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博物館デジタル化調査報告 No.12 〜テート・モダン〜

こんにちは。ミューゼオの奈良です。

第12回はテイトのひとつであり、マルセル・デュシャンの『泉』やパブロ・ピカソの『泣く女』、サルバドール・ダリの作品などを所蔵しているテート・モダン。今やミュージアムの楽しみ方のひとつとして確立されつつあるデジタルを活用したさまざまな施策をまとめていきます!

国内のミュージアムではあまり見かけない施策も含め調査し、「デジタル化やDXは手段や方法が色々ありすぎて何から手をつけたらいいのやら…」と悩んでいる方の参考になればと思っております。

調査はミュージアムの公式HPを中心にミュージアムとしての取り組みや個人的に好きなミュージアムストアの情報なども取り上げています。テイトでは共通アカウントでSNSを運用しているため、今回は省略いたします。(TOP画像はテイト公式Facebookを参照)


テイトについて

テート・モダンも含まれるテイトは、イギリス政府の持つイギリス美術コレクションや近現代美術コレクションを所蔵・管理する組織である。


テート・モダンの概要

イギリスの国立近現代美術館
所在:ロンドンのサウス・バンク地区
英語の正式名称:Tate Modern

テート・モダンは以前「バンクサイド発電所」だった建物を改造している。もともとこの発電所は、イギリスの赤い電話ボックスやバターシー発電所の設計で有名なサー・ジャイルズ・ギルバート・スコット(英語版)の設計によるもので、99mの高さの煙突をもち、1947年と1963年の二度に分けての工事で完成したものである。テムズ川をはさんで向かいは金融街シティ・オブ・ロンドンで、セント・ポール大聖堂が聳え立つなど立派な街並みであるが、南側のサウス・バンクは長年ロンドンの裏方的な存在の工場・倉庫街であり、この発電所も戦災復興の際にロンドンの電力不足を解消するために急遽建てられたものだった。発電所は1981年に閉鎖され、変電所の機能だけが残るほかは役目を終えたぬけがらとなっていた。建物を保存せよという市民の声はあったが、歴史的建築物リストへの掲載は拒否され、1993年の段階では機械搬出のために建物の一部取り壊しが始まるなど保存の見通しは絶望的な状態であった。

テート・モダンWikipedia参照

テート・ブリテンはミルバンク刑務所跡地を利用しているが、今回のテート・モダンでは発電所を活用している。かつて大型発電機を置いていた空間を活用しているため迫力のある展示が可能だ。発電所を美術館に生まれ変わらせたのは建築家ヘルツォーク&ドムーロンであり、東京のPRADA青山店の建築も手がけている。

テート・モダン内部,テート・モダン公式Facebook参照

また、テート・モダンへ訪れる際にテムズ川に掛かるミレニアム橋を渡ることが多いが、この橋は『ハリーポッターと謎のプリンス』にてデスイーターによって破壊されている橋である。このシーン内には上空から見たテート・モダンがしっかり映っている。


Webサイトの内容

〈開館時間〉※基本休館日なし
月〜日曜日 午前10:00-午後6:00

〈チケット〉入場無料,特別展は有料
時間指定のチケットが必要なようだ。

【1】日本のアパレル企業ユニクロとの取り組み
テート・モダンでは、自分で作品を創作できるイベント「UNIQLO TATE PLAY」を水曜、土曜、日曜日に無料で開催している。水曜日は5歳以下の家族連れ限定になっているが、休日は誰でも参加することができる。制作した作品は持ち帰るか、または展示していくことも可能である。イベントの内容は下記のようなものがあった。

●リサイクル素材を使った創作


●協力して創り上げる彫刻作品


●モンタージュ制作


【2】現代アートのタイムライン
「BLOOMBERG CONNECTS」には、750人のアーティストによる3500を超える芸術作品の画像がまとめられている。デジタル画面から興味のある言葉をタッチするだけで、現代アートの動きについて詳しく学び、時間の経過に伴うアーティスト間のつながりを確認できる。


【3】家族と見るべき5つの作品
0階〜6階まであるテート・モダンの中で家族と一緒に見る5つのアートワークを紹介している。

また、各作品はオンラインで詳細を確認することができる。下記ページでは部屋ごとにアーティスト・作品について紹介していた。


Shop情報

ショップもSNS同様テイトで運営している。テート・モダンならではのグッズに注目し紹介する。

●テート・モダンのレンガ
テート・モダンのオープンを記念した250個限定のレンガは新館のスイッチ・ハウスの形に鋳造されており、個別に番号が付けられた証明書が同梱されている。

スイッチ・ハウート型の限定レンガ,
TATE SHOP,Tate Modern Brick by Herzog & de Meuron参照


●テート・モダンに登るサンタクロース
プルーデンシャル(PCA)とロンドン芸術大学(UAL)共同で開催される、毎年恒例のテートクリスマスカードの委員会とコンテストの一環として選ばれた、レベッカマンデーがデザインした6枚のテートモダンをテーマにしたクリスマスカードのパック。「ボイラー・ハウス」と呼ばれる本館の特徴である大きな煙突を活かしたカードだ。

テート・モダンのクリスマスカード,
TATE SHOP,Rebecca Munday Christmas at Tate Modern Christmas cards (pack of 6)参照


●テート・モダンのシンボルが描かれたTシャツ
ロンドンを拠点とするデザイナーのJoeKeelerが率いる英国の文房具および家庭用品ブランドである「キーラー&シダウェイ」がデザインした限定Tシャツ。テート・モダンの象徴的なボイラーハウスを描き、ロンドンのスカイラインをイメージしたテートブルーグレーになっている。

テート・モダンがデザインされた限定Tシャツ,
TATE SHOP,Keeler & Sidaway Tate Modern t-shirt参照

まとめ

▶︎子供向けのイベント開催
▶︎家族で体験する現代アート
▶︎地域に寄り添った美術館

テート・ブリテンでは社会活動が重視さているようでしたが、テート・モダンでは家族での楽しみ方が重視されていました。子ども向けの取り組みのバリエーションが豊かで、デジタルで遊べるものや大きな空間を活用した制作プログラムなどもおこなわれています。未来を担う子どもたちに魅力を伝える取り組みとして注目すべきかと思いました。

次回はテート・リバプールを調査していきます。こちらではどのような活動が重視されているのか?お楽しみに!



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