癌発覚と治療の経緯(〜2023.10)

■癌発覚の経緯

・発覚以前から現在(2023年10月)に至るまで、癌による自覚症状は一切なし

・2021年6月
会社健康診断の血液検査にて、ABC検診でピロリ菌陽性で引っ掛かり、胃内視鏡検査を受診。内視鏡検査の過程でピロリ菌は見つからなかったものの、胃食道接合部分に異質な部位があり採取
(ABC検診結果は偽陽性だったぽく、大きな偶然の結果として発見に至った)
・2021年7月
生体検査の結果悪性腫瘍であることがわかり、その後、造影CTで胃周辺リンパの腫れと、肝臓部分に転移の疑いが発覚
・2021年8月
肝臓部エコー、MRI、PET-CT検査を行い、肝臓部の癌転移を確認(転移箇所は1箇所のみ)。ステージ4の診断。

■癌治療の経緯

・2021年8月
胃食道接合部癌ではあるが、胃がんに準拠した治療を進めるとのことで、胃がんの標準治療に基づき抗がん剤治療の開始。オキサリプラチン(点滴)とTS-1(固形薬剤)のSOX法による治療。3週間1クールで、初日にオキサリプラチンの点滴と、2週間のTS-1服用(1日100mg)、1週間休薬を繰り返す。初回は入院で投与。
・2021年10月
主治医の紹介でハイパーサーミア(温熱療法)の治療開始。胸部と背中に電極を当てて体の内部を温めて癌を叩くのと、免疫機能を高める効果を期待するもの。1回45分の治療で、週1回×8回ワンセット。暑い以外は辛いこと何もなく、保険適用なので気軽に今も続けている。
その後、抗がん剤治療3クール目途中でCT検査を行ったところ、胃食道部、肝転移部いずれの癌も縮小が認められ、原発と見られる胃食道部の癌切除手術に踏み切る方針を決定。
肝転移部分の腫瘍は門脈付近で場所が非常に悪く、少なくとも同時切除は無理とのことで保留。
・2021年11月
病巣は胃食道接合部分なのに現病院では胃全摘出と言われ「?」と思い、セカオピを検討。主治医に疑問を理解頂き、相談の上腹腔鏡手術(ダヴィンチ)ができる病院にセカオピすっ飛ばして転院し、手術に向けて検査と入院。入院前に会社を休職。9時間に及ぶ手術の末、胃食道接合部分と周辺リンパの癌切除に成功。胃は実質半分くらい残せた。術後1週間で回復して退院
・2021年12月
2週間の療養後、肝臓に残っている腫瘍の治療再開のため、TS-1の服用を再開
・2022年2月
オキサリプラチンの点滴再開と、オプジーボの追加点滴を開始。1回の点滴が3時間以上に。翌月3月より会社に復職。
・2022年4月
CT検査の結果肝転移腫瘍の拡大が認められる。転移箇所は発覚時から変わらず1箇所のみで、転移拡散は無し。オキサリプラチンの累計投与回数の兼ね合いもあり、治療方針の見直しを迫られる
・2022年5月
通院先病院のすぐそばに重粒子線センターがあるので、重粒子線治療について調べたところ、転移性肝腫瘍が先進医療扱いで受けられるとのことで、適応可能かを調査。結果受診可能とのことで、重粒子線治療を受けることに。型取りなどの受診準備を進める。
ちなみに重粒子線治療の治療費は314万円。たまたま加入していた任意保険の特約でカバー。
・2022年6月
重粒子線治療実施。週4回×3週の計12回。体動によって治療時間変わり、慣れない時は2時間近く掛かった日もあったが、後半は30分程度。治療中治療後ともに痛み全く無し。重粒子線治療はX線放射線治療と異なり、効果の発現が見られるのは半年単位とのこと。
・2022年7月
化学療法の再開。オキサリプラチン投与はストップし、オプジーボの点滴とTS-1の服用のみ
・2022年8月
重粒子線治療後初のMRI検査で、肝腫瘍の拡大が止まっている様相で、効果出始めているとの診断。以降、年明けまで少しずつ腫瘍縮小の傾向が続き、治療もオプジーボ+TS-1の投与を継続
・2023年2月
血液検査で腫瘍マーカー値が増加し始めたのを踏まえてMRI検査をしたところ、腫瘍の再拡大が認められた。重粒子線治療の効果発現が止まり、現化学療法の効果も期待できない可能性が高いということで、治療方針見直しを検討
・2023年3月
標準治療のセカンドラインとして、パクリタキセル+ラムシルマブ(サイラムザ)の投与を決める。ただし、溶媒が非アルコールのアブラキサンの方が良いのではと提案し、アブラキサン+サイラムザに変更して投与を開始。
全て点滴投与で、1週目アブラキサン+サイラムザ、2週目アブラキサン、3週目アブラキサン+サイラムザ、4週目休薬・・・の4週1クールで、ほぼ毎週点滴となる。初回は入院で投与。
・2023年5月
薬を変えて初めてのMRI検査。腫瘍の縮小傾向が見られて奏功の判断。治療継続
・2023年6月
中旬に撮ったCTで、癌腫瘍は縮小しているものの、肺部分に炎症による陰影が見られる。薬剤性肺炎の可能性があり、様子を見る。この時点では自覚症状なし
・2023年7月
肺炎が進行し、息切れや咳などの自覚症状が発現。抗がん剤治療は一時中止。検査入院で気管支鏡検査を行い、肺炎要因の特定を試みる。結果としては、オプジーボによる間質性肺炎の可能性が高いことがわかったため、アブラキサンとサイラムザによる治療は再開することとなった。
(オプジーボは投与停止後数ヶ月しても影響を及ぼしたことになる)
また、今後の治療を見据えて遺伝子パネル検査の実施手続きを進めた。結果は10月。
・2023年8月
治療再開前にコロナに罹患。軽症に留まり、完治後に抗がん剤治療再開。なお、コロナ治療時にステロイド服用で肺炎が改善したため、抗がん剤治療に並行してステロイドを服用して肺炎治療も実施
・2023年9月
肺炎の症状が改善したためステロイド服用を終了。アブラキサン+サイラムザの抗がん剤治療のみを継続
・2023年10月
治療再開後初のCT撮影で、癌腫瘍は縮小維持であったものの、肺部分に新たに炎症性の陰影が認められる。肺炎再発の疑い。また、胸・背中・首部分に発疹が広がり、皮膚科を追加受診。アブラキサンの副作用によるもので、これ以上悪化すると治療に影響するとのこと。とりあえず軟膏塗布で様子見。
遺伝子パネル検査の結果確認。エビデンスの高い適合薬は見つからず(見つかる率は5%くらい)。サードライン以降の抗がん剤治療のメドが立たないこととなり、標準治療後の治療手段の検討が必要に。


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