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『枡野浩一全短歌集』刊行記念イベント「きょうちょっと短歌ブームに集まって」に参加

今日、土曜日は、大阪へ。

まずは、久々に葉ね文庫へ向かう。今日はどの書籍を買っていこうかなあ、と頭を悩ましていると、今日、梅田蔦屋書店でのイベントの出演者のひとりである、歌人の枡野浩一さんと左右社の筒井菜央さんが来店。

「チャンス!」とばかりサインを頂戴する。「よくこの本手に入りましたね」というような声をかけてもらいつつ、大好きな短歌を添えて書いていただく。何度読んでもいいうた。

最近は濃い鉛筆でサインをされることが多いとのこと、宝物だ。

結婚はめでたいことだ 臨終はかなしいことだ まちがえるなよ

(枡野浩一『てのりくじら』収録)

葉ね文庫のいつもの短冊のところには、枡野さんが持参した短歌用原稿用紙に、枡野さんが葉ね文庫のことを描いた新作短歌が!新作がまさに生まれるところに立ち会えた喜び。

私もその原稿用紙を使わせてもらって、最近作を書かせてもらう。歌人・枡野浩一の作品の隣に自作を並べてもらえる機会なんてきっとそうないだろうなあ。

パスカさんの枠組みを超えたいつもの文字が燦然とひかる

そうこうしていたら、歌人の染野太朗さんがご自身が企画をされたイベントのチラシを持って来店。染野さんと枡野浩一さんのツーショットが撮影される場面に立ち会う。

その場での染野太朗さんの枡野浩一さんへのリスペクトの空気を強く感じ、改めて「歌人・枡野浩一」というものの存在の大きさを知る。

Twitterではお見かけしたことのあるモンモンさんと初めてお会いできたり、パスカさん(パスカさん、『美味しんぼ』考察のnote記事、読んでくれてありがとね笑)に久々にお会いできたり、と葉ね文庫は相変わらず楽しくて刺激的で居心地がいい。

今、葉ね文庫のブックカバーはクリスマス特別仕様

ついつい長居したのちは、梅田蔦屋書店へ。

夕暮れの梅田はどこか虚構めいている

梅田蔦屋書店は実は初めて来たのだけれども、これは1日中楽しめるなあ、と感じた。千種創一の『イギ』を探していたら、今日のイベントのもう一人の出演者である岡野大嗣さんがビラ配りしながら(?)、詩歌のコーナーのあたりに笑 ほんと、歌人の方々は皆、フランクに居るなあ!笑

そして、定刻どおり、『枡野浩一全短歌集』刊行記念イベント「きょうちょっと短歌ブームに集まって」がスタート(出演予定だった牛隆佑が体調不良で出演できなかったのが残念)。

イベントの内容はイベントに参加した人たちだけのものなので、ここでは詳しく書かないけれども、枡野さんと岡野さんのスタンスや心持ちが対照的な感じがとても面白く、終始愉快な90分。

そうそう、ひとつだけ今日のイベントのお話を聞いて強く心に誓ったことを書いておきます。「短歌初心者です」という物言いはもう言わないようにします。この物言いに潜むリスク(あるいは驕り)がよくわかりました。

イベント後半は、「どんなあすでもありうるだろう」に上の句を付け句して短歌を詠むという企画への応募作品についての話。応募された作品すべてペーパーに印刷されていて(あ、当日届いた作品だけは口頭で)、どの作品も面白いものばかり。

こんなにもふざけたきょうがある以上どんなあすでもありうるだろう

(枡野浩一『てのりくじら』収録)

そんな中で、岡野大嗣さんに自作がとっていただけたので、もう今日は最高です笑

これらの応募作品を見ながら、枡野さんが「最近では、こういう応募作品は、出来が悪いなんてことがない作品が集まるようになった、これもまた『短歌ブーム』であることの現れなのだろう」といった旨のことを話されていたのが印象的でした。

サイン会では、岡野さんに(また)サインをいただく。ここ最近、とても気に入っていて、先日一首評を書いたばかりの短歌を添えてもらいつつ。

こちらはいつものカラフル色鉛筆

れすといんぴいすれすといんぴいすフタの上で液体スープあたためながら

(岡野大嗣『たやすみなさい』収録)

会場では、Twitterでお見かけする方々にお会いできたりして、短歌系イベントの楽しさを存分に味わえた時間でした。

さあ、明けて日曜日は、奈良県橿原市での別邸歌会に参加。短歌まみれの週末である。

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