名曲713 「MAZE」【鳥山雄司】

ーー幻想の異世界にそろそろ逃げたくなったーー

【MAZE】

 また最近になって歌詞の関係で削除依頼がきてしまった。もうこれ以上のお蔵入りはやめてほしい。過去作がこの調子でどんどん封印されてしまうとモチベーションがどんどん落ちてしまう。実際、潮時なんて思いも少しはある。

 歌詞を書かなければいいんだなというのも味気ないことが多いのだ。それならば鳥山雄司を取り出すしかない。現実逃避に持って来いのサウンドなのだ。スケールが大きすぎて、いろんなことがちっぽけに思えてしまう。

 この曲に詞をつけるのは難しい。本当に頭の中を覗いてみたくなるような感覚に襲われる。どうなっているのか。それこそ迷路なんじゃないかと。ああ、吸い込まれる。どこまでもぐるぐると。

 ここ最近はなんだか日本もMAZE化している気がする。よく生きているよ我々は。いま20代の私だが、多くの同世代が我慢しているような気がするのである。いつになったら抜け出せるのかとぐるぐるさまよいながらあてもなく。私は幸い我慢強いのだが、それでも不満が沸々と。

 そろそろやばいんじゃないかと。何かとんでもない争いや事件が起こっても不思議ではない気がする。過激派が生まれるのはいつの世も貧窮からくるからだ。でもきっとそれがきっかけで何か抜け出す糸口にはならないのだろう。歴史の上では、ひとつ曲がり角を通ったようなものである。で、ゴールはいつまでも見えない。この曲は現代の日本のBGMといっても過言ではない。

 

 

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?