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劇団中馬式第4回公演を終えて

 決めた順番としては、タイトル→会場→脚本です。脚本の全篇書き直しという暴挙に応えてくれた出演者のみなさま、ありがとうございました。

 なぜ書き直したか、というと、私はこの話をミステリにしたくなかったからです。私は推理小説が好きです。#様嫁は、ミステリではありません。探偵として機能しない探偵。現象が起こっている「理由」がセリフとして明確にされないのは、それが解く必要のない謎だからです。

 みんな知り合い、みんな友達、の中にひとり飛び込めば、自分の知らない情報を前提に会話がすすんでいく、時間が流れていく、なにもわからないままに頷きあいづち、会話をしたことは、誰にもあるのではないでしょうか。そういうときに他の人はどういう気持ちなんでしょうか。私はちょっとさみしいです。そして子供のころ、そういうさみしさはあって当たり前のものでした。だからずっとさみしいんだってば!!!!!

 余談として、最初は(あかり、ふたつあれば大丈夫かな…)と小屋入り前は思っていたのですが、最終稽古の役者の気合のはいりかたを見て、(やばいこれふたつだとだめだ! もう一個用意しないと本番へのワクワクや期待が下がってしまう!!)と思って小屋入りの午前中にホームセンターに走りました。それに2件回って見つけたカラーフィルターをつけました。新宿眼科画廊の壁は白くて色が綺麗にでましたね。全面ホリゾント。美しかった。

 観てくださった方が知りたいのは、私が「なぜ」書いたかより、「なにを」書いたか、なのではないかと終演後のごあいさつやツイッターでの感想で思っているので、参考にした作品や情報を記します。

・友達

おばあちゃんが島にいるらしく、ヤバの話と祭りの話を聞いた。

・母

島の楽しい話を聞いた。宗教による墓の違いを知りたかったが、「なかなか人には聞けないね~」と言われた。そうですよね。

・インターネット

島でやっちゃいけないことがたくさん載ってて、インターネットすげえなあと思った。

・映画/セブン(デヴィッド・フィンチャー)

「ホラーをするにはホラーを見ないと!」と思って見た。怖すぎて心を守るためにミステリだと思いながら見た。どんな話だったか思い出そうとしたら頭痛がしはじめたので、よっぽど怖かったのだろう。

・小説/残穢(小野不由美)

「ホラーを描くにはホラーを読まんと!」と思って読んだ。怖すぎて心を守るためにミステリだと思いながら読んだ。小野さんの夫が綾辻行人さんであることは知っていたので、夫の登場シーンのたびに(館殺人書いてる人だから大丈夫)と気持ちを高めていた。映画も見ようと思ったけど怖すぎて「大学生の一人暮らしの部屋じゃない!」「滝藤賢一!」とぜんぜん関係ないところが気になってしょうがないので見るのをやめた。

・ホラー映画

タイトルがでてこなかった。ホラー映画のなにが怖いって、なにかがでてくるんじゃないかっていう画面の余白。

・漫画/どうにかなる日々(志村貴子)

明確なアクションは書かれていないのに、コマとコマの間で起こっていることがわかる、すごい漫画。


以上です。

 ご来場いただきましたみなさま、誠にありがとうございました。そして関係者のみなさま、ご協力ありがとうございました。演劇、まだしばらくは続けられそうです。今後ともよろしくお願いいたします。

 ネタバレは特に気にしていないので、お好きに感想交わしていただいて大丈夫ですし、私にも気づいたこと・発見したこと・思ったことを教えていただけると嬉しいです。よろしくお願いします。

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