小西遼

縦横無尽な音楽家. . CRCK/LCKS. . 象眠舎. . Berklee音大卒.…

小西遼

縦横無尽な音楽家. . CRCK/LCKS. . 象眠舎. . Berklee音大卒. . 東京在住

最近の記事

Sunset blvd. Lyrics & 日本語訳

オレンジ色の光が 私の窓の外から入り込む 小さくきらめく 通りの街灯 目を細めて手繰り寄せようとしてる 私の記憶のシルエット なんでこんなことしてるのかな 私にはわからない ここにいても良いよって 自分で言えたらいいのに 立ち上がり  自分に問いかける “どうしてこんなに 背負ってしまうんだろう?” 完璧なものなんてないから 何ひとつ 手放せせないと思ってしまうの 通りに出ていくと自分には 何も残されていないのに 街灯は 私が失くしてたものを照らす 両腕で強く抱きし

    • (どこにいったかわからない)YOUTH

      「小西じゃね?」 西武線新宿駅近くのライブハウスで働き始めて半年も経った夏の日。開店前のフロア掃除をしていると、リハーサルを終えたバンドのボーカルが、あたしに声をかけてきた。少し話すと、音楽専門学校の同期だった男だとわかった。 久しぶり、よくわかったね、と返すと「小西の曲、結構好きだったからさ」「色々あったのかもしれないけど、なんか元気そうで良かったよ」「音楽の現場で再会できるって嬉しいよな」などと勝手に言うだけ言って、タバコを吸いに外へ出ていってしまった。 掃除用のモ

      • 街の匂い、夢遊病

        旅ゆく音楽家は夢遊病に罹りやすい、とか。 ツアー遠征が続くと、訪れる街の景色に既視感を覚えることがある。店の看板や商店街アーケードのデザイン。はっきりとは覚えてないのに、確かに以前見たような気がする。どこで見たのかな。そう記憶を辿っていると、とある瞬間、自分がどの街にいるのか分からなくなる。 それが初期症状なのだ。気づかずに旅とホテル生活を繰り返してしまうと、ある時を境に今いる街と過去に訪れた街とが重なって、記憶の混濁が始まる。 そこに遠征における睡眠不足や飲酒などが重

        • Write, boy.

          田舎の方で暮らしながら、ゆっくりと制作をする。 と言うのは自分の柄じゃない。勿論たまには良いだろう。しかし人生の殆どを東京の真ん中で生きてしまったので、悲しい哉、都会の喧騒くらいが丁度良くなってしまった。シティボウイも終わりを告げて、シティガイ(って言わないのかな)の背中には草臥れた哀愁が程よく燻る。 忙しくしてきた上半期を終えて、いま自分は虫食いだらけのカレンダーを抱えている。(虫はいい、紙を食えるのだから。自分も紙を食えれば少しは楽なのだろうけど。) そして驚いたこ

        Sunset blvd. Lyrics & 日本語訳

          うたを、うたう。

          最近、歌っている。昨日も歌った。荻窪にあるベルベットサンという、大好きなライブハウスで。 小さい時に「自分は歌うことに向いてないのかもしれない」と気がつき、そこから数年は自分が歌うのが下手であることを確認していく作業が続いた。楽しいことではなかったけれど、感情先行型である自分としては誰に何を言われようと好きなように自分を表現できていれば特段問題はなかった。 高校を卒業する頃には音楽に一生捧げられることを確信し、(両親の理解と援助、それに多少の格闘があって)音楽大学への進学

          うたを、うたう。