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赤い水着(わたしだけの乳がん物語 #24)


経過観察へ

先日、術後2回目の外来に行った。大病院ならではで、前回担当医が変わるというお話は聞いていたから、初めての先生だった。

「お変わりないですか?」「ないです」で終了。微小浸潤でもホルモン療法は必須なのか聞いてみたけど、「う~ん、まぁ再発を予防するという観点だと飲んでいた方が」とのお話だった。病院の方針なんだもん、そりゃそう言うか。

次からは連携病院でもある、かかりつけのブレストクリニックで経過観察や薬の処方など、アフターケアをしてもらうことになった。7月の初診から手術まで、大変お世話になりました。大病院の安心感、個室の快適さもあって、この病院で治療してもらってよかったけど、もう二度とくることが無いといいなとも思った。

さっそく11月にブレストクリニックの予約を取った。今回、温泉やプール、運動について質問するのを忘れてしまったから、ちゃんと質問事項をメモしてから行こう。

タモキシフェン2カ月目突入

これといった副作用は無いけど、頭痛だけは気になる。薬を飲む前はほとんど頭痛なんてなかったから、やっぱりこれは副作用の一種だと思う。我慢できないほどの痛みではないけど、鼻の奥からしくしく痛み出して、頭痛い…頭痛い…という感じ。頭痛薬を飲むほどでもないのが厄介。

1日1錠を朝食後と言われているけど、これ夜に飲んじゃダメなのか調べてみたら、忘れなければいつ飲んでもOKという情報の方が多かった。毎日服用するということは、血液内のタモキシフェンが一定の濃度で推移するらしく、そのため服用するタイミングで効果や副作用が変わることはないらしい。

先日の外来では、休薬するほど副作用が出るケースは少ないと先生が言っていたけど、どうなんだろう。ネットで調べると、当然だけど深刻な副作用の方々の発言が目立つ。「ぜんぜん平気!」なんて方はわざわざSNSに書き込まないのかもしれない。

飲み忘れが把握できるように薬のパッケージに日にちを書いているのだけど、1つ1つ、1日1日の積み重ねだと目で見てわかる。これ、タモキシフェンを飲むように、何か別のことも毎日1つずつ継続したら5年間で相当なスキルになるような気がする。

飽きっぽいわたしは、まったくと言っていいほど続かない。美顔器、ストレッチローラー、フラフープ、リングフィットアドベンチャー、主にダイエットや美容系の残骸が家の至るところにあるし、英語の勉強も教材いっぱい揃えたくせに続かない。タモキシフェンを飲むのを習慣にするのなら、ほかのことも習慣にしてみようかと、ふと思った。

「心が変われば行動が変わる 行動が変われば習慣が変わる 習慣が変われば人格が変わる 人格が変われば運命が変わる」

楽しみな予定

退院後はくさくさしていたけど、だんだん気分的にも浮上してきた。パッドを入れても無理な下着や、これはもう着れないなと思う洋服は全部処分した。今のわたしの体で気持ちがハッピーになるものだけを身にまといたい。

パッドはMIZUNOのこちらがお気に入り。水着用だけど、わたしにとってはボリュームも硬さもちょうどよくて、SとM買ってそれぞれブラジャーやブラトップに重ねて使っている。

もちろんパッドを入れていても、体のラインが出るタイトなお洋服は避けるようにしているけど、オーバーサイズに逃げないようにお洋服も楽しんでいきたい。

そして年末には夫がホテルステイの予定を入れてくれた。ホテルにはプールもあるから、水着も変えてしまおう。かわいい花柄のビキニ、去年買ったばかりだけど、やっぱり胸元が空いているタイプは難しい。手術前の旅行で最後に写真を撮っといてよかった。

胸元が隠れるビスチェタイプならいけるかと、セールで安かったし真っ赤な水着を買った。届いてさっそく試着してみると、パッドのおかげもあってバッチリ。夫も子供も「全然分からないね!」と言ってくれた。

赤い水着を着たいと思えるぐらいには元気になった。

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