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映画:ルーキー・ハウス・ガール

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視聴時期:2020年8月
公開時期:2016年

あらすじ

職のない父親と二人暮らし、アルバイトで生計を支えるキム。割のいい雪山でのハウスキーパーのアルバイトに向かうところから話が始まる。キムは三ヶ月も食事の準備ができない父親を家に残していくことを不安に感じるが、父親は背中を押す。冷蔵庫いっぱいに食料を用意して、ヘルパーやネットスーパーも手配。準備万端で雪山に向かう。
雪山ではちょっぴり意地悪な先輩と、たまにしか別荘に訪れないお金持ちの家族、そして長い自由時間が待っていた。自由時間にスノーボードと出会い、キムは初心者とは思えないほどの上達速度でめきめきうまくなり、コンテストに参加する。
途中、キムのトラウマが彼女を苦しめ、コンテストでも苦戦する。そのトラウマが明らかになったとき、なぜ彼女が初心者であるにも関わらずスノーボードがうまいのかが判明する。

感想

お金持ちの坊ちゃんとのラブコメディ、と紹介されていたがラブコメ要素は控えめ。サイドストーリー的な位置。メインはキムのスノーボードについて。毎日毎日スノーボードをする様子を見ると、ハウスキーパーの仕事ってそんなに時間が自由になるものなのか……などの疑問はあるけれど、キムの再生ストーリーを描きたいというのがこの映画の主軸だと思う。
主軸部分以外のところはご都合主義なところもあるが、深く考えてみるような映画ではなく、明るい気持ちで楽に見れる作品。

最初は働かない、家事もしない父親の面倒をみているキムに胸を痛めたけれど、父親は作中に仕事の面接に行くし、食事の用意に悪戦苦闘する様子も描かれ、できないことはあるけれど努力をしていないわけではない様子を見てホッとした。事故で妻を亡くしたショックや、自身も怪我を負ったなどの理由で働くことが出来なくなってしまったのかもしれないとうかがえた。
何より、父親とキムの関係が良好で、娘の背中を押す言葉には自分本位な様子は全くなかった。
初めは意地悪だった先輩も、キムの誕生日にはバーに連れ出してくれるなどだんだんと関係が良くなっていく様子が描かれ、人間関係での苦しい描写がない。登場人物はどの人もいい人ばかり。
キムの元のアルバイト先であるファーストフード店の友人たちが、キムの活躍を聞くとそれだけで喜び、飛び跳ねているのがとてもうれしかった。関係の良好さがそのシーンだけで充分感じられた。他人のハッピーなニュースに、飛び跳ねて喜べる関係と言うのは非常に親密な関係だと思う。

一週間仕事をして、人間関係につかれた金曜の夜にソファで横になりながら見たい映画。人間関係が良好で、主人公が成功に向かっていく。現実ではなかなか手に入らない環境だからこそ「ご都合主義」と感じてしまう部分もあるけれど、それはもしかしたら羨望なのかもしれない。

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