名曲839 「ら・ら・ら」【大黒摩季】

ーー結婚適齢期なんてし・ら・んーー

【ら・ら・ら】

ら・ら・ら - YouTube

 昔、ドラえもんの大晦日スペシャルで流れていたCMの中に「味いちもんめ」のドラマがあった。中居正広が包丁を持って神妙な顔つきで何かに切れ目を入れていたのを覚えている。こんなどうでもいいようなことを人はなぜかずーっと忘れないでいるものだ。

 味いちもんめのドラマはいくつかシリーズがあるのだが、その主題歌といえば「ら・ら・ら」である。ただ、私の記憶にあるものは1話完結のテレビスペシャル。これも変わらず使われていたようだ。そのCMも確かに「ら・ら・ら」が流れていた気がする。私の記憶力もたいしたものだ。はっはっは。

 大黒摩季の中でも最も有名な曲といっていいだろう。さすがにこのnoteで書いたものだと思っていたが、脳内で取り上げていただけでまだ書いていなかった。例のパターンだ。こうしている間にどんどん歳を重ねてしまう……。

 歌詞を見るとどこか焦燥感も出てきた。いよいよ結婚がどうのこうのという話題に差し掛かる年代になってきたのだと。そんなときにこの曲を聴くと、いままでになかった感情が湧いてくるのだ。恋愛中ってもっと楽しいと思ってたとか、あっという間にもうこんな年齢だし、とか。

 きっとその感情は1万年後もそうなのだと思う。この曲は、いまわかった。悲しい曲だ。それをうまく大黒摩季が表現している。

 それにしても、このら・ら・らって表現はうまいことできている。ラララとかじゃ安っぽいし、らららでは変な感じ。サビの歌い方もまさにら・ら・らだし、よくこんな技法があったものだと細かく感心する。大黒摩季が好きな書き方なのだと思う。令和のいま見ても味が出てていい。

 

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