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マシンガンズ滝沢秀一『このゴミは収集できません』(角川文庫)

こんばんは。IZUです。 今日は、軽く読めるけど”深い!”と感じた、特異なエッセイのご紹介。 筆者は、奥さんの妊娠に伴い、定収入を得るため、お笑い芸人の仕事を続けながら、ゴミ清掃員へ。彼にとっての清掃員は、ゴミを通した人間観察から様々な発見が得られる仕事でした。 SNS発信がベースとなっている文章は、全体として軽快さがありながら、仕事の大変さや、日本のゴミの現状がリアルに伝わります。また、清掃員としての痛切な本音は、押し付けではなく、ゴミの削減やモノの再利用にしっかり自分

    • 吉田泰己『行政をハックしようーユーザー中心の行政デジタルサービスを目指して』(ぎょうせい)

      こんにちは。IZUです。 日本がデジタル化・DXで世界各国から後れをとっていると言われて久しい中、今日は、現役官僚による表題の著書をご紹介します。 著者は、大学卒業後に経済産業省に入省し、デジタルのバックグラウンドをもたない行政官でしたが、デジタル先進国に留学する中で、知見を深め、書籍にこれまでの取り組みや今後の展望をまとめられました。 本書では、DX実践の方法論はもちろんのこと、全体を通して、 が強く訴えかけられています。 どんな仕事においてもDXは避けては通れない

      • デカルト『方法序説』(岩波文庫)

        タブチです。 働きはじめて早幾年、会社の水にもすっかり慣れてきた今日この頃ですが、気持ちはいまだ20代前半の頃と変わらないような気がします。 長い学生時代を送っていた私は、同じく学生をしていたミツイくん(仮名)という友達の家によく泊まりに行きました。 弁護士を目指していた彼の部屋には、勉強机とベッド、それと部屋に不釣り合いなくらいに大きな本棚があり、それを眺めるのが毎回の楽しみでした。 あるとき本棚を眺めていると、一冊の薄い本を発見。 「何これ、歴史のアレじゃん」

        • 樽本 徹也『UXリサーチの道具箱 ―イノベーションのための質的調査・分析―』(オーム社)

          タブチです。 プロダクトや事業立案をするとき、必ずニーズの調査をすると思います。そこで多く行われているのが、アンケートによる定量的な分析か、インタビューによる定性的な分析です。 アンケートなら書かされたこともあるし、なんとなく作って集計すれば形になりそうだけど、インタビューってどうすれば「正解」なのか分からない!と僕は思っていました。 (もちろん定量的なアンケート調査も奥深く、適切な学習が必要です!念のため) そこで手に取ったのがこちら。 概要はこちら。 読んでいて

        マシンガンズ滝沢秀一『このゴミは収集できません』(角川文庫)

        • 吉田泰己『行政をハックしようーユーザー中心の行政デジタルサービスを目指して』(ぎょうせい)

        • デカルト『方法序説』(岩波文庫)

        • 樽本 徹也『UXリサーチの道具箱 ―イノベーションのための質的調査・分析―』(オーム社)

          北山俊哉ほか『テキストブック地方自治 第3版』(東洋経済新報社)

          タブチです。 学生時代は行政学を勉強していました。社会人になっていわゆる“教科書”を読むことも買うことも無くなってしまったのですが、定番の教科書が大幅改訂されたということでこちらの本を読んでみました。 どの章から読んでも新しい発見がある一冊。 特に、 行政サービスの受益と負担の不一致や事業の重複による過剰な投資を地方自治体間の集合行為問題と捉え類型化する11章「自治体間連携」(砂原庸介)や、 少数の大手ITベンダーが政府調達市場の寡占状態を保つため独自のシステム開発を施

          北山俊哉ほか『テキストブック地方自治 第3版』(東洋経済新報社)