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#レポート|福島県浜通り地域の新たな関係人口創出をめざす!~福島県浜通りの名産品開発と関係人口づくりへの取組み~

みなさん、こんにちは。
石川県能登半島の畜産農家出身、「食」を通じて地域を元気にしたいと考えているレポーターの「やちこ」です!

MYSH合同会社では2023年、福島県南相馬市と双葉町にて「浜通りの名産品開発と関係人口づくりへの取組み」を行いました。

2022年に「シェアファームツアー」として始まったこの事業。
昨年は地域の方と運営するMYSH畑を生かす方法を考える視察・ワークショップを行いました。

今年は主に首都圏から、地方での繋がりに興味があるオフィスワーカー、海外や国内で発信力のある方など合計19名がツアーへ参加。
パクチーを使った6次化商品が完成し、また浜通りに関わる皆さんの繋がりがどんどん拡大しました。

そんなこの半年のハイライトをご紹介します。

この取り組みで目指すこと
1. 福島県浜通りの名産品開発

名産品がまだ少ないとされる福島県浜通り地域で、新たな名産品を創出し、より浜通りの魅力を伝えようと計画しています。
MYSH畑でパクチーを育てることに挑戦し、全国的にブランドイメージが固定化されていない「パクチー」を使って、プロの料理人とともに6次商品を企画しました。
商品の開発には、昨年のツアーに参加した料理人の方々にメンバーとして加わっていただきました。

2. 双葉町の未来を考える
双葉町は2011年福島第一原子力発電所事故により、 全町避難を強いられましたが、 2022年8月30日に一部地域で避難指示が解除され、 住民の帰還が始まりました。
2023年12月現在、 まちで暮らす人は約100人。 2030年までに居住者 2,000人を目標に掲げ、まちづくりに取り組んでいます。
今回は視察・ワークショップを通じて、 私たちが双葉町のまちづくりにどう関わっていけるのかを参加者のみなさんと共に考えていきました。



ツアー1日目「南相馬を知る」

2023年10月、11月の2回に分けて、浜通り地域を訪れるツアーを開催しました。

JR原ノ町駅到着後、MYSH合同会社が運営している「みなみそうま移住相談窓口よりみち」にてオリエンテーションを実施。

初対面の方も多くまだ緊張している様子

オリエンテーションを終えた後は、
浜通りの新たな名産品として開発をしているパクチー加工商品の試食会を行いました。

10品以上のパクチー料理に、参加者から驚きの声があがります。

パクチーソースを使った料理
アンケートに回答し、商品開発のブラッシュアップに役立てます

すっかり緊張もほぐれた様子で
「このソースはこんな料理にも合いそう!」などの会話も広がりました。

試食会後は、MYSH畑へ。
MYSH畑では商品化に向け、現在パクチーを栽培しています。

パクチー収穫体験

今年は今後の活動に向け、遠方からでも作物の様子を観察できるよう無人観察装置を設置。
装置の選定や設置は浜通り地域に進出しているドローン関連企業のエンジニアの方にご協力いただきました。

新たに設置した無人観察装置

パクチーの栽培の様子や、装置について参加者が興味深く質問している様子が印象的でした。

装置について説明中

楽しい畑時間を過ごした後は、北泉海岸福島ロボットテストフィールド周辺地域を見学し、宿泊施設『農家民宿いちばん星』へ。

地元の野菜をたっぷり使ったおいしい夕飯に、参加者の会話も弾みます。

寒い夜にはあったかい汁物が大人気
笑顔溢れる交流会

南相馬を満喫し、たくさんの交流も生まれた楽しい1日目は終了。

ツアー2日目 「双葉町を知り、考える」

2日目は朝から双葉町へ移動。
双葉町役場の皆さんに、双葉駅西住宅、双葉町産業交流センターなど、
まちの今を案内していただきました。

次々に新しい住宅ができる双葉駅駅西エリア

産業交流センターの屋上から双葉町を見渡しながら、
この地でどんなことが起こったのか、そして、これからどんなことが起こるのかを伺い、双葉町への理解を深める時間となりました。

双葉町産業交流センターの屋上にて

つづいて2023年4月に福島県双葉町中野地区の復興産業拠点に双葉事業所を開所した浅野撚糸株式会社「フタバスーパーゼロミル」を見学。
工場見学では、岐阜県から双葉町に進出された経緯や、今後の展開などもお話いただき、より双葉町に根付いてまちを作っていく方々について知ることができました。

この工場から世界へと製品が送られている

ツアーの最後は「双葉町の未来を考えるワークショップ」を実施。

双葉町役場の方に質問したり、2日間で見て・聞いたことを踏まえ、
『1年後に双葉町の関係人口100人を達成するために、自分が“できそうなこと”を考える』というお題でそれぞれ思いとアイデアを膨らませます。

ツアーを終えた参加者からは
「課題はあるけど、関わりしろがたくさん感じられてワクワクした」
「町のリアルについて話を聞いたり案内していただき、学びとなった」
「このメンバーに出会えただけでも参加した価値があった」

などと感想をいただき、
充実した2日間のツアーは終了しました。

12月2日 アイデア発表会~浜通りサポーターで集まろう~@東京

今回の取り組みは1泊2日のツアーだけでは終わりません。
浜通りに関心のある方が集まり、
ツアーをきっかけに考えたアイデアの発表と、パクチー6次化商品のお披露目会を開催し、より多くの方に浜通り地域とさらにつながるきっかけづくりの会を開催しました。

当日は今年度のツアー参加者、また昨年度のツアー参加者、浜通り地域に興味がある方など総勢48名が参加しました。

発表会では、ツアー参加者によるポスター発表を実施。
他の参加者のアイデアを見ながら、「一緒にやったらおもしろそう!」「自分はこんなところで関われそう!」など繋がりの輪も広がります。

アイデアを見ながらお互いの接点を探す

後半は、ツアー参加者の意見も取り入れて完成したパクチー加工商品をお披露目

完成した商品
美味しい料理となって並ぶ

おいしい料理を囲みながら、より多くの方に名産品開発の取り組みや、浜通りの魅力について知ってもらう機会となりました。

アンケートでは、多くの参加者が
「今後も浜通り地域に関わっていきたい」と回答されており、浜通り地域の関係人口を増やすことにつながる会となりました。

参加した皆さんと

浜通り地域だからこそできること

今回は南相馬・双葉町を中心にツアーを実施しました。
双葉町には初めて足を運んだという参加者も多いなか、実際にまちを訪れ、地域の人達と交流を重ねることで、外から見ているだけではわからない、現地のリアルな状況を感じることができました。

そして「ゼロからのまちづくり」を意欲的に活動を行う地域の方々の熱意こそが、参加者の皆さまのアイデアを膨らませてくれたことと感じております。

浜通り地域では、新しいことがどんどん生まれています。

わたしたちもこの繫がりを大切にしながら、
この繋がりの輪から具体的な事業や輝く人を生み出していけるよう、より一層力を入れて取り組んでまいります。

ご参加いただいた皆さま、また、お忙しい中、今回のツアー開催にご協力くださった皆様、いろいろなお話をお聞かせくださった地域の皆様、
本当にありがとうございました。

※今回の事業は、「福島イノベーション・コースト構想推進機構」が主催する「地域の価値向上に向けたブラッシュアップ事業」に採択された「浜通りの名産品開発と関係人口づくりへの取組み」となります。
プレスリリースはこちらから👇


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