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好きなものの話



好きなものは何か尋ねられたら、映画やドラマ、読書、お笑いが好きと答えているけど、いかんせん何にしてもにわかなので沢山の数を鑑賞できているわけではないです。けど、好きだ!と思うものたちがここ最近増えてきたので、その好きの理由を自分なりに整理して記録しておこうと思いました。

おすすめ目的というより、とにかく語りたいだけです。


私の好きな映画やドラマは共通項として後味があまりよろしくないので、面と向かっておすすめできないものが多いです。あとこのnoteはネタバレしながらお話します。よろしく!


〇映画「ヘルタースケルター」

“あの子はさ、もとのまんまのもんは、目ん玉と耳と爪とアソコぐらいなもんでさ。あとは全部作り物なんだ”

ヘルタースケルター=しっちゃかめっちゃか


蜷川実花さんの作品がすごく好きです。きらびやか、女の世界、美の暴力。

浮世離れの最頂点というか、大人版ディズニー映画というか。

蜷川実花×沢尻エリカコンビが16世紀ヨーロッパの時代に生きていなくてよかった。すぐさま魔女狩りを執行されそうな二人です。

私は食べすぎたり筋トレさぼりの日々が続いたりしたら戒めに見ています。


沢尻エリカが全身整形の大人気モデルを演じているんですけど、美への圧倒的執着、次世代モデルへの劣等感による狂気じみた行動に圧巻されます。


人間は美というものに対してここまでできるのか、と同時に、確かにここまで美しく生きられるのならば、という気持ちが理解できる瞬間がありました。

けど結局、極限まで美しくなったとて、自分が自分の内面も磨き上げてかつ愛せなければ、満足できないと思います。

どんな体型や顔立ちでも美しい、と美の価値観というものが変化しつつある今だからこそ、自分にとっての美を追求する方に見てほしいです。


好きなセリフは

「人生なんて自分の手で決めるものよ。そうよ、自分で決めるものよ」

「もちろんやりとげるわ、絶対に。見たいものを見せてあげる」



〇小説/ドラマ「Nのために」




“下は見ない。上を向く。上に行く。” 


湊かなえ作品がマイブームの時に読んでいて、一番刺さった作品です。一生愛す。

湊かなえ作品はイヤミスと言われていますが、これは結末を知るととにかく切ない。噛めば噛むほど切ないです。


好きなポイントを3つ挙げます。


① 希美の強く生きる姿


ドラマ1話で父親が家に愛人を連れ込み、希美たちは追い出され、母親は父の行動にショックを受け精神を病み、今までとは一転精神的にも金銭的にも過酷な環境へ追いやられます。高校生の希美にとってはどれほどの負担かを考えると胸が痛いです。それでも、彼女は食糧の調達(これもめちゃくちゃしんどいシーンです)、奨学金申請、受験勉強、一人暮らし費用のためのバイトを頑張ります。上京後も彼女は金銭的に苦しい生活と母親からの呪縛に苦しむけれど、それでも上を向いて努力し続ける。こんなに強く生きられる人がいるんだなあと思いました。

けどそれも、高校時代の成瀬君が心の中にいてくれたからだろうな、と思います。


② ラブストーリー要素がない


成瀬君は希美のことを同じように大事に思っていて、高校時代では、

「苦しいんなら、助けるけん。どうしてほしい?俺に、なんができる?」

というシーン、成瀬君の希美の苦しみをどうにかしたい、けど自分の無力さに打ちひしがれる様子が泣けます。うずくまって泣く希美の背中に触れようとするけどその手を下ろすシーン、バスタオル案件。


上京後、事件のすべての真相が分かり病気と余命のことを打ち明けた希美に、

「杉下の生きたいように生きたらええ」

「一緒に帰らん?

