名曲642 「夏のかけら」[Coming Century]
ーーこのくらいの夏がいい感じ。小さくて儚くーー
【なつのカけら】
8月も中盤になると息苦しくなる。それは恐らく夏休みの宿題が原因だ。私は12年間で半分以上苦しんでいた気がする。後半にラストスパートをかけるタイプだった。これができる人は尻に火が付かないと動けない、と見せかけて実はやろうと思えば普通にできるのに面倒なだけだったりする。いつだったか、最初のうちにほぼ終わらせようとしたらダレてしまい、結局最後のほうでやることになったっけ。
そんな夏の終わりはサラッときれいに片づけたい。「夏のかけら」は今こそ聞きたくなる。
V6といえば90年代後半からイケイケのグループだったが、微妙に年齢層が離れている特徴がある。そのためカミセンとトニセンで2グループに分かれている珍しいタイプだ。こうも分かれると人間、どっちがいいかを比較したくなってしまうもの。皆さんも当時はあったんじゃないでしょうか。
私は微差でトニセンだった。何が優劣をわけたか。それはメンバーの歌唱力である。カミセンはお世辞にも歌が上手くなかった。まあ、誰がとは言えないけれども。
なので今回の曲は意外と悩んだ。私の中での基準はもちろん歌い手の歌唱力も加味している。それでもエモさと当時の好きだった補正が働いた。
{夏のかけらを肌で感じて 季節のドア足で開けた どんなことだってもう 出来そうになる 一緒にいたいね きっと明日は もっと普通に毎日が過ぎていっても 自由になったままで 遠くにとべるさ}
サビを聞いただけで10代になれる。ドアを足で開けたってのが元気はつらつで好印象。
{夏になったら海へ行こうよ 花火とかやったりしよう ずっと忘れられない 今をまた作ろう}
夏といえばこの精神だ。若干残念なのはサビが短めなので歌詞にいろいろ盛り込めなかった点。こういうときはうまく体言止めだとか含み余韻を持たせる歌詞にすると映えるのだが、ジャニーズとの相性はイマイチかもしれないか。
もう十分夏は満喫(暑いというだけ)したので、いまは早く冬にならないかと待ち遠しい。過去にも書いたが私は冬が好きなのだ。冬になったらきっとあの頃のかけらを思い出すだろう。砂浜でも石でもなんでもいい。ほんの少しの思い出を。
【今日の名歌詞】
夏のかけらが胸にはじけて 笑いながら落ちつかないまま 僕らが真ん中に生きてるってかんじ
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