もう半年。
長いけどあっという間でした。
それはそれはすごい半年だったなぁ。

営業自粛を心に決めたのが三月の終わり。
4/1からQUARSはわずかな配信を除いてほぼ稼働なし。
ピンチの時ほど守りに入ったら負ける自営業。
攻めなくては。トライしなくては。
増えて行く「攻める」ための機材への投資と嵩む借金。
見えない未来。
焦る気持ち。
募る社会への不信感。

ただ攻めたおかげで新たなスキルも増えたけど、それが形になるにはまだまだ時間がかかる。

だが悪い事ばかりでもなかった。
手を差し伸べてくれる方々の温かい気持ちに救われたり、新たな出会いがあったり、人生を、音楽を、ライブを見つめ直したり。

しかし仲間の大切さや家族のありがたさに改めて気づいたものの、それを形にして返せない苦しさもあったり。

そんなこんなでグルグルし続けている半年だった。

静岡県沼津市は北に富士山、南に伊豆、東に箱根とそれはそれは恵まれた立地。
それ故におとずれる観光客が多い。
東京、神奈川、愛知、山梨から遊びに来るにはちょうどいいでしょ？
GoToなんちゃらが始まる前からもうずっといっぱい来てるんです。県外ナンバー。
感染者が少ないことが信じられない静岡県東部。
検査が行き届いていないだけじゃないのかって。
加えて田舎町、万が一バー営業の中で陽性者が見つかった場合でもメディアはきっと「沼津市のライブハウスから陽性者」って書くでしょう。

そうなると結局日本中で

「ほら。ライブなんかやるからコロナ出るんだよ」

ってなるんです。ほぼ間違いなく。

そんなリスクの中でガイドライン通りにきっちりやると、イベントをやるたびに赤字なります。
「動かない事」が一番リスクが少ないんです。
なんて悲しい。なんて辛い。

今や沼津市では一軒しか残っていないライブハウス。
やめる選択肢もあった中でやっぱり浮かぶのはこの店を好きでいてくれる皆の顔。
スタッフ、地元のミュージシャン、ツアーアーティスト、お客さん。
やっぱり簡単にやめられないよ。

都内のライブハウスも徐々に活動を始めたものの、ちょこちょこ現れる陽性者。
「以前ほど騒がなくなったなー」と思ったものの、きっと都内という分母の中で埋もれているだけ。
沼津の吹けば飛ぶような店ではそれこそ浮き上がって見えてしまうだろうと。

色々考えました。
マジで色々考えました。
いや正確には今も考えています。

で、結論。

QUARSは営業を再開します。

取り合えず本日発表になったのは12/6、ex.BiS/BILLIE IDLEのプールイちゃん率いる「PIGGS」のワンマンです。
詳しくはWEBを。

QUARS WEBSITE

他にも計画中のものもあるし、もちろん出演したいと思ってくれるアーティストやイベンター、他にもなんでもいいので力を貸して頂ける方を全力で募集します。

とは言え。
こればかりはやってみないとわからないです。
ガイドラインをなるべく遵守しつつ、出来ない事は知恵や皆さんのお力を借りつつ、どうにか赤字を抑えつつ挑戦します。
たくさんトライしたいので、みんな色々話しましょう！
相談しましょう！
抗いましょう！
行けるところまで！

トライの中で間違える事もいっぱいあるかと思います。
ってかむしろほぼ間違えます。
叩かれる事や槍玉に挙げられる事もあるでしょう。

でも根底には
「コロナウィルスを拡散したくない」
「誰の命も奪いたくない」
「でも文化を殺したくない」
という気持ちがあります。
なのでいつでも安全なラインを模索しつつ、なので不自由な事も多々あるかと思いますが、どうぞひき続きお力添えのほどよろしくお願い致します。

もちろん状況が変わったり八方塞がりになったりしたら再びの休眠や撤退も視野に入れています。

誰かが言っていたんだけど。

人は一日に必要な摂取カロリーや栄養分があって、それを摂取すれば生きていける。
だから「生きている」ためには、点滴で摂取すれば十分。
だけどそこには「熱い」「冷たい」「甘い」「苦い」「固い」「柔らかい」などの感覚は一切ない。
だけどこの感覚を楽しむ事こそが文化であると。

世の中は「みんな点滴してるから生きていけるでしょ？」という社会。
今は仕方がない部分もいっぱいあるけれど、文化を諦めちゃいけない。
文化は死なない。絶対に。

座して死ぬのは待てない。
だから正しいかどうか分からないけど動きます。
もちろん状況を見つつ、変わるところは変えて守るところは守って。
ただ気持ちだけでどうにもならない部分もたくさんあるので、引き続きグッズ販売もご協力をよろしくお願い致します。

QUARS STORE

それからこのノートにも投げ銭機能がついていますので投げs(自粛

入場数もキャパの50%に抑えるよ。
検温もするよ。
消毒も促すよ。
換気もするよ。
オンラインも増やすよ。
バータイムの企画もやるよ。
でもいっぱいは出来ないかも。
少しずつ、形を探しながら。

皆様。
どうか力を貸して下さい。

そして全国の苦戦している全ての人々。
抗いましょう。

みんなに取って明るい未来が見つかりますように。