CD dig ニキ

これからの音楽はサブスクの時代だ!とレコード、CDを大量に処分して、大・大後悔。 フィ…

CD dig ニキ

これからの音楽はサブスクの時代だ!とレコード、CDを大量に処分して、大・大後悔。 フィジカルで音楽を聴く楽しさを再認識し、CD・レコードショップでCDとレコードを掘り、取り戻す日々。 お気に入りのアーティスト、アルバム、曲、CD、レコードについて色々と思ったままに綴っていきます。

最近の記事

Toad The Wet Sprocket の全アルバムをフィジカルで聴く

Toad The Wet Sproketという覚えにくいバンド名をはじめて認識したのは、アルバム『Fear』のとき。高校2年生のアメリカ留学中、ホストファミリー宅で見ていたMTVから流れてきた「all I want 」に文字通り打ちのめされた。そのMVはどこか神秘的で、白シャツを身にまとった若きヴォーカリストの清潔感と哀切感が同居した美しい顔立ちが特徴のMVだった。その姿は「all I want」の晴れやかながらも切ないメロディラインと美しいコーラスにあまりにもハマりすぎてい

    • フィジカルで聴く 90年代の邦楽 ⑦(バンド編 98年~99年)

      フィジカルで聴く90年代の邦楽、いよいよ最後第7弾バンド編98年~99年です。クラブ・ミュージック編から男女ヴォーカリスト、そしてバンド編と今回noteを書くために久々に聴き返したアルバムも多く、それが懐かしくもあり楽しかった。ここ数年はあまり邦楽を聴かなくなっていたので、これを機に懐かしい邦楽を聴きつつ、新たな情報を更新していきたいと思う。 ① SPANOVA Dead Music Flamingo(98) 兄弟ユニットのスパノヴァ1stフルアルバム。音楽性の幅は広く、

      • フィジカルで聴く 90年代の邦楽 ⑥(バンド編 96年~97年)

        90年代のバンドで今でも第一線で活動しているバンド、売れているわけではないがしっかりと安定した活動を続けているバンド、解散はしていないが長らくバンドとしての活動はしていないバンド、活動休止中のバンド、すでに解散してしまったバンド、メンバーが亡くなってしまい、オリジナルメンバーでの活動ではなくなってしまったバンド…色々とある。一番うれしいのは、どんな形であれバンドが今も続いており、自分の住む街に来たならば迷わずライブを観に行くことが可能であること。そう思うと、バンドを長年続ける

        • フィジカルで聴く 90年代の邦楽 ⑤(バンド編 95年)

          1995年は90年代の中でも自分にとっては特別な1年だった。日本のバンドで最も好きなバンドとなったGreat3がデビューし、渋谷系のムーブメントに少し疲れを感じていたところに、サニーディサービスが邦楽からの影響を全面に押し出した「若者たち」をシーンにぶつけてきたり、その渋谷系からは、主たるところに位置していたラブ・タンバリンズがネオ・ソウルのような素晴らしいアルバムをリリースしたというのに、突如解散してしまったり・・・。極めつけは、自分の聴く音楽の選択にはなかったアイドルグル

        Toad The Wet Sprocket の全アルバムをフィジカルで聴く

          フィジカルで聴く 90年代の邦楽 ④(バンド編 90年~94年)

          所有しているレコード&CD棚を見てみると、おそらく邦楽は10分の1以下。その大半が90年代~00年代のもの。自分にとっての青春時代だ。その頃は海外アーティストだけではなく、国内アーティストの音楽もある程度聴いていたのだなぁと、現行の邦楽知識との差を認識し、改めて自分の邦楽知識の停滞感を実感した。 やはりダイレクトに言葉がわかる邦楽をもっと知りたい。 90年代邦楽のCDやレコードのジャケットを手に取り、クレジットを見ながら作詞作曲や参加ミュージシャンなどをチェック。そして、ブ

          フィジカルで聴く 90年代の邦楽 ④(バンド編 90年~94年)

          フィジカルで聴く 90年代の邦楽 ③(ソロシンガー・女性編)

          90年代は自分にとっての青春時代。 その頃の音楽は自分にとって色々と思い出深いものが多い。懐かしみながら聴いていると、ふとその時の情景や感情や色や匂いまで思い出すことがある。時には具体的な出来事は思い出せないのに、その時のつらかったり切なかった記憶だけが蘇り、胸が苦しくなることもある。音楽というのは驚くほど記憶の奥底に潜り込んでいるものだ。 その青春時代であった90年代の邦楽をフィジカルで聴いて楽しむ、という企画をやってみようと始めたのだが、あれやこれやとカテゴリーを考えて

