steam版うみねこのなく頃にプレイ記Ep1

書籍?を読んだこともなければ、アニメも見たことがない、完全初見のうみねこのなく頃に。steamでたまたま見つけたのでやってみようと思いました。ミステリそれなりにガチ勢がやるとどうなるでしょうか。
というわけで、それぞれの章での推理でもしてみようかと思います。
既プレイの方からはプークスクスとなること間違いなし。
正解かどうか全く知らない状態で書くため、ネタバレの可能性とかは一切考慮しません。

Episode1では推理要素がありましたが、他の章でそういうものがあるのかは不明。
ツイッターで書いたことをほぼなぞるような形になりますが、そこから改めて考えたこともあるので、追記のようなものもあります。


~最初の六人死亡について~
・蔵臼、留弗夫、霧江、楼座、郷田、紗音が死んでいたわけですが、この内紗音だけは本来本館にいる予定ではありませんでした。しかも、何故本館の方に行ったのかよくわかりませんでした。
また、夏妃のドアに血痕のようなものがあったという描写からすると、本来は夏妃が死んでいるはずだったとも考えられます。見立てと合わせるために六人にするべく急遽紗音が選ばれたのでしょうか?

・プレイヤー視点では紗音の死体は確認できていません。譲治も紗音の死体は見ていませんでした。紗音の死体の言及は秀吉によるもののみです。南條は見たんでしたっけ?いずれにせよ、これでは本当に紗音が死んでいるかがわかりません。
ここで、秀吉の証言が嘘だとすると、何故嘘を吐いたのでしょうか?勿論犯行と近い位置にいるからと考えるべきでしょう。
また、一応六体の死体はあったような感じではありますが、戦人は片手で足りないぐらいとしか言っていないため、五人でも七人でもありえなくはない話ではあります。

この二点より、紗音の存在は相当にイレギュラー。非常に疑わしいです。犯人と断定して読み進めてもいいぐらい疑わしいと言っていいと思います。現に私は紗音を犯人と決め打っています。紗音はこの後出てきませんが。
ここで死んだことにして自由になるみたいなのは推理小説ならよくある話です。そして、それを隠蔽するような証言をした秀吉も非常に疑わしいと言わざるを得ません。
大量殺人となると単独犯が難しいことを考えると、紗音と秀吉の共犯説が有力。秀吉が関与していて、秀吉と常時一緒にいる絵羽が無関係と考えるのは不自然となると、絵羽も共犯と考えるべきなのかもしれません。
一つ目の事件の状況が終わった段階でこれぐらいまでは考えていました。
これはそこそこ当たらずとも遠からずの自信があります。


~秀吉、絵羽夫妻の密室殺人について~
・まず夫妻の部屋の前での源次の行動が意味不明です。
鍵が閉まっているかどうかの確認をせずに鍵を開けようとしています。本当に鍵は閉まってたのでしょうか?
前後しますが、”声がしないだけで鍵を開けるのは無作法”とわざわざ描写した上で行おうとしているのも謎です。
この二点より、中で何が起きているか実はわかってたんじゃないかと勘繰ってしまいます。
また、嘉音には熊沢と行動させながら源次は単独行動になろうとしています。責任感とか何とか述懐させていましたが、これも疑わしい所です。
確実に生きている中では、魔法陣?を描けたのは源次一人しかいません。
この事件の中では、源次が最も怪しい位置に入ります。

・もう一つ疑問に思ったのが、チェーンロックのチェーンが簡単に切れたことです。
この状況が起きた原因をざっくり推測してみると、
一度チェーンを切断しておく→何らかの方法で(ざっくりしすぎです)軽く修復→それを再び切るのは簡単 みたいな感じでしょうか。
初めにチェーンが切断されたかは言うまでもないでしょう。夫妻を殺した時以外考えられません。
夫妻を殺害し、一旦チェーンを切断し、修復してから部屋の外に出た。前項より部屋自体の鍵については私は疑問視しているので、施錠されていたかは問題になりません。そもそも鍵を持った者の犯行という可能性だってあります。
こうなると密室でも何でも無いんですよね。
密室の謎は大体こんなところじゃないでしょうか?

というわけで、犯人候補として怪しくなるのは、夫妻の部屋に入れた人物です。
応接室でしたっけ?組の夏妃、譲治、戦人、朱志香、真里亞には完全なアリバイがあります。そうでなくても、争っていた秀吉・絵羽夫妻が夏妃を部屋に入れるかは甚だ疑問です。
逆に使用人組は全員怪しいです。鍵を持ってるのもあります。鍵を持たされているのは信用の証みたいな描写もありましたし、使用人は全員鍵を持っていたと考えて良いでしょう。
その中で、嘉音は何をしていたかわかりません。アリバイ無し。料理をしていた熊沢はやや難しいでしょうか?超簡単な料理にして抜け出したとかだと一応無くはないですが。一項目で疑念が深い源次は南條と一緒にいる(チェスを指していた)ことになっており、一応アリバイが成立します。
あと、第一の殺人で共犯説を疑っている紗音。ここが一番条件には合います。共犯を真っ先に切り捨てる理由はわかりませんが(適当すぎです)。共犯なんだから部屋にぐらい入れるでしょう。実は部屋に匿っていた可能性だってあります。


