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スパイシー / Spicy

デザイナー:Győri Zoltán Gábor
アートワーク:Jimin Kim
出版社:HeidelBÄR Games, KenBill
プレイ時間:15~20分
プレイ人数:2~6人

参照:Boardgame Geek

■ゲーム内容

むかしむかし、あるところに三匹の猫がいました。彼らは誰がリーダーになるかを争っていましたが、いつまでたっても決着はつきませんでした。ある時、争いに疲れた猫達は激辛な物を食べて争う事にしました。

お前は何を言っているんだ?

さて、ゲームはトランプゲームの『ダウト』に近いものとなっています。要は相手が嘘をついているかどうかを見破りながら得点を稼いでいきます。

カード構成はとうがらし、わさび、こしょうと言う3つのスートでそれぞれ1~10となっています。さらに少し特殊カードが入っています。そして、ゲーム開始時にプレイヤーには手札が6枚配られます。

各プレイヤーは手番になると、1枚目にプレイされたカードのスートをフォローしながら、前にプレイされた数字よりも大きい数字をプレイしていきます。要するにマストフォロー。

「ワサビの2!」
「じゃあ、ワサビの5!」

こんな感じです。なお10がプレイされると、次のプレイヤーは1~3のいずれかをプレイしなければいけません。

で。

手番にプレイヤーがカードをプレイする際は、裏向きでプレイします。裏向きなので、カードの中身を知ることはできません。なので、プレイヤーは先程書いたようにスートと数字を宣言する必要があります。プレイしたカードの内容は、本人にしか分からないので、嘘をついても問題ありません

プレイされるカードは全て裏向き。

このままだと、単純に何でもカードがプレイできるだけでゲームとして成立しません。なので、プレイヤーには常にチャレンジをする権利があります。

チャレンジは今プレイされたカードは宣言と異なっていると思ったらコールされます。ここはトランプのダウトと同じですが、このゲームではもう少し具体的に間違いを指摘する必要があります。

チャレンジを行ったプレイヤーはスートと数字のどちらが違うのか?まで宣言しなければいけません。例えば、「ワサビの5」であれば、チャレンジする時にワサビではないのか、それとも5ではないのかを宣言することになります。

チャレンジで勝ったプレイヤーは、それまでプレイされた捨て札を得点として獲得します。負けたプレイヤーは山からカードを手札に加えて、次のカードの打ち出しを行います。

プレイヤーが最後の手札をプレイして、誰もチャレンジしない、もしくはチャレンジされたけど勝利した場合は、ボーナス点として+10点カードを獲得して、手札を6枚まで補充します。出しきったら終わりではない所がちょっと変化球。

なお、ボーナスの+10点カードは3枚用意されており、いずれかのプレイヤーが2枚獲得した、もしくは3枚全て獲得された場合にゲームが終了します。

ボーナスカードに設定されたゲームの終了条件を満たすか、山札の下の方に仕込まれた終了カードが見えたら、ゲーム終了です。獲得したカードの枚数とボーナスを足して、手札を1枚-1点した合計が多いプレイヤーの勝ち。

■遊んだ感想

ダウトした側に選択を迫るのが楽しい心理戦。ゲームの収束性の良さも○。

トランプのダウトと比較しがちなゲームですが、こちらはダウトした側に選択をさせる事でゲームが引き締まっているように思います。やみくもにチャレンジすれば良いと言うわけではなく、相手の表情などを伺いながらスートか数字を選ぶ所に面白さが集約されている事がこれに繋がっているように感じました。

これは流石に嘘つくしかないよね。

また、得点方式になっていることで、必ずゲームは終わりに向かっていき、手札を無くす事で得られるボーナス点が大きく、それを獲得すること自体がゲームの終了に近づいていく事になるため、全てのプレイヤーが目指したくなる目標になっている所も良いと感じます。

カードの中に『全てのスートを持つが数字がない』ものと『全ての数字を持つがスートがない』カードが特殊カードとして存在しているのはなかなか良いアクセントだと思います。


ルールの複雑さ  :★★★★☆☆☆☆☆☆
駆け引き     :★★★★★★★★☆☆
運の要素     :★★★★★★☆☆☆☆
おすすめ度    :★★★★★★★★☆☆
自分は好きですけ度:★★★★★★★☆☆☆

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