          フィジカルで聴く 90年代の邦楽 ③(ソロシンガー・女性編)

          フィジカルで聴く 90年代の邦楽 ②(ソロシンガー・男性編)

          90年代が青春だった自分にとって、この時代のアーティストというのは今も特別だ。青春時代を伴走してくれた音楽たちは自分の心に色濃く染みつき、記憶の奥深くその様々な想い出とともに定着している。そして、音楽の聴き方も受け取り方もまだまだ未熟だったその頃に聴いていたそれらは、年月を重ねてから聴くことで、青春のほろ苦さと人生を多少なりとも重ねた経験とが同居した不思議なものとなる。これは今現在オンタイムでシーンを走っている音楽でのリスニング体験では味わえないものだ。 今回は、そんな自分

          フィジカルで聴く 90年代の邦楽 ②(ソロシンガー・男性編)

          フィジカルで聴く 90年代の邦楽 ①(クラブ・ミュージック編)

          93年。 アメリカの大学をドロップ・アウトし、帰国してすぐ東京に出た。その頃から、そして今もハッキリ言って邦楽については知識が乏しく全くもって詳しくない。当時はグランジやUSインディ・ロックにどっぷり染まっていたため、東京で出会ったいわゆる”渋谷系”や“クラブ・ミュージック“にカテゴライズされていた音楽の”お洒落さ”に、最初は気後れしていた。特に「クラブ系」には激しく気後れし、どことなく窓の隙間から羨望の眼差しで眺めるような聴き方をしていた。それでも気がつけばCDやレコードを

          フィジカルで聴く 90年代の邦楽 ①(クラブ・ミュージック編)

          The Changの全アルバムをフィジカルで聴く

          1995年。 国内音楽シーンのメインストリームでは、ミスチルの「Innocent World」、スピッツの「ロビンソン」など、実力ある良質なポップ・バンドの良い曲が売れ、元フリッパーズの小沢健二も素晴らしく文学的な1stアルバムから一転、アルバム「Life」で王子様へ変貌し、活躍の舞台をメインストリームへと移すことに成功した。また、ピークを迎えつつあった”渋谷系”と言われる、音楽ジャンルとしては実態の無いムーブメントにカテゴライズされていた、オリジナル・ラヴやコーネリアスも、

          The Changの全アルバムをフィジカルで聴く

          Black Country, New Road の全アルバムをフィジカルで聴く

          そのサウンドは掴みどころがなく、変幻自在。ロック、ジャズ、クラシック、フォーク、プログレ、オルタナ、ポスト・ロック、ポスト・パンク、様々なジャンルの要素が散りばめられており、その音とリズムの玉手箱のような楽曲郡は非常に独創的ではめられる枠がない。聴いたことが無いようなこの自由奔放の音を、仕掛けを楽しみながら聴いてもらいたい。 ブラック・カントリー・ニュー・ロードってどんなバンド? 2018年、ケンブリッジ周辺出身の若者たちによって結成されたバンド。元々は、タイラー、ルイス

          Black Country, New Road の全アルバムをフィジカルで聴く

          R.E.M.の全アルバムをフィジカルで聴く

          インディー・ロックやUSオルタナティヴ・ロックが好きな人々にとって、最も重要なバンドの一つといっていいR.E.M.のアルバムを、初期から黄金期の中期、そしてドラムのビル脱退後の後期まで、時系列で全てのアルバムをフィジカルで聴きながら、バンドの趨勢を辿ってみました。 メンバー ピーター・バック(ギター、マンドリン) マイケル・スタイプ(ヴォーカル) マイク・ミルズ(ベース、ピアノ) ビル・ベリー(ドラム)※1997年脱退 オリジナル・アルバム  Murmur(19

          R.E.M.の全アルバムをフィジカルで聴く

          The Sundays 全アルバムをフィジカルで聴く

          The Sundays(ザ・サンデイズ)ってどんなバンド? ザ・サンデイズは80年代後半にイギリスで結成されたバンド。ジャンルとしてはネオアコやギターポップ、ドリームポップなどにカテゴライズされることが多い。そしてそのサウンドは、ギターのプレイスタイルや歌声からザ・スミスやコクトー・ツインズ等から影響を受けていると言われている。ただし、バンド結成当初から彼らは他のバンドの曲作りを模倣したり、カヴァーなどはあまりせず、オリジナリティを大切にしてきたようだ。2ndアルバムの国内

          The Sundays 全アルバムをフィジカルで聴く