとう、僕を好きだと言ってくれて。僕もアスカが好きだったよ。さようならアスカ、ケンスケによろしく」ここでまたシンジの精神的成長ぶりに驚嘆します。アスカを見届けると次はカヲルくんです。今までにないカジリョウジとの関係が回想で出てきたりと謎だらけの少年でまだ考察を全然読んでないため情報不足でしたがカヲルくんのこともしっかり見送ります。最後はレイの解放です。レイは予想通り最初はシンジと残るものだと思いましたが、あっさり送られます。ここは想像以上にあっさりで、(え?誰も残らないの?と)多分誰もが想ったんじゃないでしょうか。みんなを送り出したのち世界が創造されていきます。おそらくですがマイナス宇宙での創造と元の世界の宇宙とは別事象の再生なのではないかと考えていて、後半のシーンにしっかり宇宙に飛来する種子の保存用プラットフォームは飛んでいたし、ヴンダーから脱出した飛行船も第三村近くに着陸していた。再生された世界とは別にトウジたちの世界は復興が始まっていくものだと思いました。

マリエンド

ではシンジは結局一人になったのではないかと、誰もが予想した時、思わぬ人物が新たな世界に飛来します。真希波マリです。マリさんがきたことでシンジの描写に再び色がつき始めます。誰がこの展開を予想できたでしょうか。最後はマリさんとシンジがひっついたのです。多分最後のシーンは様々な考察が出てくると思いますが、あれは恋人同士になったと自分は解釈します。元はただのゆいが好きなレズのエヴァ搭乗者だと考えていましたが最後の最後に誰も思ってなかったどんでん返し。さすが庵野監督、そこに痺れる憧れる。そこからのone last kiss。忘れられない映画になりました。

最後の方は完全に自分の想像でもしかしたら明後日の方向に勘違いしているかもしれませんがその辺りの解説や専門用語などをもう一回履修して2回目観にいきたいと思います。10年越しの胸のしこりは跡形もなくなりました。制作に携わった皆さん本当に感謝します。こんなに素晴らしい映画をありがとうございました。

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