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5月19日生まれの人から「考える」

良くも悪くも本日は「思想の日」と呼ぶべきか…と思うほど
思想によって、国を大きく変えた人々が多く誕生している。

まず、今日5月19日は、哲学者:西田幾多郎の誕生日である
東洋と西洋の哲学を融合させて、一つの哲学体系を築いた、
日本の哲学の祖ともいうべき西田幾多郎は
「善の研究」の著書でも知られる。
日々、散策した京の道が「哲学の道」として有名
1870年生まれ、終戦の年、1945年6月に亡くなった。

その20年後の1890年の同日、ベトナムにてホー・チ・ミン(胡志明)が生まれる。
当時、まだフランスの植民地だったベトナムにおいて
ベトナムの独立に向けて、また、民主共和国の樹立に向けて尽力した
晩年、ベトナム戦争が終結の兆しを見せ始めた最中、
1969年に9月2日に心臓発作にて亡くなる。
ベトナム語・中国語・フランス語・英語を使えるマルチリンガル

また、ホー・チ・ミンが生まれた35年後の1925年の同日
アメリカには、マルコムXが
そしてカンボジアには、ポル・ポトが生まれる
つまり二人は、同い年

ポル・ポトにおいては、ホー・チ・ミンが生まれた当時のベトナムと同じく
当時のカンボジアもフランスの植民地だった。
比較的裕福な農家の息子であったポル・ポトは、ホー・チ・ミンと同様
フランスに留学している。

様々な出会いと学びや挫折の中、早い段階から人種差別的傾向を
持っていたとのこと。
ベトナム戦争の影響下で国が混乱していた頃、ポル・ポトは、
クメール・ルージュを組織し、やがて国の首相にまで上りつめる。
最終的に1979年にポル・ポト政権が終わるまでの間に
大量虐殺で亡くなった人たちは200万人以上と言われる。
多くは知識人と言われる人々で、メガネをかけているだけで
インテリとみなされ、強制収容所送りとされたという。

ポル・ポトの最後は、1998年に心臓発作と言われているが正確には謎。

同年同日生まれのマルコムXは、アフリカ系アメリカ人で
黒人解放運動の指導者
同じ頃、活躍していたキング牧師とは、生前に一度会ったきりで、
それも軽く挨拶を交わした程度と言われている
しかし、マルコムXもキング牧師も演説中の銃弾に倒れている

マルコムXの人生も、約40年と短いけれど苦労の連続であり、また濃密で
確か、映画があったので、また観たいと思った。

様々な人の誕生日をこのnoteでは、書かせていただいていることが多いが
今回は、なかなか重たく考えることが多かった。
大きな世界大戦は、その後においても、非常に大きな混乱をもたらし
犠牲を払い、またそれは今日も世界の混乱に続いている。

また大国が他国に干渉することの功罪が20世紀には確実にあって
国家というものの在り方が大きく問われる世紀だったんだろうと思う。

立ち帰れば、すでに古代ギリシアにおいて、
西洋哲学の祖ソクラテスの弟子プラトンが「国家」という著作を残している。

その中で、個人(修身)の中にも国家(治国)の中にも似たような、
善いと悪い国制・政体=ポリテイアの共通性が在る。とされているらしい。
「国家」は、全10巻もある大作だそうで、
私は、今後も読まないかもしれないけれど
そこで対話式で語られる「善く生きる」とは、あるいは「正義」ついて
古代においてすでに深く論じられていたことに恐れ入る。

大衆を煽動することの中に、1つの善い国制と4つの悪い国制の
共通性を持つ個人と国家の、何かが響き合ってしまうような
ヒントのようなものを、きっとプラトンは知っていたのだろう。


※画像、ありがとうございます。


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