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アフターアス / After Us

デザイナー:Florian Sirieix
アートワーク:Vincent Dutrait
出版社:Catch Up Games, KenBill
プレイ時間:40~60分
プレイ人数:1~6人

参照:Boardgame Geek

■ゲーム内容

人類が滅亡した後の世界での猿達の発展をテーマにしたゲームです。映画『猿の惑星』に至る途中のとこみたいな感じ。

ゲームはちょっと変わったデッキ構築。いち早く80点を越える事がゲームの目的で、目標に至るまでラウンドを繰り返していきます。各ラウンドはカードのプレイとカードの購入の2つのフェーズに分かれています。どちらのフェーズも全てのプレイヤーが同時に進めていきます

まずはカードのプレイ。ここがちょっと変わっていて、デッキを上から4枚引いて自分の前に並べます。そして、並べたカードを好きな順番に入れ換える

カードを入れ換えて枠が完成した場所の効果を獲得する。

カードには、枠と効果が描かれていて、1枚で完結してるものもあれば、割印みたいにカードの両端に半分しか描かれていないものもあります。半分しか描かれていないものは、他のカードを組み合わせることで完成させる事になります。入れ換えもそのために行うわけです。

効果はシンプルで資源や得点が貰えるか資源を支払って、別の資源や勝利点に変換するかのどちらか。あと、他の効果をもう一度使うのもある。

カードの順番が決まったら、並べたカードの左上から順番に効果を実行していきます。細かく言うと左上から横に進めて、一番右に到達したら1段降りて、また左から右に効果を実行していく感じです。3段目まで終わったら終了。やりたくないアクションはやらなくてもOKです。

全員終わったら、カードの購入に移ります。

カード売り場。各猿にはコストの異なる2つのレベルのカードがある。コストの高い方がもちろん強力。

カードの購入では最初に『ゴリラ』『オランウータン』『チンパンジー』『マントヒヒ』のどの猿を購入するかをチップを伏せて宣言します。これらのチップにはおまけが付いていて、資源が貰えたり勝利点が貰えたりします。ちなみに、猿の種類によってたくさん貰える資源に特徴があったりします。

買う猿の宣言チップ。上にはおまけで貰える物が描かれている。

全員が伏せたらせーの!で公開。おまけの資源を貰って該当のカードを購入します。カードの購入には決められた資源を3払うか6払うかします。多く払えば、より強力な猿が購入できます。買ったカードはデッキトップに乗ります。

また、両隣のプレイヤーが出したチップのおまけを同じ資源を2つ払う事で購入可能です。意外とこれが重宝します。

カードの購入が終わったら、使ったカードを捨て札にして、次のラウンドへ。デッキが枯れたら捨て札をシャッフルしてデッキにします。

あとは、フリーアクションのお話し。このゲームではいくつかフリーアクションがあります。

怒りポイント。4消費するごとに場に出てるカードを1枚破棄。フリーなので貰える物を貰ってからでもOK。

1つ目はゴリラの怒りポイント。こちらは4ポイント消費する事で、自分の場に出ている4枚のカードの中から1枚をゲームから除外します。初期カードを除外して強力なカードの回転率を上げたりするやつです。

2つ目は電池。こちらは完全なフリーではなく使えるタイミングが決まっています。

電池を消費して使う人間の遺物。フリーだけど、カードに使えるタイミングが書いてある。

ゲームの準備段階で人間の残した遺物が3つ公開され、これを電池を使って使用する形になります。効果は様々で資源の変換だったり、同じレベルの猿を変更したり、場にある猿カードを1枚デッキトップに置けたり、勝利点を貰えたりとかそんな感じです。

ゲームの終了条件は80点を越えたプレイヤーが出たら、そのフェーズを最後まで行って終了です。一番得点の高いプレイヤーの勝ち。

■遊んだ感想

デッキ構築+パズルと言う新たな融合。

デッキ構築+αの括りに入るゲームではないかと思いますが、今回はまさかのパズル的な何か。まだ、この手があったか!と言う印象です。ほぼ、同時処理で進んでいくため、比較的ダウンタイムのストレスはなく快適に遊べました。

ゲームの流れも分かりやすく、資源が貰ってそれを得点に変換するのが大きな流れの中に、デッキの強化や電池による特殊アクションがスパイスとしてある感じで遊びやすさを感じます。

同時進行でゲームが進んでいく事もあって、プレイヤー間のインタラクションは少なく、隣が何のチップを使ったかくらいの関係性です。また、効果が簡単である分、ゲームの流れは単調になりがちで、粛々と進んでいく印象があります。後半に向けてデッキが強化されるので、得点が増えていったり、ゴリラの怒りで後半デッキを犠牲にスパートをかける事は可能ですが、それがあっても大きな盛り上がりとはなりにくいかなと思います。

よくまとまっていて、一定の面白さは保証されているけど、爆発力はあまりない優等生な印象のあるゲームです。


ルールの複雑さ  :★★★★★☆☆☆☆☆
駆け引き     :★★★☆☆☆☆☆☆☆
運の要素     :★★★★☆☆☆☆☆☆
おすすめ度    :★★★★★★☆☆☆☆
自分は好きですけ度:★★★★★★☆☆☆☆

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