ただ、一緒におらん?」

一見プロポーズのように見える言葉だけど、そうではないんです。

好きも愛してるもきっとあるんだろうけど、それを上回るお互いに大切だと思う気持ちが素敵です。


私は、恋愛要素を必ずどこかしらに混ぜてくる作品が苦手です。頼むからそこに全部持っていかないでほしい。彼らの抱える荷物が恋愛だけで解決される程度のものだったと言われているようでなんだかいやなんです。


③ 究極の愛

この物語はタイトル通り、全員がNというイニシャルを持つ誰かのために愛ある嘘を貫き通す様が描かれています。


西崎が、希美に究極の愛とはなんだと尋ねるシーンがあります。


「罪の共有。共犯じゃなくて、共有。誰にも知られずに、相手の罪を自分が半分引き受ける。誰にもっていうのはもちろん、相手にも知られないように、黙って身を引くこと」

安藤はこれを間違っている、と言いますが、正しいかどうかは私もよく分かってないです。

大切な人が罪を犯したら、それを一生隠し通す希美と、一緒に警察に行って出所を待つ安藤。どっちが正しいとかのジャッジをする問題じゃないと思うんです。

対照的に、一度も嘘をつかず清く正しく安藤の生き様も眩しくて惚れ惚れします。
結局どんな愛でもいいよなあ、と思います。



最後に、見る度に絶対泣くシーンがあります。

島での暮らしは食料不足に悩まされていた日々だったため、希美は一人暮らしを始めてもなお冷蔵庫がいっぱいになるまで作り置きをしないと落ち着かないようでした。
しかしあるきっかけから、希美がこれからは食べたいものを食べたい分だけ作ることにした、と野ばら荘のおじいちゃんに言うと、おじいちゃんが「苦労はね、忘れるのが一番」って希美の頭をぽんぽんするんです。
台本では榮倉奈々は泣く予定ではなかったけど、感極まって泣いてしまい、それがそのまま採用されたそうです。


他にも内容に関わらず、火事を見つめる二人が手を繋ぐシーンや夜中に自転車二人乗りするシーンなど、映像がとにかく綺麗なのでその美しさにも泣きますね。

家入レオの主題歌が流れるタイミングも最高すぎてスタンディングオベーション不可避です。

ここには書ききれませんが、他の登場人物との関係性も、考察すればするほど深くてそれぞれの色があるので、是非に。


〇アニメ「ハイキュー!!」


この山口かわいい

小学生の時に2、3年間習ってて、もうやらんと誓った矢先、なぜか中高で合計3年近く助っ人としてプレーしていました。身長が高いのでブロック要員として呼ばれてたんだと思います。
正直バレーボールをやるのは大嫌いです。
小学生にして団体競技、団体行動が苦手だと学べたのは、大きな成果です。得意を知るより不得意を知る方が、人生にとって有意義だと思います。


それはさておき、そんなバレー嫌いの私が「バレーしたすぎる!!!」と燃えたのがハイキュー!!です。バレー経験者だけでなく、未経験者、観戦すらしたことない人でも、キャラクターの情熱や数々の名言に突き動かされることがあると思います。

ハイキュー!!は、とにかく悪い登場人物がいないです。みんなバレーが好きです。


本誌は読んでなくてアニメしか観てないですが、好きなセリフが沢山あって、今でも鼓舞されるものばかりです。



「才能は開花させるもの、センスは磨くもの」


「逃げる方が後からしんどいってことは、もう知ってる」


「ところで
平凡な俺よ
下を向いている暇はあるのか」


「何かを始めるのに揺るぎない意思とか、崇高な動機なんて無くていい
成り行きで始めたものが少しずつ大事なものになっていったりする 」


「回り道には回り道にしか咲いてない花があんだからさ」


「喝采はいらん
ちゃんとやんねん」


好きなキャラは山口と縁下と北さんです!

こつこつ努力型の人が好きです。


絶対勝つぞ!ってキャラがほとんどですが、たかが部活なんだから適当に効率よくやればいいじゃん?みたいなキャラも1チームに1人はいます。
何かをやるのに熱い思いとかなくてもいいんだな、って楽になります。なんとなく好き、楽しい、くらいの気持ちでも十分なんだなと思いました。


好きなシーンはいっぱいあるけど、やっぱり2期24話「極限スイッチ」の及川さんのコート外から岩ちゃんへしんどい体勢と距離感でトス上げるところです。

いつも飄々としている及川さんのがむしゃらな表情にぐっと来ます…!



今回はこの辺で終わりにします。

普段あまり好きなものについて人に語ることがないのですが、noteだと好きなように語れてなんだか気持ちよかったです。

好きなものについて考えて文字に起こしてみると、改めて好きだー!!という気持ちが湧いてきて幸せな気持ちになれました。また第2弾もすぐ書きたいです!

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