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通信制高校と私

通信制に転校してきて何度自分を卑下したものか。お寿司屋で美味しいラーメン食べているのにマグロのお寿司を食べてる人を見て羨ましいと思うのと同じように、ただ王道が自分にとって正道だという意識があった。どちらの道でも失う物得る物はある。通信での楽しさ・充実度は全日制と比較して100%、120%の楽しさ・充実度かを疑心暗鬼になっていた自分がいた。厳密に比較できる対象ではないのに。どちらも魅力的であるのに。とても苦しかった。

だけど全日制と通信に通ったことがあるというだけで私は2種類の経験をしている。この時点で自分は大きなアドバンテージを持っていて稀有な経験をできているのだ。全日勢からみたら平日の真っ昼間から映画館に行ったり、ホテルビュッフェに行けている通信勢は心底羨ましいと思う。

そして通信はいい意味で他人の学力に興味がない分、進学校 (多分?)に通っていた私にとっては天国のような場所で、一つの足枷が取れたと感じた。学力の重要性は理解していたが、他人と比較する学力にはもう飽き飽きしていた。誰も私のテストの点を知らないし、さして気にしない。言い方は悪いかもしれないがそういった学力に対する認識レベルが低かったのには助けられた。偏屈な考えから救われた。テストのための学力に囲まれていた私が「学力は人生を構成する1要素でしかない」という言葉を真に理解出来たのは、学力至上主義的な空間から距離を置いたときであった。つまり今である。

通信制という言葉の認知度は上昇してきているが、悲しいことにその実態についてはまだまだ世間には知られていない。私は通信に転校した1人として通信制の思い出や心境を伝えていきたい。これは進路に悩んでいる人、通信に進学しようと考えている人、そして通信に通ったことにない人、すべての人に有用だと考える。またそれは私達通信勢の地位を高めることにもつながる。

通信制がそこそこな地位、居場所を確立すれば、大学で薬学を専攻するか歴史学を専攻するかというような「一つの道」として正しく認識されるのではないか。大学受験も終わったことなので残り少ない「通信制」高校生生活を思う存分楽しんで胸を張って大学生になりたい。

ここまで読了してくれた方には感謝申し上げます。


※上の文章はこちらの↓投稿を読み感じたことをTwitterに書き綴ったものを加筆修正したものです。同じ通信高校生としてこの気持ちを書き残したいと思いノートに再投稿しました。ぜひこちら↓もお読みください。


https://x.com/kugatsu_readio/status/1751890379971174683?s=46

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