Mutsumi

幼少期アメリカ/東京の西側育ち/ICU卒 定性リサーチャー/コミュニティマネジメント/…

Mutsumi

幼少期アメリカ/東京の西側育ち/ICU卒 定性リサーチャー/コミュニティマネジメント/アート/絵本

マガジン

  • アートのーと

    小さい頃、恥ずかしげもなく語っていた夢はえかきでした。その名残か、アートに関する関心が絶えません。アートセラピーを学んだり、アートプロジェクトのボランティアをしたり。いつか"みんなの図工室"みたいな開かれた創作の空間を作れたらなという妄想を膨らますためのネタ帳。

  • みちくさのーと

    旅先で一箇所に長く滞在しがちな自分がゆっくりペースで感じ取った国内外問わずの出かけ先でのメモです。

最近の記事

本を介してーお正月の実家

実家で過ごしたお正月。 お供の本は、先月入手した串田孫一さんの『星々の戯れ』。 バラバラと短い文章が書き連ねられている「断想集」。 手元に置いてその時々の琴線に触れる「断想」を味わっていきたい本だ。 リビングでペラペラと本のページをめくりながら、 母親に「串田孫一って知ってるー?」と聞くと「知らないなー」と返ってくる。そこで、「私も知らなかったのだけどね…」と彼の本に出会った経緯とにわか串田さん情報を話した。 しばらくして、私たちの会話を遠くから聞いていたらしい父親がリ

    • まばたき2回

      8月を迎えた朝。 朝ベッドで目が覚めて、習慣のように身体の傍らに置いていたスマホの画面を開く。 しかし、夜の間上手く充電ができていなかったようで、すぐに電源が落ちてしまった。 急に手持ち無沙汰になり、でもまだ起きる程の気力もなく。 しばらく開かないままに枕元に飾りのようにして置かれていた本に手を伸ばし、 窓から差し込む夏の朝の光りの下で、ページをめくる。 * * * 空について書かれていた。 オノ・ヨーコの「どんぐり」という空色の真四角の本。 彼女は読者に問いかける。

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        カラッとした太陽の下で

        • 貝殻を整理した話

          2021年、1月。 寒さと世の中の状況を理由に家に籠る毎日。 日当たりの良いお部屋は、一つの場所に留まっていても、太陽の動きによって時の流れを感じることができるのでありがたい。 昼間、外の寒さを遮断した窓辺が太陽のやわらかな温もりに包まれるとき。 ボーっと無心に没頭できる作業があると幸せです。 ある週末のこと。 この日はまり込んだ作業は、「貝殻の仕分け作業」。 海に行くごとに目に留まっては持ち帰ってきて、パラパラと我が家に集まってきた貝殻たち。 それぞれがどの海辺から来

        本を介してーお正月の実家

        マガジン

        • アートのーと
          6本
        • みちくさのーと
          10本

        記事

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          ステイ東京の息抜き

          ステイ東京の息抜き

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          雑誌の切り抜きが引き出す個々の表現:コラージュの力

          現在、私はファシリテーターの力をつけるべく、トレーニングを受けている身です。 先日、その練習として、自分が主催者となってコラージュを用いたワークショップを開く機会を持ちました。ワークショップを実施するにあたり、ワーク内容・流れ・時間配分・話す内容・材料の配置・BGMなどなど、思いつく限りの配慮を施して準備して臨みました。 今回、参加者はアート作業に馴染みがない方を想定し、コラージュする素材は、たくさんの種類を用意せず、雑誌・チラシなどの切り抜きに限定しました。コラージュ素

          雑誌の切り抜きが引き出す個々の表現:コラージュの力

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          はみ出しデンマーク

          はみ出しデンマーク

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          石垣の3月

          石垣の3月

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          黄色い港町の黄色い教会

          黄色い港町の黄色い教会

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          親類一同が集まり睦ぶ「睦」月

          睦美という名前だと、たまに聞かれるのが、「1月生まれなんですか?」という質問。旧暦で1月を「睦」月と呼んでいたからですね。残念ながら、1月生まれではないのですが、同じ漢字が入ってることで親近感を感じているのは事実です。 1月末日の今日、2020年の睦月は終わりを迎えるわけですが、ふと思いました。旧暦において1月を睦月と呼ぶのはなぜかと。親近感があるといいつつ、なんだかんだ今まで考えてみたことがなかったように思い、お手軽に検索。 睦月:正月に親類一同が集まる、睦び(親しくす

