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サカナクション完全復活の瞬間に、文字通り「むせび泣いた」魚民のぼやき

心の中に生まれた名もない気持ちが
頭の中で言葉を持って形になるスピードよりも
0コンマ何秒も速く、涙のほうが先に溢れて止められなかった。

一郎さんが
「サカナクション完全復活!!!」
と宣言した瞬間。

4人のメンバーがステージごと現れて
5人の演奏で始まる
『新宝島』。

ライブ活動が止まっていようが
一郎さんの休養がどれだけ長くなろうが
きっと大丈夫だと思っていたし
いつまでだって待てるし、
(アルバム何年待ったと思ってんねん)

そもそも「待つ」以外の選択肢はなかった。

でも5人がステージで揃うこの瞬間を
心の奥底では待ちこがれていたこと、
本当は活動再開が実現されるのか不安だったし、
勝手ながら5人のことがずっと心配だったということを
はっきりと思い知らされる。

今ではサカナクションの名刺代わりにもなっている代表曲。

こんなに泣きじゃくりながら
この曲を聴いたことはない。

『新宝島』はいつだって
溢れるワクワクと共に、
時には少し寂しい気持ちと共に、
それでも、必ず満面の笑みで聴くのが常だったのだから。


ソロツアー、千秋楽、東京公演。
だからきっとメンバー全員が揃って観に来てるんじゃないか、
なんて予想は甘かった。

まだまだ魚民として研鑽が足りませんな。
研鑽とは。

重大発表があると聞き、なんとなく
「夏に新曲、もっとよければアルバム発表、秋冬でツアー再開」
くらいの粒度だろうと思っていた。

それが蓋を開けてみたら
4月からのツアー。
しかも全公演、日程も場所も決まっていて
ライブ終了直後からチケットの申し込みができるというのだ。

新しい曲も作っていると
一郎さんは言っていたから、
ツアーではその一部もきっとお披露目してくれるんだろう。

また視界が涙で霞む。
もう鼻水も遠慮なく垂れてくる。


一郎さんは
「僕がなった病気はうつ病です」と
ステージ上で、はっきりと語った。

それまでは何となく伏せられていて
明言されることのなかった病名。

きっと一郎さん自身が
うつ病になった自分を認めて、
受け入れることができるようになったんだと思う。

これはもの凄く大きなこと。

弱い自分を認めて、受け入れることができたら
もう、ちゃんと治る。
生きること自体も、これからはずっとラクになる。

療養中、
ソロでライブをしたいという一郎さんの意向に対して
「やりたいならやればいい、という気持ちと
そこは "5人で復活" という形にするべきじゃないか、という気持ちのどちらもあった」と
エジーは語っていた。

病にかかった当初、メンバーに対して
「もっと協力してくれてもいいんじゃないか、自分ばかりが頑張っている」
という愚痴ばかりが口から出ていたという一郎さん。

どちらの気持ちも当然。
そして、誰が良いとか悪いとかは無い。
それぞれの想い、考えが全て正解なのだ。


今回のことを
「無かったこと」「後ろめたいこと」として処理せず、
すべてを過程として認め
自分たちの現在地として観察してもらう。

サカナクションがそんな選択肢を取るミュージシャンで良かった。

私たちは進行形のドキュメントを見届けているのだ。

これからも、彼らが進む姿を自分に重ね、
笑ったり感動したり涙しながら
彼らがトライすることの実験台になろう。

少なくとも自分にとっては、
そうすることに替えがたい価値があるから。

そして、そんな風に感じられることを心から幸せに思う。

思いのほか号泣してしまったせいで
翌日はずっと瞼が腫れていた。

サカナクションと
チームサカナクションに
まずは心からありがとう。

次はライブの会場で、
また泣いて喜べるのを楽しみにしています。

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