人は多様である。「結果」でなく「過程」から人の状態を知る―アマルティア・セン『不平等の再検討‐潜在能力と自由‐』

ああ、そうか。

ながいこと博物館(社会教育施設)の対象って誰?って思ってたし、思われてきた。

例えばね、昭和31年(1956)、鶴田総一郎は「博物館で対象とする人は、既述のように社会人全般である。このうちでも社会教育でなければ対象としない階層、つまり学校教育の対象を差引いた残りは、すくなくとも主として博物館その他の社会教育施設の対象となる」というんだよね。

これって、誰よってなるじゃん。

興味がない人、関心がない人とか、その他大勢とか、いろんな言い方ができると思うんだけど。

「人」に目を向けないんだ。
家計における文化面の支出などの調査からある程度、この「人」を対象化することができるだろうけど、そうじゃない。


「状態」に着目すればいいんだ。
その「人」は、それぞれ多様なんだから、というのがセンの考え方だ、たぶん。博物館を知らない人だっているし、博物館が嫌いな人だっているし、博物館が近くにない人もいるんだから。「選択の自由」を保障すればいいんだ。

やっぱり、読み切れないから買おう。
『不平等の再検討‐潜在能力と自由‐』。

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