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気仙沼から歌う 熊谷育美さんが語る "あの時といま" ―東日本大震災から10年

NPO法人ミュージックソムリエ協会は、2009年からCDショップ大賞を運営しています。東日本大震災から10年、CDショップ大賞では特別企画として当時、東北で音楽活動や支援をした3名の方にお話を伺いました。
シンガーソングライターの熊谷育美さんは、アルバム『その先の青で』で、第4回CDショップ大賞2012 入賞および、地域ブロック賞 東北ブロック賞を受賞しました。

熊谷さんは、宮城県気仙沼市出身で現在も暮らしています。
2011年の震災当日は、地元で被災。被災者でありながらも、地元の人たちからの後押しもあり、シンガーソングライターとしての活動も続けました。
同年、アルバム『その先の青へ』をリリース。第4回 CDショップ大賞2012 の授賞式では、生演奏も披露してくれました。

今年、震災から10年。
いまも地元で暮らし、気仙沼から音楽を発信し続ける彼女に、「あの時といま」を伺いました。

■インタビューから一部抜粋
"震災後、自分にとって音楽って何だろう、どこへ向かって歌えばいいのだろう、音楽を続けられるのだろうか…。”

”地元の人との約束と勝手に思って、全身全霊で唄おうと決めて、そこからがむしゃらに歌を届けてきました。待っている方がいてくださるのであれば、そこへ行って歌を届けたい、そういう一心で。”

”震災後に書いた曲「僕らの声」全国各地の学校で、合唱もしてきました。
この10年間で張り裂けそうなくらいにいっぱいいただいたものがあるので、音楽を通してそういった気持ちもお届けしながら、音楽を通して何か分かち合ええるようなものが生まれていけたらいいなと思います。”

東日本大震災のあと、東北地方のCDショップ店員からは、"熊谷育美さんが被災した店舗の店頭や臨時のイベントスペースで歌を歌ってくださっている"という話を聞き、筆者は仮設のイベントスペースで彼女のライブを拝見しました。
沿岸部の被害状況は大変なもので、CDショップの店舗営業もままならない状況でした。そんな中でも、熊谷育美さんの歌声や、お店に来るお客様の励ましに力を貰いながら、ショップ店員も復興に向けて進んでいたと思います。

あの日から10年。
改めてインタビューをすることで思い出したことや、これからのことなど、いろいろなことを考えました。音楽のチカラは、必ずあります。

CDショップ大賞について。
CDショップ大賞は、全国のCDショップ店員の目利き耳利きの投票によって「真に売りたい!聴かせたい作品」を選ぶ賞として、大賞の他に、第2回から全国各地域11ブロックから推薦アーティストを選出する地域ブロック賞も発表しています。

熊谷育美さんの活動情報などは、 Facebookやホームページからご覧いただけます。

*動画インタビュアー:石井由紀子

*協力:吉田エンターテイメント

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