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今からすごく話をしよう、懐かしい曲も歌うから

わたし、クリープハイプが好きなんです。かれこれ4年は好きなんです。
今回、運良く中野サンプラザでのライブにいくことが出来ました。
その忘備録として書きます。

クリープハイプの評価と言えば、ハイトーンボイスだとか、エロめな歌詞だとか、メンヘラっぽいだとか、そんなものが一般的かもしれない。わたしがなぜ好きかというと、歌詞とそれを昇華させる音の組み合わせがとても気持ちがいいからで。どっちかだけじゃダメで、どっちもなくちゃいけないんだって、昨日のライブで思ったな。尾崎さんの弾き語りもフェスで観たことがあって、あれはあれでよいのだけど、わたしは小川さんの弾くギターのフレーズか好きで、昨日もそれをすごく思った。(ライブ特典の動画で、珍妙なリフだと言っていたけど笑)

さらに昨日はホールでの演奏だったのでじっくり見れたこともあって、尾崎さんとの他メンバーの対比みたいなものを感じた。
というか、やはり圧倒的に尾崎さんの作る世界なんだよな。クリープハイプは。怒りとか悔しさとか憤りとかを曲にするって言ってるけれど、そういう個人的な感情を歌にする以上、圧倒的に尾崎さんの色が強いなあと。かといって、他のメンバーが弱い訳でもなく、絶妙なバランス感があるように思う。「世界観」というアルバムのラストに「バンド」という曲があるのだけど、まさに、いい意味での付かず離れずでの関係なんだろうなって。ちなみに、今回のツアーではバンドは一曲目でした。これもまた意味を感じる。

MCの中で、「一緒にいるよ、側にいるよ、っていう寄り添うような曲じゃなく、一人だって思わせるような、そして一人でもやっていける曲を作りたいと思う」という言葉があって、わたしがクリープハイプを好きな訳がとてもしっくりときた。わたしにとって、音楽は一人で部屋を真っ暗にしてヘッドフォンでじっくり聴くもの。そうしながら自分の感情と向き合ったり、整理したりするもの。そういう聴き方を、音楽を好きになりはじめの中学生の頃はずっとしていて、今でもその感覚って変わらない。大人になったからこそ、人と分かち合う楽しみ方も出来るようになってきたけど、結局はとても個人的なものだと思っている。”一人”って響きはなんだか寂しくて、でも強くもなれて。そういうものを音楽に求めているなって最近改めて思うのです。

ラストに、「曲をしっかり残して帰ります」と言って演奏してくれた「二十九、三十」はとてもよかった。これからも聴いていたいバンドの一つだな。
ワンマンにいけてよかった。

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