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メロディの作り方。「楽器で歌え」とは?

楽器演奏時に、「もっと ” 歌 え ”」とよく言われたのですが。「楽器で歌え」と言われてもね? と困りました。(私は歌は得意ではない音痴人間

フレーズを歌う必勝法まとめました(2023.10.27 改稿)


① 歌う準備 ~インプット作業「読譜」と アウトプット前提の必要事項~

ここは机の上でできる作業。
楽譜を読む、曲を聴く。そして、フレーズを分解する。最小単位に区切って → 組み合わせとしての塊を作る。

曲を演奏することは、読み聞かせに似ている


「昔々あるところにお爺さんとお婆さんが住んでいました」
…という昔話の出だし。読み聞かせをする場合、そのままをひといきに一文で読みあげることはしないと思います。
音声による読み聞かせの場合、
「むか~しむかし、あるところに、おじ~さんと、おば~さんが、すんでいました。」
と、アクセントと抑揚をつけて、一語ずつ区切る。これは音声であることを前提とした表現手法であるからだと思う。

これを、曲にも使います。
そのために、単語と文節を理解しておく。のがポイント。

楽譜を読解する。とはインプット作業 = メロディに含まれるパーツをまず自分が理解する。ことであり、アウトプット時に 聴く相手にも分かるように演奏することを考える。ということです

わかりやすいようにするために、「抑揚」はなるべくハッキリつけましょう。
この「抑揚」ってなんだ。というと、「フレーズ・単語(のまとまり)を補強する意味合いでの、楽譜に書かれない強弱やアクセントを自分でつける」ことかな。

② アウトプット方法は、「鼻歌」で把握

フレーズの抑揚。これすごい大事なんですよ。読み聞かせでもそうだけれど、変なところに変なアクセントをつけると、変な感じに訛ってる感じの、変な違和感が出ちゃう。
ひどいと形が崩れて曲自体が分からなくなってくる。

なので、フレーズの区切りの判断がとても大事。それに必要なのが、拍とか拍子。区切りの判断を助けてくれます。

(2拍子も、3拍子も、4拍子も、それと指定されたらよりそれらしく。リズムをとりつつ、アクセントを意識的にしっかりつける必要があります。
長いフレーズほど、拍子の形を意識していないと狂いやすい。フレーズが曖昧になると聴く側にまったく伝わらなくなります。適当にまとめても、聴く側がごまかされたと感じてしまうと、印象がとても良くない。
なので、「拍子とリズムをしっかりとりましょう」と私が言うのは、ここにも関係している)

・抑揚は方言みたいなもの
方言って色々ありますが、それらしい言い方ってあるじゃないですか。京都なら「~どすえ」+”はんなり”、みたいな(完全にイメージです)。
抑揚を変な風につけると ”ど下手くそな関西弁キャラ” みたいになってしまって、聴いてる方は時々「うぅぅ我慢ならぬ!」くらい受け入れられないことになっちゃうんですね。
(まぁしっかりついてても、やりすぎてると、やっぱりおかしな関西人キャラになってしまったりもするのでナチュラルに;)

・実際にフレーズを鼻歌で歌ってみましょう
「ふふふん♪ ふふーん♪ ふんふん ふーん♪」
どこを強くどこを弱く、どこで盛り上がってどこで和らぐか、自然とついてくる「流れ」があるはずです。そこを意識的に、自分で演奏に取り入れる。

「楽器で歌え」って、まさにそうなんですよね、「声で歌ったように楽器を奏せよ」、ということなんです。

└ 鼻歌で歌ってもよく分からないな、というときには

みぞおちに手を当てて、腹筋のピクピクに注意して、歌ってみましょう。
どこで腹筋が声を支えているのか?
ぐっと力の入った部分が、アクセント位置だと覚えておくと、判断しやすいと思います。

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③ 歌うべき場面とそうではない場面。伴奏⇄見せ場、切り替えのポイント

これは伴奏が多いパート向け。

メロディを掛け合いで見せるような「見せ場」が担当として回ってきたときに、いきなりメロディをやるのは、「切り替わり」がけっこうツラいことあります。
べつに伴奏だから曲中で気を抜いているわけでもないんですけど、「いきなり?ここでいきなりメロディ?身体がついていかない!」って。
特に一音目でキッチリのせる感じにやるのが大変だった記憶。
対策としては。

① 気持ちの準備をしておいて、一気に切り替える、気持ちで持っていくようにする。
気持ちの方は、慣れないうちはとにかく「次からめっちゃサビ!ボーカル!がっつりパフォーマンス!キメる!」って、テンションを作ることから始めるといいかも。

② 交代したメインパートさんに、「キッチリ伴奏に回ってね、音抑えてね」とあらかじめお願いしておくw
(これしておかないと、音量の調整がいい加減になったりしてやりづらいです)

(音量の制御は、個人の感覚ではなく全体の感覚を取り入れるとまとまりが崩れにくい気がします。パーセンテージの考え方はこちらの記事を↓

☆ めちゃくちゃ強音を頑張らないといけない時、もしかしたら、頑張るべきなのは他のパートかもしれない。
というの、頭の隅に入れておくと楽かも)


色々と下準備しておければ、いざというときに変に力まなくていいので、エネルギーがそのまま音に効率よく変換されるのでは。
力むと、力が変なところで消費されて、音に反映されないことが多いので。(特に尺は息の使い方で音の伸びや伝わり方が変化してしまうので、がんばって息を吹き込まない。あくまで「通りの良い音」を。)

③ 音の飛ぶ方向を、前方へまっすぐ突き抜けるように意識。
これがあるとないとで、なぜか、音の強さがけた違いに変わってくる。伴奏のときにはあまり気にしないことだからこそ、「音の指向性を作る」のは大事にしてほしいかも。

(これ、全員でフォルティシモでやるとき、音をどこにぶつけるかを決めて演奏すると、まとまり感が変わってきたりします。
もしがんばってるのに強さとか迫力が足りない気がするときは、「壁のポスターを的に」とか、「時計にあてて」とか、指示を出すとよいです。これは、ゐ先生が教えてくれた。「束感」がぜんぜん違ってきます)


サビで声を張る感じとか、大事。そういう表現したいこと・気持ち・感情も、上級生になるとだんだんと形(=音)にできるようになってくる)

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楽器で歌うためにすることまとめ

①拍子とリズムを理解する。

②その上で、区切り=(リズムを元にした)最小単位を、分かるように演奏していく。

③できれば自分が美しいと思うような抑揚で。
(私がやるとき気をつけるのはそんな感じとしか書けないけど)

④メインパートへの切り替わりは気持ちで。

⑤メインメロディは、音の指向性を使う。「通る音」を意識


それらしく、きっちりと、形が取れるようになると、音楽の良さ、曲の良さ、楽器の良さがどんどん出てくると思うので、とりあえず拍子とリズム、意識してほしいなーと思います。

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今回は「メロディ」を担当する人をメインに書きましたが、伴奏も実は「歌う」必要があるよ、というのを別の記事にまとめたので、こちらもどうぞ。


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