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生産者(Cantina Giardino)から学ぶ樹齢が高い葡萄の木

今回は私が大好きなワイン生産者Cantina Giardinoを通して葡萄の木の樹齢についてご説明したいと思います。

Cantina Giardino(カンティーナ・ジャルディーノ)

まずCantina Giardinoについてご紹介させて下さい。
イタリアの南部、カンパーニア州にて6人でワインを造る生産者。

彼らは資金の関係で葡萄畑は持たず買い葡萄でワイナリーを始めます。
買い葡萄でワインを造るとは、信頼の置ける葡萄栽培農家から葡萄を購入し、その葡萄を使ってワインを造る事をいいます。

この時の葡萄農家の収入は葡萄の収穫量で決まります。
なので葡萄農家はたくさんの葡萄を収穫したいと考えます。

では品質の高い葡萄とはどのように育てるのでしょうか?
見ていきましょう。

葡萄栽培の工程で”剪定”と言う重要な作業があります。
枝を切る作業です。
この作業にはたくさんのメリットがあります。

①影が無くなるので、葡萄に日光が当たり葡萄の糖度が上がります。
※日光の当て過ぎは葡萄の日焼けという問題が起きますが、それはまた別の機会にご説明します。

②風通しが良くなり、葡萄の病気予防になります。

果実の実り過ぎを防ぐ事により、実ってる葡萄にしっかり栄養を与えます。

既にお気づきでしょうか?

品質の高い葡萄を育てるポイントは葡萄の収量を抑える事が必要なのです。

そして収量を抑える方法として古木(樹齢の高い樹)があります。

葡萄の樹は初めの5年ぐらいで樹として成長し、20年ぐらいはたくさんの果実が実ります。
その後、樹勢が落ち着き、だんだん果実の実りが少なくなっていきます。
古木は自然と果実の量がバランス良く制限されるのです。

さらに古木にはもう1つ魅力的な事があります。
長い年月をかけて根を地中の深くまで張り巡らせているので、多様な土壌の層から水分や栄養分を吸い上げます。
これにより若い樹より古木の葡萄の方が複雑味のある葡萄が実る傾向にあります。

人間も同じですよね。
生まれて成長し、20歳ぐらいから活発に行動。
その後、過去の経験から深みのある人間になる。

すいません、話が逸れました、戻します。

古木は収量は少なくなりますが、高品質な葡萄が収穫出来ます。

しかし葡萄農家の収入は葡萄の収穫量で決まります。
そのため葡萄農家は古木を抜いて新しい葡萄の樹に植え替えてしまうのです。

ここで古木の重要性に気づいてるCantina Giardinoは考えたのです。
葡萄の収穫量ではなく、葡萄の品質で農家にお金を支払うという事です。
古木から獲れた葡萄には市場価格より遥かに高い金額で農家から葡萄を買い上げます。

Vino Bianco Anfora  2020【Cantina Giardino】
ホームパーティー

我が家でのホームパーティーにて彼らのワインを頂きました。
果実の凝縮感、酸味と旨味の素晴らしいバランス、いつまでも飲み続けたいワインです。

インポーター情報を見ますと、
彼らはついに自分達の畑を持ったそうです。
しかも樹齢100年の樹があるとの事。
楽しみ過ぎです!

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