          親類一同が集まり睦ぶ「睦」月

          自分の名前:ソト語編

          2019年のクリスマス、レソト王国のモショエショエ1世国際空港に降り立ちました。レソトは南アフリカに囲まれた内陸国で全土が標高1500mを越える平地のない国です。 さて、そこで出会った人々に自己紹介する度に言われたことがありまして。 どうやらソト語で私の名前ムツミは「ハンター」(狩る人)を意味するらしいのです。“まったくそのままだよ!”と驚かれ、こちらも驚きました。 ハンター。随分と勇ましくないですか。 ハンティング=狩りは目的(獲物捕獲)を打ち立てて、その達成のために戦

          自分の名前:ソト語編

          シルバーデーとクリムト

          大人気の様子の都美でのクリムト展。 中高生の時に目にしていた教科書に掲載されていた皆が知っている「あの絵」。 細やかな模様が散りばめられた金色に目を引きつけられ、 描かれた女性の恍惚とした表情に魅せられつつ、 その表情を放つ世界が、子どもの自分には神秘的にも感じられる距離があってそっと見入る。 私にとって、そしてもしかすると多くの人にとっても、 彼の絵は、小さい頃のそんな密やかな記憶と共に頭の片隅に仕舞われている絵なのかもしれません。 ということで、平日に時間をつくるこ

          シルバーデーとクリムト

          朝のNHKラジオが届ける「ニュース」

          朝、準備の傍らでテレビから流れてくるNHKニュース。 食卓に広げる新聞。 実家を出てから未だに、これらを上回って自分にしっくり来る、「ニュース」を取り入れるチャネルを模索しています。(はい、現在25歳ですが、なかなかのアナログ人間です。。) そんな中、代替のメディアとして存在感を増し始めているのが、朝のNHKラジオ。  「自分の中の狂気に向き合う」 ーやまゆり園事件を受けての投稿より  「雨と晴れ   交互に梅の   花咲かす」 ー天気予報より 今朝、ラジオに耳を

          朝のNHKラジオが届ける「ニュース」

          昨年と今年を繋げる言葉

          なんとなく惹かれて、 気づくと何度も足を運ぶようになっていたお気に入りの場所がいくつかある。 自己紹介をするわけでもなく、 足を運ぶ機会を重ねる内にそれとなく存在を認識するようになり、 その場その場の会話が生まれるようになり、 その話から人となりを段々に感じていく。 名前もちゃんと知らないし、連絡先も交換しているわけでもないけど、結構その人の一面に詳しくなっていたりする。 「あ、あけましておめでとうございます。」 「今年もよろしくお願いします。」 年が明けて初めて顔を合わ

          昨年と今年を繋げる言葉

          デンマークのーと - アブサロンで夜ごはんを囲んで語ったこと

          コペンハーゲン市内に、毎晩100名を超える人が集まり、初めまして同士で夜ご飯のテーブルを囲むコミュニティスペースがある。席を確保したかったら予約マストという人気ぶり。 背の高いレンガの建物は、リノベし内装をカラフルに彩った元教会。 ポップな雑貨で日本でも人気のフライング・タイガーの創設者Lennart Lajboschitzが先導し、2015年に立ち上がって以来、人を集め続けている Community Centre Folkehuset Absalaonである。 アブサロ

          デンマークのーと - アブサロンで夜ごはんを囲んで語ったこと

          「そうか、私は文字を書く前に絵を描いていたのか。当たり前のことなのに忘れていた。」 —塩田千春展:魂がふるえる より

          「そうか、私は文字を書く前に絵を描いていたのか。当たり前のことなのに忘れていた。」 —塩田千春展:魂がふるえる より