【前編】Beaujolais(ボージョレ)の追究!!
先日、久しぶりにBeaujolais(ボージョレ)のワインを頂きました。
高い酸味、しっかりとした骨格の中にチャーミングな一面もチラつく素晴らしいワインでした。
私はボージョレのワインが大好きで、「ガメラー」です。
※後ほど「ガメラー」についてもご説明します。
今回はボージョレのワインについて語りたいと思います。
伝えたい事が多過ぎるため、前編と後編に分けましたので、是非、両方ともお楽しみ下さい。
Beaujolais Nouveau(ボージョレ・ヌーヴォ)とは
「ボージョレ ヌーヴォ」という言葉はほとんどの方が聞いた事あるのではないでしょうか?
11月の第3木曜日に「解禁!!」と言って楽しむワインですね。
「Beaujolais Nouveau」はフランス語になります。
「Beaujolais」は「地区名」です。
よく「ボジョレー」と呼ばれますが、正式には「ボージョレ」と読みます。
「Nouveau」こちらは日本語で「新酒」と言う意味です。
「Beaujolais Nouveau」とは”その年の最初にボージョレ地区で育ったガメイというブドウ品種を使って醸造したワイン”なります。
熟成などによる複雑味を楽しむと言うよりは、ブドウのフレッシュで生き生きとした果実味を楽しむワインになります。
Beaujolais Nouveau の大幅な値上がり
2022年のボージョレ ヌーヴォは大幅に値上がりしました。
私は毎年、ボージョレ ヌーヴォを飲みますが、ワイン1本(750ml)あたり¥1,000ぐらいの値上がりを感じました。
なぜ2022年のボージョレ ヌーヴォは値上がりしたのでしょうか?
ワインの値上げと聞くと天候などの自然災害でブドウが不作だったのかな?と思ったりしますが、違うんです。
“世界情勢”なんです。
私達がよく目にする海外産のワインは、海外から日本まで船便で運ばれて来ます。
そのため、ワイナリー(ヨーロッパ)を出発して日本のインポーターに届くまでに2ヶ月程の時間がかかってしまいます。
しかし、コストが安く大量のワインを運ぶ事が出来ます。
では、ボージョレ ヌーヴォはどうでしょうか?
11月の第3木曜日には日本のお客様に提供出来る状態でなければなりません。
という事はワインの到着を急ぐため、輸送に2ヶ月もの時間はかけられません。
そのためコストはかかりますが航空便で運ばれます。
お気づきでしょうか?
なぜ値上がりしたのか?
そうなんです。
値上がりの理由は輸送費です。
燃料費の高騰、ロシアによるウクライナ侵攻で空輸ルートが遠回りになること、そして円安。
これらの影響が大幅な値上がりの理由なんです。
ワイン造りでは無く輸送費による値上がりとはビックリですよね。
Beaujolais地区の場所
ボージョレ ヌーヴォの話が長くなりましたが、ボージョレ地区の場所を確認しましょう。
赤枠ブルゴーニュ地方の南にボージョレ地区はあります。
ブルゴーニュ地方の赤ワインはほとんどがピノ・ノワールという黒ブドウ品種を使ってワインを造りますが、ボージョレ地区はガメイという黒ブドウ品種を使ってワインを造ります。
冒頭で登場しました「ガメラー」とは”この黒ブドウ品種ガメイから造られるワインを愛する人”の呼び名になります。
ガメイの沼にハマった人達です笑
ガメイの歴史
昔はブルゴーニュ地方全域でガメイがたくさん栽培されていました。
ブドウの収穫量は多いのですが、美味しいワインを造るのが難しい状況でした。
この時ブルゴーニュを支配していたフィリップ公はこのガメイから作られるワインを嫌っていました。
そして、ブルゴーニュ地方のボージョレ地区より北に位置するコート・ドール地区の畑ではガメイの栽培を禁止するように命じました。
※コート・ドール地区はロマネ・コンティの畑がある素晴らしい地区になります。
引き抜かれたガメイはボージョレ地区に追いやられてしまいます。
何だかガメイが可哀想だな?と思ってしまいますが、私はこれが素晴らしいワインを生み出す良いきっかけだったのかな?と考えます。
後編に続く
コート・ドール地区ではなぜガメイから美味しいワインが出来なかったのか?
なぜボージョレ地区ではガメイから美味しいワインが出来るのか?
この内容については後編でしっかりとお話ししたいと思います。
後編もお楽しみに!
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