steam版うみねこのなく頃にEp7

ここに来て新たな人物出てくるわ場面も様変わりするわで何が何だか……と思いながら始まったEp7。どうやらストーリー背景の穴埋めやこれまでの答え合わせがメインなようで、あまり考察するような箇所がありません。

ストーリー背景としては……金蔵の過去はまあいいとして、ヤスという人物が紗音、嘉音、ベアトリーチェという3つの人格を得ていたということが最も大きな情報でしょう。この3人格を状況に応じて使い分けることが、これまでのゲームにおけるトリックの肝であったというわけですね。
また、個人的には、たしかEp4辺りで思っていた"これ戦人にミステリの造詣あってよかったな。じゃなかったらなす術無くベアトの完勝譜だったぞ"というのが回収されて助かりました。まあ勝負としては勝てる分には良かったのでしょうが。いや勝ってもダメなんでしたっけ。


次に、ウィルとクレルによる答え合わせのようなものを見ていきましょうか。
~第一のゲーム~
第一の晩。園芸倉庫に六人の死体→土には帰れぬ骸が幻に帰る
土には帰れぬ骸(紗音)が死んだふりによってフリーになったということでしょうか。
第二の晩。寄り添いし二人の骸は鎖で守られリ密室に→幻の鎖は幻しか閉じ込めない
幻の鎖はチェーンロックが実は閉じていなかったということでしょうか。もしくは、最初に殺して出る段階でチェーンロックを切っていれば、あとは”チェーンロックがついてたけど切った”と密室を主張することも可能ですか。うむ、この方がありそうですね。考えてみたら戦人はチェーン切ったの見てないわけですし。
第四の晩。密室書斎の老当主は灼熱の窯の中に→幻の男はあるべきところへ
金蔵は元々生存していませんでした。これが幻の男ということでしょう。
第五の晩。杭に胸を捧げし少年の最後→幻想の魔女と杭は幻想しか貫けない
幻想(嘉音)を貫いたということでしょうか。
第六、七、八の晩。歌う少女の密室に横たわる3人の骸→盲目なる少女が歌うは幻
これは何が言いたいのかよくわかりません。

また、死に顔を見たいと言って踏み入っていたら?というのは紗音の死体のふりのことでしょう。譲治がここで踏み込んでいたら終わっていた可能性すらあります。まさに薄氷。

第一のゲームに関する私の推理は記事の通りです。
……当たらずとも遠からずと言った所じゃないですかね。
Ep1の時点で”金蔵既に死亡”と”紗音=嘉音”に言及していたのは我ながらなかなかのものではないでしょうか?まあこの時点ではそれを裏付ける情報は提示されていなかったはずなので、かなり言いがかりに近いものではありましたが。特に、”紗音=嘉音”に関しては、ゲームで立ち絵があるからそれとなく確認できただけで、書籍でこれをやられてたらまず思いつきもしなかったと思います。

~第二のゲーム~
第一の晩。腹を割かれし六人は密室礼拝堂に→黄金の真実が幻の錠を閉ざす
そもそも黄金の真実とは何なのでしょうか(Ep5で初出でしたがこの時には全く触れていませんでした)?私は”作中人物の合意”とか”口裏合わせ”みたいなものだと思っていましたが、実際にはどうかはわかりません。これを押すとすると、口裏を合わせた証言によって、密室ではないものを密室と結論づけてしまった、ということなのでしょうか。
第二の晩。寄り添いし二人は死体さえも寄り添えない→役目を終えたる幻は骸さえも残せない
役目を終えた幻というのは嘉音のことでしょう。
第四、五、六の晩。夏妃の密室にて生き残りし者はなし→棺桶が密室であることに疑問を挟む者はいない
棺桶が密室であることが明白ということは、事件はこの部屋で完結しているということでしょう。
第七、八の晩。赤き目の幻想に斬り殺されし二人→幻に生み出せる骸はなし
実際には死んでいなかったということでしょう。

第二のゲームに関する私の推理は記事の通りです。
それなりに核心をついているようではありますが、この時点では確定していない事項を前提にしていたり、飛躍した推理の嵐で、改めて見ると決して褒められたものでは無いように思います。確定情報を基点としない砂上の楼閣のような推理はあまりやるもんじゃないです。


~第三のゲーム~
第一の晩。連鎖密室が繋ぎし六人の骸→輪になる密室、終わりと始まりが重なる
終わりと始まり(嘉音と紗音)は同一人物というのはこのEpで示されました。これを利用した犯行ということでしょう。
第二の晩。薔薇庭園にて親子は骸を重ねる→語られし最期に何の偽りもなし
第四、五、六の晩。屋敷にて倒れし三人の骸→語られし最期に何の偽りもなし
この二つの事件に関しては、作中にてそれなりに説明がなされています。
第七、八の晩。夫婦二人は東屋にて骸を晒す→明白なる犯人は無常の刃を振るいたり
蔵臼、夏妃夫婦の殺害については私は考察飛ばしてました。結局これはベアト人格か絵羽のどちらが犯人だったのでしょうか。”明白なる犯人”って言われてマジで?ってなってます。

第三のゲームに関する私の推理はこの記事の通りです。
連鎖密室の推理は私にしてはよくやった方ではないでしょうか?あとはまあ普通。
あれ???南條の殺人に関する答え合わせは???

~第四のゲーム~
第一の晩。食堂にて吹き荒れる虐殺の嵐→黄金の真実が紡ぎ出す物語は幻に帰る
第二の晩。二人の若者は試練に挑み、共に果てる→黄金の真実が紡ぎ出す物語は幻に帰る
第二のゲームの答え合わせにも登場した黄金の真実。これがやはり”作中人物の合意”や”口裏合わせ”だとすると、こういう事件が起こったことにしたという、いわゆる狂言だったということでしょうか?
第四、五、六、七、八の晩。逃亡者は誰も生き残れはしない→虚構に彩られし物言わぬ骸
第四のゲームは全体的に狂言犯行の線が目立ちます。
第九の晩。誰も生き残れはしない→虚構は猫箱に閉ざされることで真実となる
これは……?パスさせて下さい。

Ep4は第四のゲームに関するものはさほど多くないですし、まあこんなものでしょう。


あと、六軒島事件の真相も提示されました。
碑文の謎を解いた流れによって、絵羽が九羽鳥庵にいた理由がわかりましたし(碑文を解かないと地下道に行く流れにならないから九羽鳥庵の存在に気付きようがない)、絵羽が真相を縁寿に話したがらなかった理由も察することができます。縁寿の冒険中で、館が跡形も無くなってたのは何で?と密かに思っていました(殺人事件が起きただけなら別に館が無くなる理由は無い)が、その理由も示されましたね。
また、この世界線(というか真相ですが)だと、戦人が誰かに殺された場面は無かったですよね。もしかして生きてる……?として表に出てこない理由は想像もつきませんが。

そして、戦人が死んでいないとして、既に登場している人物の内の誰かになっているとしたら、もしかして八城十八の正体は戦人なのでは?と考えています。根拠は、
・六軒島事件の真相を知り得る立場にある
→十八は明らかに真相を知っているふうでした。
・戦人もミステリには相当な造詣がある
→流石に推理小説を書けるほどかどうかまでは不明。
の二点です。
あ、でもそうなら縁寿が十八と会った時にわかりますか。うーむそれなりにありそうに思えたのですが……


まあそれはともかく次は遂に最終章のEp8。
これ以上明かされる事なんてある?という疑問はありますが、ここまでかなりのボリュームのうみねこがどうまとまっていくのか楽しみにしておきます。