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NHK BS『6000曲の“パレード” 作曲家 梶浦由記』

すばらしい番組をありがとうございました。

.hackで梶浦由記さんの楽曲と出会い、2008年のvol.#1からライブを追いかけている私にとっては、「そ、そんなところまで見せて(聴かせて/教えて)いただいてもいいのですか!!!!!」づくしで……そこまで……!!

菩提寺に向かわれているくだりで「grandpa's violine」を流すの最高でした。武道館からは『ツバサ・クロニクル』(※Eテレのアニメ)の曲をピックアップしているところにウフフと。であれば『花子とアン』から「My story」でイーリアンパイプを一瞬でも映してほしかった気も……!

愛知県からファンクラブイベントにいらしていた女性のコメントに一言一句同意でした。私もほんとうにつらくてつらくてどうしようもない時期があって。そのときは、正直、Yuki Kajiura LIVEだけが生きる支えだった。それだけのために働いて、すがるようにツアーを全部追いかけて。

見ながら思ったのは、やっぱり、根底にものすごく深い悲しみがあるのだと。深い嘆きが。でも、それでも絶対に光を信じて、どんなにつらくても明日をあきらめない、絶望の暗闇の中にわずかに灯る希望だけは手放さない。そんな音楽だから、救われてきたんだなって。

Life can never be perfect without you
But I'm still on my way to the future

『sweet song』

この歌詞を読んだときの衝撃ですよね。あなたがいないのであれば人生が全きものになることはもはやない、それでも歩いていくのだと。欠けたまま。

完全をもとめて、完全になった瞬間にしあわせがおとずれて、すべてがむくわれるのだろうと思いながら生きてきた私にとっては、そういうことがあるの!? と……おもいもかけないものを知らされた、おもい。

最後に歌われていたParede、歌詞を見ながら聴いたこともあり、改めて涙をさそわれてしまった。やっぱりひとつひとつの言葉が美しすぎる……というか、すごくこの曲の歌詞は梶浦さんの描く世界が集約されてるなって思うの。ほんとうに。「未来は優しく黙り込んで」とか、さ……!!

小川洋子さんがすばらしいお言葉で梶浦さんの音楽について表現してくださって感激と嬉しさしかない。

(あとでここに引用する)

仮歌を聴いて驚いたのが、歌姫さんたちの声に聞こえたのです。もはや。高音とか。びっくりした。梶浦さんの仮歌を聞けるなんてファン冥利に尽きるーーという言葉では言い表せないくらいの至福がそこにあったわけですが、でも、そこに梶浦さんいなかった、みたいな。ああ、だから、頭の中で響いている歌声をこの世界に探したんだなあと。(もちろん梶浦さんの求める音色を的確に表現・アウトプットできる歌姫さんたちのすごさ、ということでもあるのだろうけど)

FBMのレコーディング風景とかも最高でした。是永さんが「大平に今トラックだけちょっと抜き出してくれっつって」っておっしゃってるところが、ああ、これが普段の自然な光景なんだなあと感じられてたまらなかった。

そして、ナレーションが坂本真綾さんっていうね!!!!!!

とても1時間番組とは思えないくらい、充実の、ドキュメンタリーでした。ありがとうございました。BD出してください。録画してるけど。

ここに.hackも入れてくれた制作スタッフさんと熱い抱擁をかわしたい……。でもNHKさんには間違いなくものすごい梶浦さんファンがいらっしゃるよなって20年くらい前からずっと感じられるんですよね。


いちばん最近に発売されたサントラBEST。最高です…!!


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