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スタートアップこそ女性採用をすべし!

私はスタートアップで人事をしています。
リーガルテックと呼ばれる領域のサービスを提供していて、この成長期のタイミングで1人目の人事として参画しました。

現在、13名の社員、業務委託、副業の方を合わせると20名をようやく超えたような小さな組織ですが、おかげさまで導入企業様も増え続け、採用も積極的に行っています。これから、組織について色々な壁にぶち当たっていくところです笑。

さて、そんな環境の今、私は女性採用の重要性を強く感じています。

人手不足だから女性活用を!などを論じるつもりは一切ありませんが、今までも重要性に感じる瞬間が多々あり、スタートアップこそ女性採用をすべきの理由を、今回は3つに絞って説明していきたいと思います。


理由1: 女性の社会進出

世界で見ても、日本だけで見ても、男女比はほぼ同じです。そのため、市場における消費者の半分は女性なので、商品展開などを行う場合には女性の視点にもとづく意見が重要となってきます。

でも、これは一般消費者向けの商品に限りません。

例えば、リーガルテックにおいても、多くが法務部門向けのサービスですが、私がはじめて社会人になった時は法務は男性ばかりでしたが、今はだいぶ様相が変わってきています。

法務部門に在籍する女性割合は、90年代は10%程度だったのが、現在は30%を超えたと言われており、年々女性比率が高まってきています(女性弁護士比率も年々高まっています)。

そのため、女性の視点に基づくプロダクト改善や機能開発は、決して無視できない状況になっており、エンジニアに限らず、非常に貴重です。

特にスタートアップであれば、イノベーションを通じて、人々の生活や社会を変えることを目的にしている会社が多く、昭和の時代に男性視点で作られたサービスとは異なる視点が必要とされています。


理由2: 女性採用はリスクと考えている会社がある

いまだに「女性採用はリスク」と考えるそんなアホな会社が残念ながら存在します。また、女性採用を積極的にしていると謳っているのに、新卒、もしくは第二新卒だけという会社も多いです。

これには、「女性は男性と比べ、結婚・出産などのライフイベントによる働き方の変化が大きい」というイメージが関係しているようです。

確かに、変化が大きいというのは事実でしょう。
結婚を機に転居する人もいますし、出産があれば産休と育休が必要となります。不妊治療も、男性に比べ女性の方が間違いなく大変だと思います。

さらには、子どもが大きくなっても保育園や小学校からの呼び出しはあれば、仕事を休んで迎えに行かねばなりません。(嘘みたいな話で、「うちの子は身体が強いので、ほとんど休みませんと言った方がいい」とアドバイスする人もいた笑)。

ただ、結婚を機に辞める人は大きく減りましたし、保育園の待機児童も少しずつ解消され、以前に比べればM字カーブも緩やかになりました。在宅勤務が一般化し、呼び出しの対応もだいぶ楽になっています。働ける環境は整いつつあります(もちろんまだまだですが。ほんとに)。

ですから、常に人材不足に悩んでいるスタートアップからすれば、ライバルは減り、採用確率が高まるわけですから、狙わない手はありません。

個人的には、そもそも男性がもっと育児や家事をすればいいわけですが、その話は今度の機会にします笑。


理由3: 学力では男女差はない

少し前に東京医科大の一般入試で、女子の得点を一律に減点したことがありました。そもそも普通に競争すると、女性の方が得点が高くなるということです。これを、女性の方が離職率が高いとか、もっともらしい理由をつけて、男性に得点を加算したことは記憶にあると思います。

また、もう少し前にあったのは、

賛否両論があった平成31年度の上野千鶴子さんの祝辞です。私はこれを何度も読み返しました。否がある理由が正直よくわかりません。日本のトップ大学から、このような祝辞が出たことに感動したことを覚えています。

要約すると、
・女子学生の方が偏差値が高い
・大学に入る前、社会に出た後も性差別は横行している
・頑張ったら報われるのは環境のおかげ
・社会は正解のない問いに満ちた社会
ですが、その通りかなと思います。

偏差値に関して言えば、各種データみても女性の方が少し上の傾向があります。理系はまだまだ男性が強いのは事実ですが、東京医大の例の通り、最近は女性の理系科目の得点差は無くなってきています。

「今でもトップ校は男性の方が多いじゃないか!」という声もあると思いますが、娘の一人暮らしを親が懸念して地元の大学に入ったり、浪人せずに行ける大学に...というのがあり、学歴以上に高いポテンシャルはあると推定します。

過去に私の女性部下でも、日本No2の旧帝大に合格したにも関わらず、「世間の目があるから、あなたは地元の私立大学に行きなさい」と言われ、地元私立の短大から四大になったばかりの大学に行っていたケースもありました。

就職もそうです。大手外資コンサルに内定したにも関わらず、地元の老舗製造会社の営業事務に入社した女性部下もいました。親の反対に遭い、希望の就職先を断念したケースです。たまたま機会があって、人事へ転職が叶いましたが、地方だと割とある話です。

ですから、学歴や経歴に囚われることなく、その女性を見ることが重要になります。これができるかどうかでスタートアップの成長速度は大きく変わりますし、差別化の要因にもなります(人事の腕の見せ所でもあります)。

その点、大手コンサルファームは、女性の採用は非常に上手いです。大学事務、旅行代理店の窓口、メーカーの営業事務の方など、高いポテンシャルが見込めれば、コンサルとして中途採用しています。

さて、話を戻すと、
学力や能力的な部分は変わらないのですから、スタートアップのように、男女の差なく仕事を任せられる環境だと、力を発揮してもらえる可能性はあるので、経営陣は人事と密に連携して採用を進めていくべきだと思います。


最後に

ここに書いた通りの状況ですので、もし最初の女性社員として興味があったら、気軽にTwitterからDM(@myamagishi)していただければと思いますし、私も人事として大企業からスタートアップまで幅広く経験してきたので、キャリア相談でも構いません。

あと、本当に最後に一つ言わせてください。

(うちは男女トイレ別だから安心して)

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