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鉄道×コミュニティラジオアプリで新サービスを提案

はじめに

皆さん,日ごろ電車を使いますか?都市圏であれば,電車やバスが主要な交通手段である方も多いのではないでしょうか。

私は,日中の電車のダイヤが1時間に一本という田舎町で育ち,高校時代は通学に電車を使って隣町の高校に通っていました。
当時は、電車を逃したくない自分と、それを妨害する自転車通学の友人との熱き闘いの思い出でもありました。その戦いに負けてしまったときはホームで地面をつつく雀を観察していたり、単語帳を開いたり、ラジオや音楽を聴いたりして、次の電車まで暇を持て余していましたが、部活帰りのそうしたまったりした時間も私にとっては悪いものではなく、春先にホームで一人黄昏ている時間は心地よかったですね。

話が逸れてしまいましたが、そんな鉄道の思い出から、何か面白いことはできないかと考えてみました。

鉄道とコミュニティラジオ

電車通学の昔と現在

福島出身の祖母から聞いた話では、昔は男女共学の学校が珍しく、電車通学で恋愛が発展しないように男性と女性で車両が分かれていて、それぞれの車両に先生が乗っていたそうで、学生同士の出会いに厳しかった一方で、見張り役の先生同士が恋愛に発展してしまうこともあったようです。

今でこそ、スマホに興じて他の乗客への関心が薄れていると思いますが、物理的な近さは今も昔も変わらないわけで、スマホのサービスで乗客同士の新たなコミュニティを構築し、日々の通勤通学をより楽しい時間にすることができないかと考え、思いついたのがラジオアプリケーションです。

なぜコミュニティラジオなのか

ラジオ放送が良いのではないかと思った一番の理由は、私がラジオ好きだからです。

私は日常的にラジオを聴きますが、そのきっかけとなったのが東日本大震災です。テレビでは被災地の状況が淡々と伝えられる中、当時、ラジオでは特番が放送され、全国のリスナーからの応援メッセージや、曲のリクエスト、それに対する被災者からの感謝のメッセージ、番組を介しての安否確認で家族の無事を報告し合うといったラジオが人を繋ぎ、勇気を与えている状況をリアルタイムで目の当たりにし、ラジオのコミュニティに至極感動したことがラジオを好きになるきっかけでした。

そうした経験からも、ラジオには絶妙な距離感で人を繋げることができると思っており、神田白山さんの言葉を借りるなら、正にこれに尽きると思います。

今ならネットで本音があふれていますが、他人に届く本音、言葉を選んだ本音を聞けるのは私にとってラジオだけだったと思っております。

TBSラジオ 問わず語りの神田白山より

このサービスで期待すること

仕事での失敗談、些細な悩みを乗客同士で共有することで、同じ車両に乗っているかもしれない親近感から、新たなコミュニケーションの発生、問題の昇華・解決のきっかけとなり、救われる人が出てくるのではないかと思います。さらに、そうした効果から、人身事故の低減に少しでも寄与できるのではと期待しています。

また、私は個人的に運転士や整備士など、鉄道を支える社員の皆さんが、普段どのようなことを思っているのかにも興味があるので、そうした鉄道会社の皆さんと乗客が繋がる場としても面白いのではないかと思います。

私はTBSラジオの『安住紳一郎の日曜天国』のファンであり、多くの乗客と同じサラリーマンであることなどからもパーソナリティはアナウンサーにしたいですね(笑)。

痴漢よ止まれ!

