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琴と箏

琴と箏、どうちがうのかって訊かれることがあるかもしれないんですけれども。漢字の表記としてはとりあえずどっちでも、そんなに気にするほどでもなくて、割と表記は混ぜこぜだったりします。日本で「こと」といえばたいてい一種類しか想像されないはず。

ただ、なぜ漢字に違いがあるのか、というのをざっくりで知っておくといいのかなと思ったので、中国の楽器を少しあげてみようかと。

*「古琴」

琴であらわされる楽器は、指で音程を決めるタイプ。
琴柱は使いません。

ハーモニクスという絃の中点を使ってオクターブ上げの技法が使われていて、高音もけっこう出せるものなんだなぁと。
▼なぜかちょいちょい削除されてしまうので、再生できない場合は youtubeで「【古琴】《左手指月》独奏版」とかで検索して下さい。

*「古箏」

箏であらわされるタイプは、琴柱を使って音程を固定にしてあるタイプ。

日本の箏と違う点がいくつかあります。
・両手に爪をつけている
・薬指にも爪がついている(支えの指は小指をつく、ピッチカートも小指で)
・絃は金属線、琴柱は木製、爪は何製かな?材料の違いで音も変わるのかも、という感じ。

古箏は、両手8本の指で演奏ができる分、音数が多くて華やかな感じ。

古箏は古いという字が使われているけれど、実は改良が加えられているので、新しい楽器になっているのかも。

ちなみに動画の曲は、2018年の中国のドラマの曲だそうです。


ボカロ曲での聞き比べ

なんとなく、古琴ってゆったり目の曲が多いのかな、速い曲はあまりないのかな?って思ったら違いました。w

同じ曲をやったらどうなるのか、聞き比べてみて下さい。下の一つ目が「古琴」、二つ目が「古箏」です。

古琴の方は左手が役割固定になるのに比べると、古筝の方は両手が爪がついているのと、絃の数が多いせいで派手に演奏できるので、けっこう違いますね。ただ、古琴は歌にあるような揺れ、音と音のつなぎの移動がふわっと出せて、印象は強い気もします。古筝は右手トレモロに左手メロディとか、一人二役できちゃうのがすごい。

「権御天下」は、中国ボーカロイド洛天依のオリジナル曲ということなのですが、初めて聞いてみたらかっこよいなと。
これ、ググると楽譜も出てくるんですけど、とりあえずリンクはしないでおきますね…;

▼ ちなみにボカロで歌詞の日本語訳つきのがこちら。

三国志かぁ…
昔、吉川英治の小説の三国志を読みましたけど、人の名前が覚えるのが大変だった記憶。親こども兄弟一族おおすぎ…(どうでもいい話)

和楽器バンドみたいな感じの動画もあったので追加。
目許に紅さすようなメイクは雰囲気変わっていいですね、中国は京劇がありますけど、そのせいか、男子でも違和感なくかっこよく仕上がってる感じ。


とりあえずそんな感じで、琴と箏のちがい、わかってもらえたらいいなという記事でした。

古琴の演奏についての説明と、楽譜について

追加。
古琴の演奏についての説明と、楽譜について。
現存する最古の古琴の楽譜は、実は日本にあるんだそうですよ。
中国語の表示の下に英語も出るので、それを見て下さい、面白いです。



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