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#371 「だが、情熱はある」って良い題名だよね

2023.6.22.
インターネットのターゲティング機能は恐ろしい。自分が普段見ている動画、クリックした広告、検索履歴に合わせて「あなたはこんなものが好きでしょ?」というものを繰り出してくる。と分かっていながら、またそれを見てしまう。


最近自分のYouTubeのショート動画に「だが、情熱はある」というドラマの切り抜きが出現するようになった。

だが、情熱はある』は、2023年4月9日より日本テレビ系テレビドラマ。主演は髙橋海人(King & Prince)と森本慎太郎(SixTONES)。
若林正恭(オードリー)と山里亮太(南海キャンディーズ)の半生を描く。

Wikipediaより

若林さん、山里さん。どちらも超売れっ子芸人。それだけでなく、番組の司会、ラジオパーソナリティ、エッセイなど…めちゃセンスがある(私の主観では主に若林さんの方なんだけど)。でもなんだか、2人とも卑屈というか偏屈というか穿った見方をする方というか…そんな印象。

そんな芸人さんたちの話を、なんとジャニーズの人が演じるとは。

だが、日々流れてくるショート動画を見ながら、だんだんとこのドラマが気になり始める。



★初期:めちゃくちゃ似てる!!!

いやもう、そのショートで流れてくる主役2人の演技がめちゃくちゃ似てることに驚いた!実在の人として知っているからこそ、それを再現するってとっても難しいと思うんだけど、喋り方や仕草、特徴を捉えてる。これは主演2人がものすごく研究して演じているんだろうなあ…。


★中期:こんな人だったのか!!!

私が見ているのはショート動画なので、ドラマのいろんな場面が切り取られて出てくる。
・売れない頃の若林さんが1日どんな風に過ごしていたのか
・山里さんのピン芸人時代の「イタリア人」
・絶望する若林さんと「どう考えても幸せ」という春日さん
・しずちゃんの追っかけ?をする山里さん
クスッと笑えるときもあれば、へぇそうだったんだと思うものもあり、いろんな動画に混ざってこれが現れるので、少しずつ2人の情報が溜まっていく。

そもそも実は、最初はオードリーの動画の方が多く流れてきたので、このドラマ自体を「オードリーのサクセスストーリー」のようなものだと思っていた節がある。だから、やけに南海キャンディーズも登場するんだなあと思っていたのだ。笑。違った。

そして何か心に黒いものを持ち合わせている2人が「たりないふたり」としてコンビを組んで漫才をするのである。


★今:刺さる!!!

ショート動画を見ていると、YouTubeのトップにも普通の動画が表示されるようになってくる。そこで、第11話のダイジェストと最終回の予告を見てしまったのだ。

お父さん、おばあちゃん、先輩芸人を亡くした若林さん。
「会いたい人にもう会えないという絶対的な事実が、会うということの価値を急激に高めた。」

これは、若林さんのエッセイに書かれた言葉なんだろうけれど、言葉のチョイスがすごく好き。

そして、ダイジェストの後には最終回の予告。

「これは、二人の物語。しかし、友情物語ではないし、サクセスストーリーでもない。」

こんなに有名になった2人なのだから、サクセスストーリーと捉えてもおかしくないような気もする。でも、Wikipediaのタイトルに関する話を読んでなんだかすごく合点がいったのだ。

若林と山里の友情物語でもない、まだこれからさらに駆け上がっていくという意味では、サクセスストーリーでもないため、河野は「ただ、教訓がある」という内容のドラマにしようと考えていたが、脚本の今井太郎が、台本の中でこのセリフを取り上げ、「たりないふたり、だが情熱はある」と言葉がつながることもあり、ドラマタイトルにしようと提案、タイトルが「だが、情熱はある」に決定する。

Wikipediaより

だが、情熱はある。

この言葉って、「だが」の前には絶対うまくいかないことが入るよね。このドラマでは、その「うまくいかないこと」がたくさん描かれている。なかなか夢に向かって踏み出せない。親に反対される。お客さんに全然ウケない。ケンカ別れで解散。才能なんかないと自暴自棄になる。相方に当たる。売れている人に悪態をつく。

何かがたりないふたり。だが、情熱はある。

いやあ、なぜこれに惹かれるのか分かってきたよ。多分これは……一生懸命やっているけれど全然うまくいかない!と悩んでいる人に刺さるのだ。



結局ここまで書くために、毎回の5分ダイジェストを11話分見てしまった。え、ダイジェストで泣いている私がいる。。。見たすぎる。

最終回は6月25日(日)22:30から。
最終回だけでも見るべきか…?いつか最初からまとめて見た方がいいのか…?


というか、

一度もまともに見たことがないドラマについて2000字で語ってる私、なんなんだ。笑。




◇◇◇◇◇

ちなみに、この記事を書くときにヒントになったものがこちら↓

①ビリギャル小林さやかさんの記事

芸人さんたちも、売れると「ああ…元から才能あったしね」って言われること、すごく多いんだろうなあ。そうじゃなくて、打ちのめされたこと、試行錯誤、妬み嫉み、劣等感…目を背けたくなるような自分がいて、だけど諦めずにやってきて結果的に評価されたってことだよね。「だが」の前の部分ね。

うーんでも、「情熱はある」のところもきちんと描かれているから…やっぱりこれはある意味サクセスストーリーでもあるでしょ!

②メンヘラ小学校教員さんの記事

2%のいいことと、98%の報われないうまくいかないことについて書いてあって、とても共感した記事。なんかいつもうまくいかない。だが、情熱はある。そういう感じだった気がするなあと思った。

③かぜの帽子さんの記事

こんな書評を読んでしまうと、ドラマ見たいだけでなくてエッセイも読みたくなってくる!

◇◇◇◇◇


#テレビドラマ
#だが情熱はある
#たりないふたり

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