見出し画像

希望のつくり方④

しつこいですが、希望のつくり方第4弾です。

玄田有史さんの著書『希望のつくり方』の中で、私が一番好きなところ。そして、もしかしたらマイプロジェクトを徹底的にやりこんだら、実は学校の勉強やらなくてもいいんじゃないの?と、すら思ったところ。

玄田さんが講演した時に、こんな質問を高校生から受けたそうです。


「なんで、勉強ってしないといけないんですか?勉強して、将来役に立つことがあるんですか?自分には勉強する意味がわからないから、する気がしない」引用:『希望のつくり方』(岩波新書)

この質問、我が子が学齢期に突入する前に、私もとっても引っかかった問いでした。世の中がどんどん変わっているのに、子どもの所に売り込まれてくる教育教材は私の子ども時代とさして変わらなかったからです。この問いがきっかけになって探るうち、愛知県瀬戸市の『キミチャレ』に興味を持ったと言っても過言ではありません。

勉強する意味については、様々な方が本で書かれていました。沢山読みました。でも、私は、玄田さんの答えが一番腹落ちするものでした。

「学校で勉強していることで、社会に出てそのまま役に立つことなんてほとんどない。」
「勉強っていうのは、いろんなことが、わかるようになるっていうこともあるけど、本当を言えば、わからないことだらけだよね。でも、勉強っていうのは、わからないことに慣れる練習をしているんだ」
引用:『希望のつくり方』(岩波新書)

社会に出たら、学校の勉強よりもさらに分からないことだらけ。でも、大切なのは、分からないことで、すぐ諦めないこと、逃げ出さないこと。分からないから面白いと思える姿勢。その姿勢を学ぶために勉強するんだ、と。

「大きな壁にぶつかったときに、大切なことはただ一つ。壁の前でちゃんとウロウロしていること。ウロウロしていれば、だいたい大丈夫」
引用:『希望のつくり方』(岩波新書)

壁にぶつかる、という事は、自分でもどうしたらよいか分からないという事です。答えが見えていたら、壁じゃありませんから。そんな苦しい局面でも、希望の方に視線は向けながらも、探ったり、一歩動いたり、もしくは時をやり過ごしたりしていると、ある時突然突破口が見える。わからないことで、簡単に諦めないことで先がつながる。そう本著に書かれています。

この下り、ものすご〜〜〜く分かるのです。私が、このマイプロジェクトU15をネット上で公開するまでの動きは、まさに”分からない壁の前でウロウロしていた”からです。

壁にぶつかっていこうにも怖くて出来ない。でも、諦めきれない。ちょっと勇気出して、相談してみたら全否定される。でも、まだ諦めきれない。じゃあ、ちょっとこのイベントに出てみるか。このメール1本出してみるか。職場のこのプロジェクトに登録してみるか・・。そうやってウロウロしていたら、逆にびっくりするような偶然が重なって、まるで棚から嵐のようにぼた餅が落ちてくる展開になりました。

この私が体験した課程は、『マイプロジェクトU15』で、きっと子どもたちも体験するでしょう。自分でやりたいと計画してはみたものの、勇気が出ない、怖い、どうすればいいか分からない、ウロウロしながら一歩一歩進んでみる。その経験は、まさに、”わからないことに慣れる”ではないか、と思うのです。

分からないことに慣れることが勉強の意味であれば、突き詰めれば、子どもがマイプロジェクトを深めて進めていければ、それは立派な勉強なのでは?と思いました。

希望のつくり方①』『希望のつくり方②』『希望のつくり方③』と書いてきましたが、マイプロジェクトU15は、子どもが希望のつくり方を学んでいくプロジェクトなのかもしれません。

-------------------
▶CAMPFIRE|変わりゆく未来をしなやかに生き抜くために、子どもたちに「挑戦」と「自分で決める」機会をつくる。「マイプロジェクトU-15」クラウドファンディング、無事目標金額達成いたしました。ご支援ありがとうございました。
https://camp-fire.jp/projects/view/77232

小学4年生〜中学生の子どもたちが、夏休みを使って、自分のやりたい事を計画、実行するプロジェクト『マイプロU-15』をやってます。いただいたサポートは、プロジェクトの実施に活用させていただきます。