~ボイラー室の殺人~
・全員の所在が明らかな状況で外に出ていった人物がいるというのは、現在生き残っている人物以外の生存者がいること示唆でしょう。

・焼却炉で燃えてるのが、多指症=金蔵 とされていますが、これまでに死んだ人物が多指症で無かった描写がない以上、他の誰にも可能性があります。それどころか、誰か多指症の死体を用意しておいて、実は金蔵が生きているなんて可能性だって考えられます。
身元不明の死体があれば偽装を疑えのセオリーに囚われすぎているとは思います。

この事件に関してはこれぐらいでしょうか。取れる要素はあまり無いように思います。



その後に関してはあまり考察することは無いでしょう。
金蔵の部屋での封書も、これまでに疑惑の深い源次が容疑者に残っている以上それほど謎でもないですし。



他に疑問として、
・紗音と嘉音が同時にいた瞬間ってあったっけ?
→源次と郷田が二人と話している場面が普通にありました。これが無ければ、もしかして紗音=嘉音 とかもしかするとないかな?とか考えていました。ですが、ここの使用人、特に源次が全く信用ならないんですよね……
まあそうでなくても、普段顔を突き合わせてるはずの屋敷の右代宮家が気付かないはずが無いんですけどね。
かなり酷い言いがかりでした。

・金蔵が元々館にいた連中としか顔を合わせていない
→話してる相手は、漏れがなければ南條、源次、嘉音、夏妃とドア越しに蔵臼だけのはずです。ここにどういう疑問を持ったかというと、”これだと金蔵の登場シーンは本当に事件のあった日だったのか?”がわからないんですよね。実は金蔵の登場シーンだけ切り取られて二日前とかで……なんてのを否定しきれないわけです。金蔵とのほとんどの接触が非常に疑わしい使用人勢というのも疑惑に拍車をかけています。で、実は死んでいたのは事件の日ではなくもっと前だったとして何が起きるかは……実は別に考えていません。
でも、事件の日時点で既に死んでいたというここでの主張は、ボイラー室での殺人の項で「多指症の死体があるからって金蔵とは限らない。実は生きてる可能性だってある」という命題と真っ向から反するわけで。最低どちらかは間違っています。両方間違ってる可能性も結構あると思いますよ。

あと、疑問ではないのですが、作中かなりの回数で「チェス盤をひっくり返して~」が登場しているのが目に付きました。
全く個人的な意見としては、そういうのはこっちで勝手にやるから放っといてくれ、なのですが、何故この論を引っ張り出しているかを考えることには意味があるような気がします。
私は、これによって思考を誘導しようとしているのではないかと考えています。
「チェス盤をひっくり返して~」が登場している箇所の多くは、”人数は18人か19人か?”の命題の部分です。まさにここをチェス盤をひっくり返すとしましょうか。
ここで思考を誘導するということは、作者にとって目をつけて欲しくない事象があるということでしょう。私が思うに、”いないはずの人物がいる可能性”に話を持っていくことで、”いるはずの人物がいない可能性”を考えてほしくないのでは?
そこで、”いるはずの人物がいない”で挙がるのが、先程の紗音=嘉音の二人一役説とか、実は金蔵は事件日時点で既に死んでいるのでは?という点だったわけです。うっすい説ですけどね。他の人物は一応全員主人公の戦人が話しているはずなので存在は確定していると考えて良いでしょう。めちゃくちゃ言ってるようでそれなりに考えてもいるわけですよ?
私はこの二説だと、紗音=嘉音説をメインで考えています。
こちらだとトリックを行うメリットが大きいんですよね。一つ目の事件で首尾よく二人一役の一人を順当に消せるわけですから。逆に、金蔵を事件日までに殺しておく方にメリットをあまり感じません。もしかしたらあるかもしれませんが。


というわけで(どういうわけだか)、私が考えた事件日の流れはこうです。かなり飛躍している部分も多いです。
・紗音と秀吉・絵羽夫妻が五人を殺害。ここで紗音も死んだことにしておく。見立てと合わせるために金蔵をこのタイミングで殺した可能性はあるでしょうか。それだとここで六人死んだことになりますが。
・この流れだと秀吉・絵羽夫妻の殺害の犯人も紗音=嘉音から一本化した嘉音ということになりそうですね。また、この件に関しては、源次は一枚噛んでそうなんですよね。どう考えても怪しい。
・とすると、ボイラー室の事件は狂言ということになるのでしょうか。
でもそうなると嘉音の治療をしたはずの南條は何をしてたんだ?ということになってしまいます。南條も一枚噛んでいるとなると、二つ目の事件で源次のアリバイも怪しくなります。
後はいいや。
……こんなに多く犯人側に関わらせるかな……?少し苦しい気はします。