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"思考用のノート" を作ると日々の生活がもっと有意義になる

受験勉強を終えるとか、大学を卒業し社会人になったりすることで、生徒の立場で授業を受ける機会がなくなると、自然と「ノートにものを書いて勉強する」という習慣がなくなりがちであると思っています。しかしながら人生は勉強の一生の連続。今まで覚えるべきこと、考えるべきことは紙の上に書いて学んできたのに、社会人になると一気に手放してしまうことで、意識的に学ぶための機会を失ってしまうのは勿体無いことです。これから、思考用のノートをどんな風に使っていくかの具体例を書いていきます。私が使っている重要な紙ベースのツールは、この思考用ノートと手帳です。手帳に関する記事は以前に書きましたので参考に載せておきます。

0. はじめに — 思考用ノートのルール

(1)自分の思考を言語化・視覚化し、整理し、情報を記憶して実生活に応用することを目的とする。
(2)綺麗に書かず、自分の思考を「忠実に」再現することを優先する。記憶の助けとなるような、思ったことはすべて書く。
(3)イラストや論理構造を盛り込み、手書きの自由度を最大限活用する。
(4)シンプルを保つため、思考用ノートは同時期に1冊まで。
(5)書く前に日付と時刻を記す。
(6)空き時間を使って復習する。

1. 知識を「知っている」から「応用できる」へ引き上げるために — スマホ時間の削減にも

今はスマホで何でも検索できる時代です。だからこそ、日頃なにか分からないものを見かけたとき、多くの現代人が、「〇〇とは」といった要領で検索する癖をつけているのではないかと思います。
例えば、noteで「落ち込んだ時に早く立ち直る方法」というコンテンツを見かけ、それを読んで「なるほど〜」となった所で、何もアクションを起こさなければ、たった1日後には「読んだ内容を忘れているか、全く応用できていない」=「そのコンテンツを読むのに費やした時間が無駄であった」ということになりかねません。実際、noteで昨日読んだコンテンツがどんな内容だったか、思い出すことができるでしょうか?相当なインパクトがない限り、記憶に微塵も残っていないはずで、それでは実生活に応用するどころの話ではありません。

また、今日のインターネットでは、ユーザーの興味を予測し中毒性が高くなるようにコンテンツが連鎖して作られている(YouTubeなど)ため、当初調べる目的だったものから脱線して時間を費やしてしまいがちです。隙間時間をそれで埋め尽くしていくと、積もりに積もって膨大な時間を、「曖昧で使えない情報・知識」に費やしていることになります。

だから「メモ」することが不可欠です。メモする価値のない情報、あるいは、その場で言語化できない情報は、曖昧なので使い物になりません。1時間経てば頭から抜けてしまう情報です。ただでさえ情報量の多いこの時代に、何でもかんでも突っ込んでは頭がかえって空っぽになってしまいます。みんなが片手に広辞苑以上の情報を持てる時代なのに、どうして人々のリテラシーが一向に上がらないのか。それは多すぎる情報量をコントロールできていないからであり、(昔のように図書館に駆け込んで本を漁るような)能動的な情報収集をしなくても情報が勝手に入ってくる今日、情報を受け身で垂れ流すような馬耳東風な状態に陥っているからだと考えます。

さて、スマホで何かを調べるとき、この思考用ノートを手元に携えておきます。「自分は何の情報を得たいのか」その意志をしっかり持った上で、鉛筆を構えながら、スマホで調べる。目的を持っているから、鎖のように「関連コンテンツ」にすっ飛びません。重要な情報をメモし、そこから自分の思考を展開していきます。下の写真は、僕がFacebookで「この投稿共感する」となった時のメモの例です。自分の思考が展開しそうな際は必ずこのノートにメモをします。自分の知識と結びつけながら、情報を頭の中に"stick"させることができます。

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2. 枠にはまらないプロジェクトを用意して生活をもっと楽しむ

次の使い道として、アイデア出しのためにノートを使います。自分でアイデアを考え、それを能動的に実行するというプロセスは、実に幸せな行動の1つです。「ちょっと最近退屈かも」と思った時は必ずこのノートを取り出して、自分の将来設計を見直したり、自分でプロジェクトを用意してやってみること(プログラミングを学んでアプリ作ろう、とか英語力向上プロジェクトとかを好き勝手にやる)で生活を楽しくしようと試みます。以下は将来設計を復習する時のノートの例です。もちろん将来設計なんてものは頻繁に変わり続けますが、目的意識を持てた方がなんだかんだ楽しいですよね。

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3. さいごに

不思議と、パソコンに向かっているとアイデアが出にくくなる気がするのはどうしてなんでしょう。紙の上の方が、自分の直感とマッチしていて、思考が素早く流れる気がします。タイピングは思考に適さない手段ですね。ハーバード大学も、学習効率が著しく低下するとして、授業中にパソコンでメモを取ることを禁止しています(同校ニュースより)。

だからこそ、鉛筆を持ち続けて自分の思考を鈍らせないように努めるのは大事なのかもしれません。


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