名曲709 「ランダムに…」【beers】

ーービアズはいいぞ。シティポップの隠れた名曲ーー

【beers - ランダムに…】

 以前の間宮貴子もそうだが、昔は隠れた名曲がとにかく隠れ過ぎていて、探し当てたときの感動たるやもう、それはそれは格別なのである。現代ではYouTube(これでも探しきれないだろう)で聴けるが、ひと昔前はレコード屋に行って探し求めていたと考えると、ずいぶん効率よくなった。お金もかからずに済むし。

 シティポップはまだまだ追求し切れていない。もうあらかたメジャーなアーティストは聴けたかなと思ったら見逃していることもしばしば。で、よくないのが書いていないこと。聴いて満足するだけじゃなくアウトプットしていきたい。

 今回はトップクラスのマイナーなアーティストだと思う「beers」。というのも活動期間が短いのである。1983年にアルバム「Mistress」を発表。しかしその後は目立った活動はしていなかった。だが間宮貴子もそうだったように、その1作品が渾身の出来なのである。だが知名度はシティポップ好きの中でも低いように思う。検索しても候補に出づらい名前なのも痛いか。

 間宮貴子はじわじわと評価が上がっているが、こちらはまだ認知されきっていないように思う。

 リピート余裕の名作。私の中では上位に入る。ぜひぜひ。

 ランダムに…は3曲目に収録されている。メロディーが綺麗で私好み。歌詞もなかなかに詩的なのでじっくりと楽しめる。男女が奏でるハーモニーは嚙み合うと美しさ倍増である。男性側の風貌が、どことなくオフコースの松尾さんに見える。名前は斎藤恵。ちなみに女性は橋本ヨーコ。

 本作からはもう1曲取り上げる予定だ。ネットで調べてみたら、そっちのほうが人気が高い感じ。ああ、また斜に構えてしまったか。


 


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