名曲721 「What′s Up Guys?」【古本新之輔/林原めぐみ】[爆れつハンター]

ーーガチャガチャした音の紡ぎ合わせに心躍るーー

【WHAT′S UP GUYS?】

 ここ最近は80年代などの昭和の曲ばかり取り上げていた。そろそろ最近の曲も書こうと思う。そこで90年代アニソンをひとつ。えっそれももう古い? 30年前? つらっ。

 「爆れつハンター」は1995年10月から約半年放送されたアニメだ。個人的に90年代中盤のアニメは谷の時代だと思っている。作画がなんか全体的に同じな気がするのだ。後々語り継がれるような名作は……あった。けれど豊作の年とは言い難い。

 私はこの作品を見たことがなく、存在すら知らなかった。一応90年代生まれなのだが、さっぱり記憶にない(後々に振り返る系のやつでもほとんど)。実際、率直に書けば微妙だったといえるだろう。

 まあアニメの出来は置いといて、曲だ。これがねえ、またすごいのである。いかにもサウンドが90年代なのだ。ちょっとアレな人っぽく例えると「バイブス上がってる」というやつである。盛り上がり方が非常に秀逸なのだ。普通にひとつの曲としてクオリティが高い。

 ライブ映像も確認できたが見てこの盛り上がり。伸びがすごい。お客さんはみんなアニメを目にしたことがあるのだろうか。ああ、余計なことを思ってしまう。

 歌い手が声優なのもいまは普通だが、当時は比較的珍しかったのではないだろうか。90年代はアニソンシンガーという枠がまだ健在だったころだ。だが、いまは声優の歌唱力が高いとわかり(林原めぐみはもうレジェンドよ)積極的に取り入れている。

 個人的にこの曲を名曲にまで押し上げたのは林原めぐみの力だと思う。高音の出来が非常に高い。90年代アニソンを代表する名曲といっていいだろう。アニメの知名度は低くとも、曲からじわじわと知れ渡っていけば問題ない。でもそのためにはずっと聴き続けなければ。タイトルの「れつ」がひらがなの理由は作者が裂の字を思い出せずとりあえず書いたのがそのまま採用されただなんて、来週にでも忘れそうである。





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