名曲522 「おしえて」【伊集加代子/ネリー・シュワルツ】[アルプスの少女ハイジ]

ーー製作に力を入れた甲斐があった。歴史的存在になったのだーー

【アルプスの少女ハイジOP - おしえて / 伊集加代子 & ネリー・シュワルツ】

 今回は懐かしい曲を紹介する。いやはや、懐かしい。小さいころによく聴いたものだった。一応、20代です。

 『アルプスの少女ハイジ』は1974年に放送された。あの『山ねずみロッキーチャック』の後進である。当時は「カルピスまんが劇場」と呼ばれたシリーズがあり、世界名作劇場のひとつとして愛されてきた。その中で有名なのは『フランダースの犬』や『母をたずねて三千里』、『あらいぐまラスカル』がある。いまも受け継がれているものが多い。今後もそのシリーズの曲は取り上げていく予定だ。何しろ名曲が多いもの。

 主題歌はもうおなじみだろう。説明不要ではあるだろうが、ひとつ書きたいことがあった。それはこの曲がかなり力の入れたものであることだ。本曲の特徴的なヨーデル。あれはなんと本場のスイスで録音されたのだ。

 1970年代において、そこまでアニソンに力を入れるかねとスポンサーから大目玉を食らいそうである。もちろん、わざわざスイスまでいくのには反対もあり、音楽プロデューサーは自腹を切って向かったそうだ。

 その甲斐あってかこの曲は大ヒット。日本はもちろん、世界的にも売れたようである。それはそうだろう、なんと美しいヨーデル。伊集加代子の情人離れしたハイトーンボイス。ハイジ自身が歌っているかのような少女のかわいらしさがある。大人も子どもも一目置くセンセーショナルな作品が完成したのだった。

 伊集加代子は実在する人物である。そう書いたのは私が小さいころ、この曲を歌っているのは機械だと思っていたからだ。この動画は必見。いい意味で化け物じゃないかと。世の中に1%も存在しない神の高音だと思う。あの堀江美都子ですら歌いこなせていなかった。

 小さいころの話を続ける。当時は2番と3番の間、3番のアウトロのヨーデルが可笑しくて仕方がなかった。それを首を振りながら真似していたものだった。頭がおかしくなった人みたいな感じで。いやはや懐かしい。

 現在も某家庭教師のCMのおかげで20代以下にも親しまれている。名曲をいつまでも受け継がれていくべきだ。そうか、ならばエンディングテーマを取り上げてもよかったかもしれない。それはまた別の機会に。ヨーロレイレイエー

       【今日の名歌詞】

おしえて おじいさん おしえて おじいさん おしえて アルムのもみの木よ



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