なかば

元ソフトウェアエンジニア&現プロジェクトマネージャ。 PCアプリ、ゲーム、組み込み、O…

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元ソフトウェアエンジニア&現プロジェクトマネージャ。 PCアプリ、ゲーム、組み込み、OS、Eコマース、クラウドサービスなどの開発&マネジメント、品質管理、プロセス改善などを経験。 今までに得られたノウハウや知識、経験談などを書いていきたいと思います。

マガジン

  • 元ゲーム・組込開発者のPM独り言~マネジメント編~

    ゲーム開発、マイコン制御、APPフレームワーク開発、OS開発などを経てPMになった筆者の「プロジェクト管理、マネジメント」に関する独り言。不定期きまぐれ配信。

  • 元ゲーム・組込開発者のPM独り言~ソフトウェア開発編~

    ゲーム開発、マイコン制御、APPフレームワーク開発、OS開発などを経てPMになった筆者の「ソフトウェア開発、開発プロセス」に関する独り言。不定期きまぐれ配信。

  • 元ゲーム・組込開発者のPM独り言~雑記~

    ゲーム開発、マイコン制御、APPフレームワーク開発、OS開発などを経てPMになった筆者の「特に開発とは関係のない」とりとめのない独り言。不定期きまぐれ配信。

  • 元ゲーム・組込開発者のPM独り言~ゲーム業界編~

    ゲーム開発、マイコン制御、APPフレームワーク開発、OS開発などを経てPMになった筆者の「ゲーム開発、ゲーム業界」に関する独り言。不定期きまぐれ配信。

最近の記事

アジャイル宣言の第1原則が「君たちにアジャイル開発は無理だ」と言っている

以前、PM をすることになった(主に火消し役)開発プロジェクトで、委託先からこのような話をされたことがあります。 理由は、かみ砕くと以下の 2 点でした。 成果物の品質を上げたい(その時点ではかなり悪い) 開発速度を上げたい(その時点ではかなり遅い) 彼らは、アジャイル開発のことを理解していない、もしくはアジャイル宣言すら読んですらいないようでした。 今日は、長年ソフトウェ開発をしてきた元エンジニア、そして現プロジェクトマネージャーとして、たまには現場の厳しい話も書

    • ひとつの指文字が、コミュニケーションの原点を教えてくれた

      私が、とある製造業の子会社に転職したときの話です。 その職場には聾者のエンジニアがいて、一緒に仕事をすることになりました。 今日の記事は、そのときのエピソードになります。 コミュニケーションの基本中の基本、ごく当たり前の内容になってしまうのですが・・・ 私にとっては、非常に貴重な経験だったので記事にしたいと思います。 指文字を覚えたら、よく話かけられるようになった聾者の方と一緒に仕事をするのは初めてだったので、予備知識がありませんでした。とりあえず、私が行ったのはインター

      • 悲しくも可笑しなソフトウェア開発の格言・法則たち

        私がエンジニアになりたての頃は、「7 割が失敗プロジェクト」と言われてたソフトウェア開発。(今もそんなに変わらない?) そんな死屍累々の開発現場で、先人たちは多くの知恵を残してくれました。 みなさんは、いくつご存じでしょうか。 ブルックスの法則おそらく、もっとも有名な格言だと思います。 提唱者はフレデリック・ブルックス。 名著『人月の神話』にて紹介されています。 ソフトウェア開発の遅れの原因の大半は、人員不足ではなく他の(主にマネジメントの質)の問題なので、そんな開発

        • 業界を目指す学生たちは「中途採用者」のページを読め!

          こんにちは。 今日は「タイトルの通りです」以上。 ・・・となってしまうのですが、少しだけ補足を書きたいと思います。(^^; 私は、ゲーム業界、家電業界でエンジニアをしてきました。 また、PM となってからはクラウドサービスの事業者とも一緒に仕事をしました。 そのような経歴もあり、学生たちから 「希望の企業に入るためには、どうすればよいか?」 といった質問をよく受けます。 私の母校に芸術学部がある影響か、アニメ業界を目指す学生からも質問されたりもします。(^^; 現役のプ

        アジャイル宣言の第1原則が「君たちにアジャイル開発は無理だ」と言っている

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          7本
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          6本
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          4本

        記事

          自分の人生の運の良さを振り返り「努力自慢」と「甘え警察」をやめる

          確かに世の中には、どうしようもなく我儘で、努力を全くしない人というのはいます。しかし、それはごく少数です。 それに対して、自分の人生の成功全てを「自分の努力」ということにして、他人に対して無条件に「~は甘え」と断じてしまう人もいます。 そういう人の枕詞は「私は努力して成功したのだから~」というのが常套句です。 ネットの書きこみなどで散見するのですが、個人的には何故か寂しくなる言葉なのです。今日は私自身への戒めとして、私の人生の「運の良さ」を整理したいと思います。 大学生

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          【PMの視点】製品・サービスの将来性を損ねる「気概のない経営者」とは

          プロジェクトマネージャは、製品・サービスの品質向上、開発・運用体制の構築や改善に全力で取り組むことが仕事です。 しかし、それはユーザーも含めたあらゆるステークホルダーのためであり、経営者の言いなりになるという意味ではありません。 今日は、「この会社のために頑張りたい!」と思える経営者と「契約更新をする意味はないか…」と思ってしまう経営者の違いを整理したいと思います。 以前の記事でも触れたことがあるのですが、私が注目するのは、その人の行動・態度になります。 特に言行不一致を