令和3年の全国における電車内での痴漢被害の認知件数は143件と在宅ワークの浸透で前年から83件の減少となっている。しかし、これらは氷山の一角であり、認知されていない被害も多いものと予想されます。
受験シーズン真っ只中のこの時期は、特に受験生を狙った痴漢被害が増加するそうで、警察官による見回りや注意喚起が行われました。

令和3年警察白書 統計資料『 痴漢事犯の検挙状況等の推移(平成28~令和2年)』(警視庁)

様々な痴漢対策の取り組み

近年、痴漢への対策として、様々な取り組みが見られます。警視庁では防犯アプリ「デジポリス」にスマホの画面に痴漢被害にあっていることを表示するの機能があり、一定の成果を上げているようです。

また、JR東日本では2020年から痴漢の発生を車掌に伝達し、車内放送やアプリを利用する他の乗客にも通知する実証実験を埼京線で開始しています。

現在のサービスに対する個人的見解

 どちらも周囲の乗客に痴漢が発生していることを知らせる画期的なサービスだと感じる一方で、改善点もいくつか考えられます。デジポリスでは、満員電車等の身動きがとりにくい状態では正面の乗客にしか伝えることができないといったことや、被害者を複数人で囲む集団痴漢には効果がないことなどが挙げられます。
また、車内放送で痴漢の発生を知らせるJRの取り組みでは、詳細な発生場所がわからないことや、車掌を介することで即応性に欠けることなどが挙げられます。
 さらに、他のアプリ利用者にも通知する仕組みは、同じ車両に利用者がいることを前提としており、利用者を多く獲得する必要がありますが、痴漢対策のみの機能では、普及率を上げることができるのかといった疑問もあります。

新たなサービスの提案

 そこで、コミュニティラジオアプリの機能に他の乗客へ助けを求める機能を付帯させることで普及率を上げることができるのではないかと思います。
さらに、位置情報から発生場所をピンポイントで知らせることで、周囲の乗客に警戒を行ってもらうことや、アプリ利用者が犯人である場合、犯人への特定や牽制につながるのではないかとも考えられます。
 また、痴漢被害だけでなく、パニック障害などの急患が発生した際にも周囲の乗客にサポートを求めるなど、広く活用が期待されます。


サンプル画面

電車を止めるな!

 私は、北海道に居住しておりますが、JR北海道ではすべての路線で赤字となっており、この状況は今後も続くことが予想されます。
雪深い北海道では貨物列車が物資輸送を支える重要な要となっており、鉄道の廃線は経済活動の停滞に直結します。この問題は道内だけでなく、北海道産の農畜産物の輸送費増額など、全国に影響を及ぼすことになります。

 そのため、この状況を打破するためには新たな収入源が必要となりますが、アプリでそうした赤字路線を支援するサービスができないかと考えています。具体的には以下のようなことが思いつきます。

  • 赤字路線を巡るスタンプラリー

  • 自治体と協力した鉄道版ふるさと納税

  • 地元企業からのラジオ広告収入

  • 撮り鉄や地元自治体・企業との協力で写真集や外国人向け旅行パンフレットの作成

イヤホンを外すのは嫌

最後に、私が鉄道を利用していて思うことがあります。それはイヤホンをしていると停車駅のアナウンスがわからないということです。

都会の鉄道であれば、車内に電子表示版がありますが、混雑時に座席に座っていると、立っている乗客で電子表示版が見えず、車内アナウンスか、ホームの駅名標で確認するしかありません。駅名標では見落としのリスクがあるので、車内アナウンスに頼るほかありません。

ましてや学生時代に利用していた郊外の鉄道では、電子表示版といったハイテクなものはありませんし、レールのつなぎ目やポイントでの音、年季の入った車両から出る軋み音にかき消され、車掌さんのアナウンスが何を言っているのか分からないこともしばしば。

なので、全国の鉄道で利用できる停車駅をアナウンスするアプリを開発したい。できれば目的の駅で教えてくれる機能も添えて。
てなことを思っているわけです。

まとめ

鉄道×コミュニティラジオアプリで期待すること

  • 同じ路線を利用する乗客同士のコミュニティで通勤通学をもっと楽しく。

  • コミュニティによる利用者同士の助け合いで安全・安心な空間へ。

  • 赤字路線に対する全国的な支援。

  • 停車駅アナウンス方法の拡充。

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