冥々 / 20200130

恐れてしまったの?泣かないで。永遠がきみを見放しただけなの。律動で救えたはずの生命だった。もう何にもなれないことを教えてくれたきみの死だった。証明は?代償は?限りある砂粒、君にそれを守る覚悟はあるの?拳一つ分の命は、重いよ。きみの欠けた肋骨を炭になるまで燃やし尽くして、僕の記憶以外からきみという存在を抹消する。何の意味もないんだってこと、一刻も早く示してあげるから。そうして僕が死ねば、きみも居なくなる。地と同化する。そこには何かがあったようで、何もありませんでした。絵本の頁は愛おしくも閉じられたままなのでした。

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