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自分の子どもにマイプロを仕掛けて思ったこと

私には、小学校1年生の娘がいます。

最近、友達と創作ダンスをする事にはまっており、駐車場の片隅で薄暗くなるまでほぼ毎日踊っています。ある日、「ママ!発表会やるよ!」と娘が言いました。「どこで?」と尋ねると、「Mちゃんが踊ってたみたいなところ」とい言いました。Mちゃんとは、私の高校の後輩。娘と2人でMちゃんが出演しているミュージカルを観に行ったことがあり、その様子に憧れていたのでした。

Mちゃんが踊っていたのは定員1000人を越える大ホール。さすがにその規模は無理だ!でも、近所の小さなホールなら借りれるんじゃないか。私のマイプロジェクトU15のサポーター練習に良い機会なので、私が娘のマイプロジェクト(やりたい事)をサポートしてみようと思いました。

娘と一緒にインターネットで会場を見て、娘が「ここがいい」という場所をプリントアウトします。「お友達と相談して、本当に借りたいって事になったら、自分で電話して借りるんだよ」と印刷した紙を託しました。

さて、その翌々日。
話し合って、ホールを借りることに決めた娘達が我が家にやってきました。私は、ドキドキしながら携帯電話を託します。台所で洗い物をしながら、耳をダンボにして娘達の会話を聞いていました。

今までおつかいに行かせたりしてきたので、見知らぬ大人との会話は初めてではありません。でも、電話で施設の予約をするのは初めて。レクチャーをした事もありません。ちゃんと言うことが出来るのでしょうか。

娘達は、何と言うかもよく整理できてないまま、とりあえず電話番号を押します。(その恐れもなくツッコんでいく精神が凄い・・)相手が電話に出ると、「もしもし」も「お尋ねしたいんですが」もなく、唐突に

「ホール1〜3を借りたいんです」

と、言い切りました。いや、言い切った、というか、正確に文字起こしすると、「ホール1?いや、ホール3?」「違うよ!ホール1から3だよ!」「ホール1から3。すみません、ホール1から3借りたいんです!」という感じ。

おそらく向こうの係の人が「いくつ?」と聞いたんでしょう。娘達が「小学校1年生」「2年生」と答えました。その後、娘が私のところに携帯電話を持ってっきて、

「ママー!お母さんに代わってだってー!」

ちーん。試合終了。
保護者じゃないと施設を借りれないのは知っていたのです。でも、「お母さんと来てね」と言ってもらえるかなぁと勝手な期待をしていました。先方も分けわからない子ども達の電話に迷惑そうで、早口で「とりあえず保護者の方がこちらの施設に直接お越しください」と言って切られました。

自分の子どもの都合の為に、他人の仕事の業務妨害をしているようで気がひけてきました。どちらにしても、施設予約は免許証が必要で、なおかつ免許証を提示した本人しか予約ができないシステムだと判明した為、子ども達に意思確認だけした後、全部私が手続きを済ませてしまいました。あぁこれって、きっとキミチャレだとタブーのパターンなんだろうな、と自覚しながら。

サポーターの難しさ

実際にサポーターをやってみて、サポーターの難しさは、2つありました。

1つは、成功して欲しいと無意識のうちに思ってしまうことです。失敗させる体験は貴重だ、と分かってはいるものの、やっぱり成功した絵を見たくなってしまうのですよね。今回で言えば、ステージで踊っている子どもの姿を見たくなってしまうのですよね。これは自分の子どもにやっているから、というのも多分にあるのかもしれません。

「お母さんに代わって」、と言われた時点で、私が予約を済ませずに一旦電話を切り、「どうして代わって、と言われたか」を子ども達と対話するべきだったのだと思います。そして、その反省を活かして、他の施設を探すなり、再度電話するなりするべきだったのかもしれません。それを子ども達が嫌がるなら、そこで辞めればよかったのです。

2つ目は、他人に迷惑をかけたくないという気持ちです。失敗するという事は、迷惑をかけるという事でもあります。失敗は大事だ、と思いながら、他人に迷惑かけたくないと思うのは矛盾しているのですよね。しかし、自分の子どもの成長を理由に、他人の迷惑をいとわないというのも、気が引けます。

スタッフに上記の話を共有したところ、ココに各々の家庭でなくて「マイプロジェクト」を共同で行う意味があるんじゃないか、という話になりました。それはまた、次回に。

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▶CAMPFIRE|変わりゆく未来をしなやかに生き抜くために、子どもたちに「挑戦」と「自分で決める」機会をつくる。「マイプロジェクトU-15」クラウドファンディング、無事目標金額達成いたしました。ご支援ありがとうございました。
https://camp-fire.jp/projects/view/77232

小学4年生〜中学生の子どもたちが、夏休みを使って、自分のやりたい事を計画、実行するプロジェクト『マイプロU-15』をやってます。いただいたサポートは、プロジェクトの実施に活用させていただきます。