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#514 〇〇ちゃんがおれのプリント見た!

2024.1.22.
日曜日の夜に、遅くまで飲んでいてはいけない。


子供が授業中に言うことあるある、
「〇〇ちゃんが、おれのプリント(ノート)見た!」
には、皆さんどう返しているのだろうか。

なんだかよくいる。低学年なんかは特に。
絶対見せないように筆箱立てて隣の子から手元ブロックしたり、自分が先に出した意見だなどと訴えてきたりする子(そういう時ほど、他に同じようなことを考えている人はいる)。そういう子はまだまだ幼いのじゃ。

そんな子がいたときの、私の対応レパートリーをご紹介。


◆見られたと言う子を褒めるパターン

学習する中で、自分の意見をもつってすごく大事…ということは日々伝えつつ、学校の勉強では人の意見を聞いて自分に生かすのも大事だとも伝えていく。

そんなことを積み上げつつ「〇〇ちゃんがー…」の発言があったら、

友達が参考にしたくなるほど、あなたのアイデアがよかったんだよね!どんどん見せてあげな!

と、言っていたその子を褒める。そして見た子がそのアイデアに影響されたとしても、あなたもいろんな人のものを参考にして、さらに良いものを考えていけばいいんだよ!とも話す。この方向性は平和。

以前読んだぬまっち先生の取り組みの中に、
①指示を出す→②数分やらせる→③みんなのものを見るタイム→④自分の作業に戻る、というものがあった。
早めに見合う時間を取ることで、違う方向性に行ってしまっている人が修正できたり、自分の進めるペースが周りと比べて速いのか遅いのかに気付けたり、工夫ポイントが分かったりする。

そして、その活動のことを「ルパンタイム」と呼んでいたのが印象的だった。良いものは盗んで自分のものにしていいのだと。いっぱいルパンされるアイデアは素晴らしいお宝なのだと。素敵な考え方だ。


◆見た人は得しているのか?パターン

もし、自分で考える時間なのに周りの友達のものを見ている子がいたとして…そんな時の「〇〇ちゃんがー…」には、いけないことをしていてずるいから怒ってほしいという気持ちが含まれているように思う。

もし見ていたとして、その子は見て本当に得をしている?ずるいの?

と聞いてみたいところだ。
・見た子→せっかくの自分で考える機会を失ってしまってもったいない
・見られた子→見られたからといって特になんの不利益も発生しない
よね〜と確認したりする。


◆テストのカンニングだったパターン

実は、私も小学生だったとき、カンニングをしたことがある。塾のテストでどうしても分からない問題があって、できるだけ良い点がとりたくて、隣の子の回答をチラチラ見た。今思うと、カンニングって丸見えなんだよな…黒歴史…。

さっきのパターンと同様、訴えてきた子に対しては「大丈夫、あなたの点数は見られたところで変わらないから。どうぞ続けて。」とそっと伝える。

カンニングすることについては、F先生に「体温を測る論」を聞いてから、クラスで話題に上がるとその話をするようにしている。

【テストは体温を測るのと同じ】
なんだか体調が悪いな、だるいな、と思ったとき、皆さんは体温を測ると思います。そこで熱があれば、病院に行こうとか薬を飲もうとか今日はゆっくり休もうとか、対策を取りますね。
でも、その時に体温計が壊れていたり、ちゃんとしたやり方で測らなかったらどうなるでしょう?今の自分の体温が分からなくなります。熱があるのかないのか分からない。そうすると、病院に行くべきかどうかも分かりません。
テストは、体温を測るのと同じです。今の自分の状態を知るためにやります。100点を取るためにやるわけではないです。いい点が取りたくて、人のテストや教科書を見てしまったりする(カンニングと言います)と、自分が本当にその勉強を理解しているのかどうか、分からないですね。間違えたら、自分が分かっていなかったことが分かります。そうしたら直しができて、最後には分かるようになって、頭が良くなりますね。
だから、自分の力でテスト問題を解くって大事なんです。

ちょっとでも、子供たちが「そうか」と納得できる方法を探りたいところ。



ということで、私はこんな感じで対応することが多い。

皆さんはいかがでしょう?



#教員エッセイ
#おれのプリント見た
#いいじゃないか見られても
#カンニング対策

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