          【PMの視点】製品・サービスの将来性を損ねる「気概のない経営者」とは

          開発者は守られているという倫理観を持とう ~ゲーム開発者を目指す学生たちに~

          前回の記事 で、母校がインディーズゲーム展示会に参加したときの話を書きました。 そこで、もうひとつ私が 断ったこと があります。それは「売り子をしてほしい」というものでした。 ちゃんと自分たちで ユーザーたちに接してほしい、というのが理由です。 些細なことだと思うかもしれませんが、実は、その裏にはプロの開発者として働くうえで、非常に重要な倫理観が隠れています。 ・・・今回も、あまり堅苦しくならないように書いたつもりなので、気軽に読んでください。(^^; 他の人に自分の製

          開発者は守られているという倫理観を持とう ~ゲーム開発者を目指す学生たちに~

          生活に必要のないものという倫理観を持とう ~ゲーム開発者を目指す学生たちに~

          私は、長い開発者生活のうち半分程度をゲーム業界で過ごしてきました。 業界には、技術的な教育をしてくれる企業や先輩はたくさんいますが、倫理観まで教えてくれるところは多くありません。 間違った考えのまま業界を目指してしまうのは、学生、そして業界とってもマイナスであるため、本日は知っておいた方がよい「倫理観」について書きたいと思います。 ・・・といっても、そんなに堅苦しいことを書くつもりはないので、気軽に読んでいただけると嬉しいです。(^^; 我々は、生活に必要のないものを売

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          【書籍紹介】ソフトウェア開発に携わるすべての人に読んでほしい一冊

          「必読の一冊」を選ぶのは非常に難しいのですが、 私には、ソフトウェア開発に携わっている人に、必ず勧める本があります。 その一冊が、Steve McConnell 氏の 「ソフトウェア見積り ~人月の暗黙知を解き明かす~」 です。 この本の 第1章だけでも 皆さんには読んでいただきたいので、 本日は、「この本を読むことによって得られる気付き」について、ほんの障りだけですが、書きたいと思います。 見積りがなぜ必要か?そして、見積りの誤解とは?ソフトウェア開発をしていると「見

          【書籍紹介】ソフトウェア開発に携わるすべての人に読んでほしい一冊

          開発規模をざっくり判断しよう! ~プロジェクトを大失敗させないために~

          ご来訪ありがとうございます。 元 SE(ソフトウェアエンジニア)、現 PM(プロジェクトマネージャ)の なかば です。 今回の記事では、ソフトウェア開発の「規模」について書きたいと思います。 大失敗プロジェクトの危険性失敗プロジェクトは数あれど、私が「大失敗」と呼んでいるプロジェクトとは、以下のような特徴をもったものです。 誰がどう見ても、大失敗するプロジェクトです。 しかし、こういった状況の開発現場は、決して珍しいものではありません。 しかも、参加しているエンジニア

          開発規模をざっくり判断しよう! ~プロジェクトを大失敗させないために~

          タイムスリップして人生やり直したら、成功者になれるのか?

          誰しも、 「勉強の大切さがわかった今の俺なら、過去にタイムスリップしてやり直せば、きっと・・・」 と考えたことがあるのではないでしょうか。 もちろん、私もあります。 自分自身のことを客観的に見つめ、しっかりと人生をやり直すシミュレーションを行います。 そして、いつも同じ結果にたどり着きます。 継続できること、継続できないことがある私は、昔から勉強を継続するのが苦手。試験前の短期集中型です。 特に文系科目が苦手で、英語の勉強は特に継続しませんでした。 大学に入って PC

          タイムスリップして人生やり直したら、成功者になれるのか?

          「やりたいこと」と「やった方がいいこと」どちらを選ぶ?

          以前、テレビ番組をみていたときに、出演していた若い女性がこのような質問をしていました。 テレビ番組に限らず、学生などからよく聞く質問です。 テレビ番組としての答えと本当の答えその番組内では「やりたいことを選びなさい」と後押しをしていました。 そのときのシチュエーションとしては、そちらの答えが正解なのかなと思います。 しかし、出演していた女性たちは、いまいち実感が持てていないように見えました。それは、このときの答えが本当の意味での「質問に対する答え」ではなかったためです。

          「やりたいこと」と「やった方がいいこと」どちらを選ぶ?

          現場のエンジニアと話すとき、注意すべきたったひとつのこと

          むかし働いていた職場で、とあるマネージャが以下のようなアピールをしていたことがあります。 この言葉をそのまま受け取るなら、一見正しいように見えます。 しかし、このマネージャの直前に問題のある行動をしていました。 この記事では、開発現場で働く PM(プロジェクトマネージャ)に向けて、エンジニアと話すときの注意点を書きたいと思います。 とあるマネージャの行動このマネージャは、直前のミーティングで挙がった見積もりに関するアラートを却下したばかりでした。 開発者の見積もりに大

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          PM と PL は何が違う? ~資格試験から分かる、この問いへの答え~

          製品開発のプロジェクトに携わっていると PM(プロジェクトマネージャ)と PL(プロジェクトリーダー) という役割をよく目にします。 しかし、ほとんどのプロジェクトでは、お互いの業務範囲や責任範囲などは明確になっておらず、この 2 つの役割の境界線は曖昧なままです。 PM と PL の本当の違いとは、何でしょうか? 実は、PMBOK や資格試験の勉強をしていると、この問いに答えられるようになります。 ネット上での検索結果”PM PL 違い” で検索すると多くのサイトがリ

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          自己紹介

          ご来訪ありがとうございます。 この記事は、https://note.com/mz_nak の管理人(なかば)の自己紹介のページとなります。 興味を持ってクリックした方も、たまたまクリックした方も、一瞥して頂けるだけで嬉しく思います。 わたしの肩書元ソフトウェアエンジニア、現プロジェクトマネージャです。 IT 関連の保有資格は以下の 2 つとなります。 高度情報処理技術者試験 PM区分(プロジェクトマネージャ) 情報処理安全確保支援士(登録セキスペ) 実戦経験重視の I

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