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係活動と当番活動

さて、始業式の顔合わせが終わり、翌日から始まる学級では、担任や児童の自己紹介が行われ、学級づくりが始まります。ここでは、「教科」「道徳」「特別活動」の中の「特別活動」がメインになってくるでしょう。年35単位ですので、使い過ぎには注意しましょうね。
自主的自発的な学級づくりによく用いられるのが「係活動」ですね。
似たような活動に「当番活動」があります。
この2つ、明確に目的が違うのに、混同している教員がほとんどです。(ウソじゃない。この記事を読んだ後、他の学級に行って掲示を見てご覧なさい。ほぼ全部の学級が混同してます。(一部低学年は除きます)
学級活動で決める時にも役立つ単純明快な違いは次の通りです。
「係活動」は「あったら楽しいもの=なくても困らないもの」
「当番活動」は「無いとみんなが困るもの」です。

当番とは?

「当番」の説明がシンプルなので先にしましょう。当番は、主に3つあります。
「給食当番」「掃除当番」「日直(当番)」
これらは、学級運営上「無いとみんなが困るもの」です。もし、異論があるなら突き詰めて考えるのもいいと思うので、是非チャレンジしてください。「日直って必要か?」みたいに。

係とは?

さて、では、子供たちと一緒に係を決めていきましょう。先に書いた通り、多くの教員があまり考えずに決めてきた歴史がありますので子供たちは「体育係」「音楽係」「生き物係」「お笑い係」等など今までの経験したものをスラスラと並べるでしょう。
「あったら楽しいもの(なくても困らないもの)」で「体育係」「音楽係」ってどうですか?先生が困りますよね。体育係は用具を準備してくれたり、準備体操を先生の代わりにしてくれていたり、音楽専科に持ち物を確認したり、音楽室に先導してくれていったり。でも、無いと困るのは先生で「あったら楽しい」わけではない。
(特別活動の基本としては、「教科名のついた係はダメ」という考え方があるようです。)

あったら楽しいは特別活動の大事な原動力

ここで、子供たちにこの価値観をぶつけて、従来の係活動の概念を修正して、子供たちが自主的に活躍できる学級づくりをしていくことをお勧めします。 つまり、子供たちの当たり前を一旦壊して、新しいものを「創造」して行きましょう。
どんなものが出てくるのか予想できないところが楽しいですね。正に学級会の醍醐味です。勿論、子供たちが無節操に意見を出したら、どんでも無いことになるので、それは、学級会で重要な「条件」の件でお伝えします。
私の担任経験の中で最も面白かったのは「雑食肉食」係でした。
発案者は、「クラスの給食で残ったメニューを係が責任をもって食べて、クラスの連続完食記録を伸ばす」という思いで、提案して、爆笑をもって迎えられ、多くの賛成を得て成立しました。
ある時、雑食肉食係が浮かない顔をしているので、その理由を聞いて、クラスみんなでまた、爆笑しました。
「給食が残る献立って、人気のないメニューなんだよね。それって、俺たちもそんなに好きじゃないってことに気がついた」
無くても誰も困らないけどあったら楽しい係があれば、クラスは楽しくなります。



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