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今生で与えられた課題

私が1日1食になった理由は色々あるけれど、食いしん坊の夫がガツガツ食べているのを見て、食べる気が失せたというのが一つだ。それから、”病気の人”がおやつを食べたり、悪いものを食べているのを見て、これまた食べる気が失せたというのもある。

夫も強者(つわもの)だけれど、その母である姑は、それを上回る。食通だし、食べるのも料理をするのも好きだ。特に、炭水化物が大好きだ。麺類をおかずにご飯(米のメシ)を食べる。お味噌汁などの汁物を食べると、おなかが膨れて他のものが食べられなくなるから食べないと言う。

頑張り屋ではあるけれど、なるべくしてなった糖尿病。高血圧で心臓が悪いし、足も悪い。薬を毎日14剤流し込む。なんだかなとは思うけれど、もう高齢だし、好きなようにすればいいと思っている。

加えて、姑が「よい」と思うものが、私には価値を感じないものであったりする。これは食べ物に限らない。例えば洋服。私は、洋服はしょうがないから買うのであって、正直、苦痛。でも、姑は洋服を買うのが楽しくてしょうがない。というか、洋服に限らず物を買うことが大好きだ。病院に行った帰りにデパートに行くのが楽しみで、通販も大好き。ネットができないから、もっぱら電話で注文をする。私は、家にあるものを工夫して、買わずに済ませることができたら勝利を感じるのだけれど、姑は良い買い物をしたときに勝利感にを得るらしい。

姑はもともと商売人ということもあって、全ての基準がお金だ。「苦労した」「よく辛抱した」は、お金を稼ぐことについてのみ言う。分かりやすいといえばそうだけれど、お金から距離を置きたい私とは全く別世界を生きている。

私は「意見を持たない」ことにして、なるべく感情を動かさないようにしている。でも、感情が動かなくても疲れるらしい。

他人様の欲望に振り回せれ、そうじゃなくても日々見せられているだけでも疲れるのか?吉野先生がいつだったか、テレビのコマーシャルであっても、食べ物を見るだけでインシュリンが出るという話をしていた。あんな感じかな。


―― 生きる上での必要量を越えて食べ、不要なものを買い、”病気”になり、多剤処方され、医療と福祉で税金をつかう。自身も足が痛くて歩くのが大変で、食べるだけでも心臓がバクバクする ――

この構図の根底には”欲望”がある。世の中では、ありふれたことだし、あちらさんに仕組まれてきたことだから、特に姑が”悪い”わけでもない。勝手に疲れる私のほうがおかしいのだ。


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簡単に影響を受けてしまうような精神力弱めの私。そんな私だけれど、今、二つの戦いをしている。


一つは自分の健康を守ること。姑は自分がおいしいと思うものを私にも分けてくれようとする。その気持ちはありがたくても、いくらおいしいあんパンであっても、私は食べないし食べたところでおいしいと思わないだろう。

私は不調になってはいけない。長生きしたいからではない。不調なのは姑だけではない。周囲ぐるりと見回しても、病気の人や不調の人だらけだ。私まで不調になったら誰がお世話するの?ってこと。そんな「責任感」のようなものがある。


もう一つは、”欲望”に取り憑かれている人愛を向けることだ。というと、なんだか背中がかゆくなるけれど、「方向を変えよ」ということを伝えるには、それしかない。次世代のことを考えれば、老い先短い人であれ、誰であれ、伝えていかなければいけないことだ。だから、疲れている場合じゃない。

これは、一つ目の戦い「自分の健康を守る」ということとも繋がる。私自身が手本を見せなければいけないから。


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すぐ疲れてしまう弱っちい私の周囲は”病気の人”だらけだ。もしかしたら、今生で与えられた課題なのか?今までは、口で伝えようとしたけれど、全く伝わらなかった。それどころか、人間関係を全て壊してしまった。これじゃあ、何も変わらない。10年近くかけて、それを学んだということだ。と言って、”専門家”でもない私に何ができるのだろう?と思っていたら、ひょんなことからこの歳で専門学校に通うことになった。これもご縁なんだろうな。

とは言え、専門学校も「お金世界」に属するものだから、”感染症対策”にはうるさい。技量をいただきにきたのだから、従うしかないのだけれど、これはこれで疲れる。これも試練だな。


私は精神力弱めだから、時々、お金や欲望と言った穢れを落としに行かないと、動けなくなりそうだ。

穢れを落としに、週末は自然の中に入るしかないということか。やっぱり、登山靴買うってことかぁ~


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