2023年4月に考えたこと

考えたことを毎日書きます。

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書けない日があったらすみません。

4月1日「4月1日」

考えたことを毎日1000~3000字ぐらいで書いていくnote、2023年4月版。
先月は48000字書きました。今月は50000字超えそう。
初日なので無料公開

ここ数年「4月1日」が一年の中でかなり嫌いな日になっている。
新年度、新生活、新社会人、新入生……
新だらけの文字を見るのが嫌で芸人になった部分もあるのに、Twitterを見たら「新芸人」としか言いようがない報告をしているツイートを沢山オススメされて沢山見る羽目になった。オススメされるものは基本見るようにしていますから。
どこからどう見ても「新」ではない自分を感じながら、桜ばかりが綺麗に咲いている道を歩いて、子どもたちが元気よく自分を追い越していくと「こんな事ばっかりだ」と思う。
本当は一緒に走り出したい気持ちを堪えて、ゆっくりと一歩一歩噛みしめるように歩いていく。

毎年勝手にこのこだまさんのツイートを4月1日にRTさせて頂いていたのだけど(すみません)、今年はしなかった。もうこの言葉が自分の内部にまで浸食しすぎていて、頭で考えるまでもなく「そういう身体」になってしまっている。

嫉妬という感情は「自分と同程度」と思っている対象にしか生まれないらしい。人間が鳥を見ても「あいつだけ空を飛びやがって」と思わないように、自分とは全然違う存在が偉業を成し遂げても素直に「凄い」と思うだけで嫉妬はしない。
焦りに関しても同じことだと思う。何かに対して嫉妬して「それに対して自分は……」と思うから焦りという感情が生まれる。自分しかいない世界では誰とも比べる事が無いので、嫉妬も焦りも存在しない。

4月1日になるといつも焦っていた。周りの人はどんどん結果を出していき、有名になっていき、よく会っていた小さいライブ会場で会わなくなる人が増えてきた。凄い勢いで自分を追い越していき「こんな事ばっかりだ」といつも思う。自分も一緒に走り出そうと一歩を踏み出すけど、足が遅いのか、道が違うのか、本当はどこにも進んでいないのか、彼らに追いつく事ができない。自分にできる事は「これは進んでいる。進んでいる。大丈夫」と思いながら一歩一歩、噛みしめるように歩く事だけ。

3月31日の深夜にライブがあってそれが終わって家に帰り寝て起きてすぐにラジオを録って夜にライブがあって終わって何人かと少しだけご飯を食べた。驚くぐらい普段と何も変わらない日だった。何も変わらない日だったので今日があの「4月1日」だということに意識が行かなかった。誰にも嫉妬しない、何にも焦らない、ただただ平穏なだけの素晴らしい日だった。

平穏なだけの素晴らしい日が自分にとって良いのか悪いのかは分からない。
会いたい人にも会えて、終始ただ穏やかな日だった。
久しぶりに4月1日に何も思わなかった。
「焦る気持ちもあるけど、焦っても良い事はないから、自分にできる事だけをきちんとやっていこう」なども特に何も思わず、ただ家に帰って寝た。

何も思わない自分に対する違和感と、その裏に見え隠れする感情を見ないふりをして目を瞑った。

芸歴が7年目になったらしい。

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